「お前は間違った選択ばかりをする。違うか、アニエス?」
CV:ゆかな
概要
バックベアード率いる西洋妖怪軍団の最高幹部にして女将軍を務める、大人びた雰囲気の漂う長い銀髪と悪魔を彷彿とさせる鋭い爪の赤い手甲と甲冑のようなものを着込んだ魔女。銃を所持している。
アニエスの実の姉であり、自由奔放な妹と違い冷徹非情ながら実直な性格で、代々バックベアードに仕えて来た魔女の名門の家柄に誇りを持っている。
バックベアードに対しては純粋に忠誠心を抱き、妹に対しては事もあろうに主であるバックベアードに反旗を翻し裏切り行為に走った事で激しい怒りを思えている。妹からは母親を見殺しにしたと恨まれ、母の死後は呼び捨てにされている(それまでは「お姉様」と呼ばれていた)。
強大な魔力を有しており宝石を用いた魔術を心得ているようで、初登場時では光の剣を無数に生みだして攻撃するほか、第三者に自身の魔力で作り上げた結界魔法を託す、第28話ではゲゲゲの森にいつの間にか仕掛けられた無数の宝石を通して爆炎を起こし森を焼く、結界魔法を応用したシールドを展開して攻撃を防ぐ、自身の背中に羽の様なものを出現させて飛翔する、金色の銃を媒介とし魔法による狙撃を行う等々、その力の一端を垣間見せている。
想定外の鬼太郎の底力には驚愕するが、ボスのバックベアードをして鬼太郎の事を「お前を手こずらせるほどの相手」と言わしめた事からも、アデルの実力が軍団内でもトップクラスで苦戦する事は珍しい程の強さであり、バックベアードからも認められていることを暗示している。
しかし魔法の才能や潜在能力は妹のアニエスの方が上であり、前述の多彩な技もたゆまぬ努力の賜物である。
西洋妖怪軍団内での立場はかなり強いようで、妹が計画に大いに支障をきたす裏切りをしてもヴォルフガングやカミーラといった幹部達からは、「様」付けで呼ばれている。
余談
主たるベアードが推し進める「人間たちを妖怪奴隷へ変え、世界の全てを支配する」計画、通称“ブリガドーン計画”に必要不可欠な“アルカナの指輪”を持ち出した妹に対して上記のセリフを投げかけているが、あくまでも自身の運命に逆らうこと無く堅実に生きている様に見える彼女だが、逆に変えれば後にねずみ男に言われた事が切っ掛けとなり、運命から逃げ続けるのではなく運命を変える為に立ち向かう決意をした妹のアニエスとは違い、ただ自身の運命に翻弄され続けるある意味では楽な、見方を変えれば息苦しい生き方と捉える事もできる為、もしかするとその生き方こそが彼女の弱さなのかもしれない。
ちなみにファイナルファンタジーシリーズにも同名の魔女が存在する為、イラストを投稿したり、探す際は後ろに鬼太郎と付けた方が良いかもしれない。
担当声優のゆかなは、4期と5期では人間の娘役でゲスト出演し、6期でも犬山まなの同級生・房野きらら役で既にゲスト出演しており、西洋妖怪編から敵軍団の幹部キャラクターに昇格した。
関連項目
魔女ザンビア…5期に登場した魔女で、容姿は現代的な魔女っ娘キャラ。その外見や奔放な性格からして、どちらかと言えば妹・アニエスの前身的な存在に近いが、ベアードに純真な忠誠を誓ってる点ではアデルの方が共通している。
ネタバレ
第36話では、名無しの策略でアルカナの指輪を手にしてしまったまなを他の西洋妖怪達と共に襲撃。鬼太郎ファミリーやアニエスの助けを得て逃走する彼女を執拗に追い、遂に指輪を奪いアニエスを捕らえる事に成功する。
だが、いよいよブリガドーン計画が発動しようという寸前に、アニエスを押しのけ自らコアになろうとした。
実はバックベアードに忠実に従うように見せかけ、計画を発動する頃合いを見て身代わりにコアになることで妹を救い、魔女の運命(さだめ)を自分の代で終わらせようとしていたのだった。しかしアデルの魔力ではコアには適さず、その思惑もバックベアードに見抜かれていたため、重傷を負わされ失敗に終わってしまう。
一方、アニエスとはぐれながらも何とか駆け付けたまなと遭遇し、魔力を込めた宝石を託してバックベアードの呪縛に囚われていた鬼太郎を解放させる。
まなの肩を借りて結界内に囚われるアニエスの元へ行き、命を懸けて解放しようとした末に、バックベアードが鬼太郎に圧倒される瞬間にアニエスから指輪を外す事ができた(この際に亡き母親の姿が見えており、コアとなって命を落とした彼女の魂が指輪に宿り指輪の消滅に力を貸したとも推測される)。
戦いを終えた後はアニエスと和解し、これからは2人で自由に世界を見て回る事となった。
旅から帰った後は屋敷か城かは不明だが、立派な家に帰宅。九尾の狐との決戦には鏡じじいを通したまな達の協力要請を引き受け、西洋の地獄からの侵入に協力し魔法の力で九尾の狐の討伐に協力した。ちなみに鏡じじいはアニエス達に要請を求めに現れ、目の前にいたアニエスを呼んだ際に、驚かせてしまったことでアデルに銃を向けられてしまった。
物語の終盤にもアニエスと共にまなの元に駆け付け、鬼太郎を復活させようとするまな達のサポートをする。
最終話で鬼太郎の記憶を取り戻させた代償として妖怪に関する記憶を失ってしまったまなを見て強いショックを受け、故郷に帰ってからもアニエスと共に彼女を案じる日々を送っていた。しかし10年後にまなが記憶を取り戻してからは、妹や鬼太郎ファミリーと共に寝肥りの温泉旅館へ行くなど、交流を再開している。