整合騎士
せいごうきし
この記事にはネタバレが含まれます。ご注意ください。
概要
アンダーワールド(UW)の人界側における剣士たちの最高峰に所属する騎士たち。
公理教会の最高司祭たるアドミニストレータに仕え、絶対の忠誠を誓っている。
彼らの存在理由は「人界の治安維持」であり、
- 元老院が察知した禁忌目録違反者のもとに赴き拘束、セントラル・カセドラルへ連行する。
- 人界に侵入してくるダークテリトリー(暗黒界)の手勢を退治し侵攻を阻む。
この2つを主な仕事としている。
表向きの彼らは「アドミニストレータが人界守護のため天界から召喚した存在」とされているが、その正体は「人界において武芸に優れた戦士」や「本来逆らえないはずの禁忌目録に違反した者」に対し「シンセサイズの秘儀」と呼ばれる記憶操作・洗脳措置、加えて天命の自然減少凍結措置(いわゆる不老化)を施した、ただの人間(人工フラクトライト)である。
その本当の存在理由も「アドミニストレータ以上の存在が生まれないようにする」という彼女にとって都合の良いもので、罪人を配下に加えるのも、放置するよりも手元に置いたほうが良いためである。
シンセサイズの秘儀とは、具体的には対象者にとっての「大切な者の記憶」を摘出し、その欠落部分にアドミニストレータへの忠誠を刷り込んだ結晶体「敬神(パイエティ)モジュール」を埋め込むことで行われる。奪った記憶はアドミニストレータの寝所に保管されており、その当人たちを物質変換した非人道的な兵器「ソードゴーレム」を稼働させるための道具にされた。
下位の騎士は白の鎧だが、序列が上位の騎士にはパーソナルカラーの鎧と共に、アドミニストレータが空間リソース豊富なオブジェクトを変換・加工した武具「神器」が与えられており、各自の性質に応じた「武装完全支配術」と呼ばれる秘術を使うことができる。
また、彼らの一部は「心意」と称される秘技を習得しており、本編で登場したのは相手を見ただけで吹き飛ばす《心意の太刀》。
総数は前半戦クライマックスの時点で31名。
名前の最後の数字は順位ではなく整合騎士にされた順番であるが、この手の大人数の幹部集団のお約束として入れ替わりや欠番が存在する。
判明してるだけで過去に少なくとも3名が同じ整合騎士の手にかかり死亡しており、UW大戦時点では番号は不明だが7名ものメンバーが昏睡状態に陥っている。
なお、一部情報はWeb版準拠のため、電撃文庫版とは異なる。
メンバー
デュソルバート・シンセシス・セブン
CV:花田光
深紅の鎧に身を包んだ弓使い。百年以上生きている。弓使いである前に超一流の剣士でもあり、白兵戦も得意である。
神器は『熾焔弓(しえんきゅう)』。不死鳥らしきオブジェクトが元になっているようで、番えた矢に炎を纏わせ放つことができる。ただし矢は既製品であるため、撃つものがなくなると弱体化する。
かつて『人間だったころ』の妻との思い出を奪われており、そのころの夢を見ては涙している。キリトとユージオに説得され、『整合騎士は元は人間であった』といち早く悟った者。
下位騎士だったときに幼いアリスを連行した張本人で、その功績をもって上位騎士に昇格したが、整合騎士という存在の正体を秘匿するためその記憶も消されている。
UW大戦後はキリトのお守り役となり奔放な上司に苦労させられる口うるさい部下ポジションに収まってしまった疑惑あり。合掌。
更にリコリスの方でも師匠としてリネルとフィゼルのお守りをさせられる始末である。
ネルギウス・シンセシス・シックスティーン
深緑色の鎧に身を包む騎士。神器《萌嵐槍》を操る。
キリトの反乱時には南帝国領の果ての山脈に出張中であったため迎撃には参加せず、UW大戦でも同様であったため本編への登場はムーンクレイドル編からとなる。
上記の理由でキリトの戦いぶりを全く目にしていないため、彼をあまり信頼していない。
野菜っぽい人。なぜなら、鎧も髪も深緑。神器の名も、ホウレンソウを彷彿させる。
さらには、萌嵐槍は、巨大なネギを元にアドミニストレータが作ったものだという。
エントキア・シンセシス・エイティーン
ネルギウスの相方。
彼同様の理由でキリト迎撃には参加せず、本編への登場はムーンクレイドル編から。
軽い性格でネルギウスを「ネギオ」と呼んではやめろと言われるのがお約束。
キリトを「キリト先生」と呼び、自分のことは「エンキ」と呼ぶように頼んでいる。
ダキラ・シンセシス・トゥエニツー
CV:桜木可奈子
ファナティオ配下の下位騎士のチーム「四旋剣」の1人。女性。犯した禁忌は『同性愛』。
アニメで描かれた素顔は三編みにそばかすという容姿だった。
暴走したシグロシグの攻撃から心意でファナティオを守り戦死する。
他の四旋剣には、ジェイス・シンセシス・トゥエニスリー(CV:柚木尚子)、ジーロ・シンセシス・トゥエニフォー(CV:上田瞳)、唯一の男性であるホーブレン・シンセシス・トゥエニシックス(CV:大町知広)がいる。
ゲーム版リコリスでは登場しない、あるいは4人共「下位整合騎士」としてモブ扱いとなっている。しかし画面に映らないところで活躍していることがファナティオの台詞から確認できる。
ダキラに至ってはそのセリフを発言したシーンにて物陰からキリトとファナティオを見つめている。キリトに対する嫉妬か、それともファナティオ様に見とれていたのかは不明。まさにリンク先。
レンリ・シンセシス・トゥエニセブン
CV:田村睦心
15歳ほどの外見の青年。統一大会で優勝した「天才」だが、神器を使いこなせなかったために「失敗作」として凍結させられていた。
他のキリト迎撃不参加組と異なり、終盤に急遽凍結が解かれて追加戦力として出撃する予定であったが、覚醒が間に合わずアドミニストレータが倒されてしまった。
ティーゼいわく「ユージオ似」。
神器は『雙翼刃 (そうよくじん)』。片方の翼を失い2羽で支えあって飛んだという番の鳥を元にしたチャクラムのようなもので、本気を出せば敵を縦横無尽に切り刻むことができる。
奪われた記憶は、統一大会の決勝中に誤って殺してしまった親友。
『ムーン・クレイドル』では、ティーゼに求婚している。
リネル・シンセシス・トゥエニエイト&フィゼル・シンセシス・トゥエニナイン
両者ともに10歳程度の少女。
アドミニストレータの蘇生術実験のために生み出された『暗殺の申し子』とでもいうべき存在。整合騎士見習い扱いだが、前任の二十八番と二十九番を瞬殺した偉業を讃えられ、番号を与えられている。
なお、上記の経緯から記憶の改鋳は行われていないが老化は止められているため実年齢は不明であり、5年後も外見そのまま。
中の人達は度々日曜朝の宇宙や遊び人を研究する部で共演している他、
フィゼル役の小原氏はフェイタル・バレットにも役名無しで参加している(主人公ボイスも担当している可能性あり)。
なお、Web版ではアーシン・シンセシス・サーティエイト、ビステン・シンセシス・サーティナインというショタコンビだった。
エルドリエ・シンセシス・サーティワン
CV:益山武明
前年度統一大会優勝者であり、一番新しい整合騎士。本名はエルドリエ・ウールスブルーグ。Web版では二十六番目であり、経歴も少し異なるため、一番新しい整合騎士ではない。
神器は『霜鱗鞭(そうりんべん)』(Web版では『星霜鞭(せいそうべん)』)。湖の主である大蛇の王の記憶からできている。鞭の部分が最大で七本に分裂する。
師であるアリスのことを強く慕っており、最終決戦の折、ダークテリトリーの暗黒術師ディー・アイ・エルの術からアリスを守って戦死。その後彼の神器はアリスが大切に保管している。
ゲームオリジナルキャラクター
イーディス・シンセシス・テン
CV:花澤香菜
アリシゼーション・ブレイディングのオリジナルキャラクター。
東側境界付近を統括するざっくばらんな女性。
神聖術と刀を使用した剣技を組み合わせた戦術で、ナンバリングだけでなく実力の方も上位。
故にベルクーリとは馬が合い、ファナティオとは気が合わない。
シンセサイズ前に妹がいた記憶の残滓によるものか、やたらアリスを猫可愛がりしている模様。
完全支配術の「闇斬剣」は刀身が黒く染まり相手の武器防具を透過するようになる、要するに防御力無視&パリィ無効バフと言う非常に強力なもの。その一方で射程や攻撃範囲の拡張は行われないため、一対多の戦いは苦手とする。
番外
ここから先はムーン・クレイドル編以降のネタバレが含まれます! |
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リンク先は重大なネタバレにつき注意。
アドミニストレータによって急遽シンセサイズされたキリトへの刺客。
そのため、他の整合騎士には存在を認知されていない。
ムーン・クレイドル編にて、異界戦争と四帝国の大乱で立てた武勲により整合騎士見習いに任命。ティーゼはユージオの形見たる「青薔薇の剣」を、ロニエはカセドラル武器庫に収蔵されていた「月影の剣」を与えられて近々正式な番号持ちに昇格する予定。
彼女たち以降の騎士は任命制で、シンセシスのミドルネームはなくなり(そもそもシンセサイズされていないため)、「本名+番号」の形式となっている。
限界加速フェーズによって200年が経過したアンダーワールドでは、星王が統治した時代を経て整合騎士から整合機士に名を改められ、宇宙戦闘機「機竜」を運用している。
ロニエとティーゼの子孫は此処に所属している。
ローランネイ・アラベル&スティカ・シュトリーネン
CV:近藤玲奈/石原夏織
アンダーワールド宇宙軍に所属する整合機士達。
200年後の世界でキリト・アスナ・アリスが初めて出会った人物。
ロニエとティーゼの七代先の子孫である。
死んだはずの“彼”にそっくりな瞳をした、200年後のアンダーワールドにおける整合機士長。
果たして一体何者なのか…?