概要
京王6000系とは、京王帝都電鉄、京王電鉄が運用していた、通勤型電車である。京王では初の4つ扉、20mの大型車両となった。その後、1980年の都営新宿線直通に合わせて乗り入れ用の8両編成が製造され、その後の1996年にはラッシュ対策用の5扉車両も製造された。
0番台
1972年から運転を開始した、6000系の基本番台。抵抗制御の6両編成で、6編成36両が製造された。
界磁チョッパ車両
1973年より増備した車両は、制御装置を従来の抵抗制御から界磁チョッパ制御に変更。新宿線直通に備えて新宿線用無線アンテナ設置用の台が設置された。また、1980年の都営新宿線直通に合わせて、8両編成が3本増備された。
30番台
都営新宿線直通に先駆けて、1979年に8両編成3本が増備された。ATCと新宿線用無線を新製時から搭載しており、直通準備が当初から行われていた。
また、都営新宿線直通に伴い、0番台の8両編成8本が、新宿線乗り入れ工事を行い、30番台に改番された。
ラッシュ対策用5扉車
1970年代から京王線は混雑が年々激化し、従来の2010系電車や5000系電車では対応しきれなかった。そのため、本系列を増備し混雑緩和を進めてきたが、1990年代、つまりバブル景気の時期に突入すると、より混雑緩和が必要となった。そのため、京王では1994年より5扉者の増備を開始。4扉車両に比べてかなりの乗員を確保できていたが、座席が少ないため、十分に座れないという問題が発生。その後、2000年に全車両を4扉化した。(元5扉車は戸袋窓がないため、一目で違いが分かる。)
廃車の開始
304両という大所帯となった6000系だが、1998年より廃車が開始。まず、抵抗制御の0番台が1998年までに廃車。代替として8000系の8両編成が3本増備された。この際、運転台を松本電鉄3000系、岳南鉄道8000形に、主要機器を上毛電鉄700型に流用した。
全廃へ
2005年より、9000系電車の増備により、チョッパ車両にも廃車が発生。2007年には8両編成2本、6両編成1本、2両編成1本の計24両が廃車。この際に廃車になった6721Fの新宿よりのクハは、脱線事故復旧訓練に使用された後、廃車になった。その後、2008年には、乗り入れ用30番台に廃車が発生。8両編成5本、5両編成2本、2両編成3本の56編成が廃車。2009年までに、都営新宿線乗り入れから撤退し、30番台は全廃された。2009年で京王9000系の増備は終わったが、2010年には8両編成2本、2両編成4本の廃車が発生し、本線の運用からは撤退。残っていたのは競馬場線の2両編成4本と、動物園線の4両編成1本のみだったが、2011年に廃車。6000系は全廃となった。