バラジャグチ
ばらじゃぐち
概要
マシン帝国バラノイアがジャグチャックを強化再生して生み出したマシン獣。
外見は初号機であるジャグチャックと変わらないが、ヘルメットと手袋の色が黄色から青に変わっている。
全身を液状化させる「液状金属」と言う特殊金属で身体が構成されており、この能力で水道管を自由に移動したり、相手の攻撃を回避する事が出来る。
戦闘力も格段に跳ね上がっており、胴体に付いた全ての蛇口から「七色ビーム」という光線を発射する。無論初号機と同様、ヘルメットの下の蛇口を捻る事で口から強力な水流を吐いたり、ピッケルを武器とする所は健在である。
劇中では水道管の業者に化けて家々を回り、「月の虹」と呼ばれる緑色の液体が出る蛇口を取り付けて行く。この液体は1日コップ1杯飲み続けるだけで、太らずに痩せる事が出来る夢のダイエットドリンクと評判になるが、飲み続けたが最後知性と理性を失い、飢えた獣の様に食べ物を食い漁るだけの生き物になってしまう恐ろしい代物であり、人々がそんな状態に陥った隙に乗じて地球を制圧するのが今回のバラノイアの作戦であった。
尚、「月の虹」の成分とバラジャグチの「七色ビーム」のそれは同じ物であり、バラノイアの本拠地が月に有る点や「月の虹」と言うネーミングから考えても、今回の作戦はまさしくオーレンジャーへの挑戦と言えるだろう。
活躍
バラノイアが新たに開発した「液状金属」で造られると、水道管業者に化けて「月の虹作戦」を実行する。
某所に有る新田家の家に現れると、「月の虹、お届けに上がりました」と言って蛇口を取り替える。「月の虹」の表向きの効果を説明するも、家人の里子に怪しまれるバラジャグチだったが、食べ物の名前を次々に口にして誘惑し、まんまと月の虹を飲ませる事に成功。虜になった彼女に痩せる効果を高める減量スーツもサービスし、そのまま退出する。
その後もバラジャグチは同じ様に家々を訪問しては、「月の虹」の出る蛇口を取り付けて回り、公園の水飲み場も例に漏れなかった。
そんな中、ランニング中の桃が水を浴びようとして公園の蛇口を捻ると同時に、月の虹と共にバラジャグチが現れて襲い掛かる。
程無くして桃の救援を受けた三浦参謀長の命により、オーレンジャーの残るメンバーが駆け付けた為、5人との戦闘に突入。レッドの攻撃を液状化する事で躱し、続くグリーン達のキングスマッシャーもピンクの閃光ミラクル気功弾も全て無効化してしまう。
自身の特性によって優位に立つバラジャグチだが、その場に現れたアチャとコチャに使命を促された為、七色ビームを放って噴水に潜り退散する。
その後も水道管を動き回る事によってオーレンジャーから逃れつつ、「月の虹」で人々から知性と理性を奪い、食欲の亡者へと変貌させて行くが、水道管のバルブを閉める事でバラジャグチを追い込む「ローラー作戦」をリキとドリンとパクの協力を得て決行。これによって水道管から引きずり出されるも、追って来るオーレンジャーにバーロ兵を嗾けつつ、再び液状化して逃亡しようとする。
キングレンジャーが現れて退路を塞いだ為、バラジャグチはバーロ兵と共に6人を迎え撃つ事となる。6人にバーロ兵を全滅させられると口からの放水や、蛇口からのビームで応戦し、相も変わらず6人の攻撃を液体化の能力で無効化する絶対防御を見せ付けた。
だが、そんな中でレッドが「液体チッ素」と書かれた管を発見し、其処へバラジャグチを誘き寄せる作戦を思い付く。ジャンプして襲い掛かった5人の攻撃から逃げるバラジャグチ。だが、逃げた先には液体窒素の管が有り、オーレンジャーはキングスマッシャーでそれを破壊。全身に浴びせ掛けられる超低温の液体窒素により、バラジャグチは凍結してしまう。
そして、キングレンジャーが放った止めのキングビクトリーフラッシュにより粉砕されるのだった。
直後にアチャが放り投げたコチャから巨大化エネルギーを注入されて巨大化するも、巨大戦では自身よりも遥かに大きいキングピラミッダー・バトルフォーメーションの威容に圧倒され、大した抵抗も出来ぬままスーパーレジェンドビームを叩き込まれて爆散。嘗てジャグチャックだった頃の恨みを晴らす事も叶わぬまま、敢え無い幕切れを迎えるのだった。
余談
モチーフは蛇口。
バラジャグチを最後に、本編では皇帝一家の配下であるマシン獣は終盤まで登場しなくなる。
声と人間態を演じた篠田氏は劇場版でも初号機であるジャグチャックの声を演じていた。翌年の『激走戦隊カーレンジャー』ではGGボーンの声を担当している。