概要
CV:深見梨加
青山剛昌のSF剣豪漫画『YAIBA』に登場する月の国の女帝。アニメ版では彼女を撃退したところで終わっているため実質的なラスボスを務める。
地球の守護神である龍神とは対になる存在であり、1000年前の平安時代に地球征服を目論み月から日本に侵攻した。月の住民は手にしたものと生物・非生物を問わず合体できる能力を持ち、その際に神子の身体を乗っ取り人間の美女のような姿になった(pixivでも大概がこの時のイラストである)。しかし龍神に耳を切られ、月に撤退することとなる。以後の彼女の耳はウサミミのカチューシャで健在であるように見せているだけにすぎず、カチューシャを外すと切られた本来の耳が顕わになる。
耳を切られたせいで弱体化した上に乗っ取った神子の身体から出られなくなり(月星人は耳を切られると合体対象から分離できなくなる。なお、かぐやの力をもってすれば力ずくで肉体を破壊しての脱出も可能だったが、耳を切られたことによる弱体化と乗っ取った神子が特異能力者であったことが重なり脱出できなくなってしまった)、24時間ごとに若い女のエキスを吸い続けなければヨボヨボになってしまうため、1000年間の長きに渡り月でコールドスリープしていた。しかし、鬼丸猛との戦いで鉄刃が龍神の座に就く(龍神の球を先代龍神から受け取る)と好機と悟り地球に侵攻を開始した。
かぐやの正体はこの人間形態ではなく、黒い玉から幾本もの触手が生えた姿(兎に酷似した月星人たちとは大きく異なる)であり、本人も「醜い」と忌み嫌っている。
部下全員を合体吸収し、地球と融合して刃を消し去ろうとするも、龍神と鬼丸の叱咤を受け地球もろともかぐやを倒そうとした刃の放った龍神剣の一撃を受け止め、地球をかばう形で地底に封印された。
原作ではその後、鬼丸の度重なる世界征服作戦により地球へのダメージが積み重なったことで封印が弱まり、復活の兆しを見せる。折しも地球は鬼丸の解放した邪神ヤマタノオロチが全世界規模で暴れ回っている最中で、その脅威に対抗するために彼女の力を借りようとした峰さやかが宿主に志願。彼女に合体する形で地上に舞い戻った。当初は刃達に力を貸す気など毛頭なく自らの野望を再び遂げんとするが、自我を残していたさやかの抵抗とヤマタノオロチの脅威を知ったことで、共に地球を愛する者としての利害の一致から刃に力を貸すこととなる。
刃を抱えての奇襲で一気に勝負を決めようとするが、ヤマタノオロチの力は彼女の想像すら超えており、さらにさやかの身体に入ったままではフルパワーで戦うこともできず、一度はヤマタノオロチに丸のみにされてしまう。しかし、今度はそれを逆手にとって体内からヤマタノオロチの心臓を抑え、刃と鬼丸の決戦の舞台を整える。
無事刃によって鬼丸とヤマタノオロチが退治された後は、ヤマタノオロチを抑えるために消耗していたことと、その過程で自らを激励し続けたさやかを通じて人間の存在を認めたことから刃達には手を出さず、素直にさやかから分離して撤退。「わらわはあのような醜い姿は好かぬ」と元のバニーガールのような姿に戻り、分離した部下たちと共に月をテラフォーミングすべく地球を去った。
なお、先代龍神と龍神剣が消滅したことで巫女の身体から解放されているため、この時の姿は自らの力でかつての姿を再現したもの(耳はカチューシャでなく本物になっている)。またエキスを吸う必要も無くなっている。
ちなみに、人間の姿は部下の月星人達からも好評だったようで、最後に人間の姿に戻った際、部下達は明らかにかつての本体復活時よりも喜んでいる。
悪役でありながら、その妖艶な外見や美しい地球を愛する心などから人気が高いキャラの一人でもある。
余談
平安時代に日本を支配したかぐやが「持って来い」と命令した火鼠の皮衣、銀の樹、龍神の玉はいずれも竹取物語でかぐや姫が結婚を申し込んだ貴公子たちに要求した宝物である。
おそらくかぐや編以前のエピソードで重要な位置を占める「龍神の玉」からイメージが発展し、登場が決まったのであろう。