概要
政財界や軍事産業などあらゆる分野で世界規模の影響力を持っており、劇中に登場する下部組織である生化学研究所「ISS」が癌やエイズなどの難病を遺伝子レベルで治療する研究をしていたように、一見、主に人類の幸福と発展のために活動している風に見える。
しかしそれは表の顔に過ぎず、その実体は「全世界の政治、経済、思想、文化などを全て統一し、人間の誕生から死までに関する、あらゆる経済活動を自分たちの影響下に置くこと(分かりやすく言えば世界征服)」を最終目的とする、死の商人にして秘密結社である。
ISSで推し進めていた、難病を遺伝子レベルで治療する研究が軍需産業において莫大な利益をもたらす「究極の兵士」の誕生に繋がると見越した本部の以降により、超強力な生体兵器「改造兵士(サイボーグソルジャー)」開発へと方針をシフトさせ、密かに各国へ販売しようと企む。
そんな中、「改造兵士レベル3」の研究開発チームに加えた鬼塚義一博士が独断かつ密かに自身と風祭真の体にバッタの遺伝子を融合させた「改造兵士レベル3」への生体改造実験を施したことから計画が綻び始め、前々から財団へ目を付けていたCIAの介入や風祭真=仮面ライダーシンの活躍でISSを失ってしまった。
『財団』の本体は壊滅に至っておらず、未だに存続している。
後年に製作された映画『レッツゴー仮面ライダー』ではショッカーの傘下に入っており、改造兵士レベル2がショッカーの戦闘要員として登場している。
劇中登場する主なメンバー(構成員)
序章のみしか制作されていないため、『財団』関係者は序章の話の中心となるISSに所属する構成員のみが判明している。
氷室巌
『財団』の日本支部の一つである生化学研究所「ISS」の所長。
一見温和な紳士のように見えるが、その本性は冷酷無比の冷血漢。『財団』の敵と見なした者には怒りを露わにし、容赦なく消す。
『財団』の命により、真の父親にして臨床免疫工学の権威でもある風祭大門博士を騙し、彼を改造兵士の研究に加担させて真の運命を狂わせた元凶でもある。
順中満帆に計画を推し進めていたが、大門博士と共に研究を任せていた鬼塚博士の暴走や、CIAの介入による数々の計画の失敗により、責任を取らされ破滅。
自暴自棄になってマシンガンを乱射し愛を射殺したことが仇となり、怒りを爆発させたシンのハイバイブ・ネイルで腹をぶち抜かれ、顔面を引き裂かれて惨殺されるという自業自得の最期を迎えた。
完全な生身の人間でありながら仮面ライダーに直接殺害された、稀有なキャラクターである。
豪島
氷室の腹心にしてボディーガードでもある謎の男。
その正体は「改造兵士レベル2」。
鬼塚義一
表向きは大門博士と共に難病の遺伝子レベルでの治療を研究している天才科学者だが、その本質はマッドサイエンティストで、大門博士と違い、当初からISSで行われている研究が改造兵士の研究であると知らされていた。
オカルト関係において狂信的な思想の持ち主で、理想国家の建国という幻想にとり憑かれ、バッタの生体に興味を持ち、密かに自らと真をバッタの遺伝子を組み込んだ「改造兵士レベル3」へと生体改造していた。当然、真に対しては無許可である。
明日香愛
真の看護、及び監視を命じられていたISS職員。やがて真と心から愛し合い、子を身ごもるが、真を庇って氷室の銃弾を受け死亡してしまう。
下部団体
ISS
正式名称“Institute of Super Science”。財団の日本支部にあたる生化学研究所。
表向きには癌やエイズといった難病を遺伝子レベルで治療する研究を行っているということになっているが、その裏ではこの研究を応用して人間を素体とした生体兵器の開発という非人道的な行為を行う。トップは氷室巌。
着々と計画を推し進めてていたが、最終的にはCIAの特殊部隊の襲撃や、風祭真こと仮面ライダーシンの介入により壊滅した。
関連項目
財団X…名前の由来が昭和ライダーシリーズで唯一壊滅しなかった組織である『財団』から来ているらしい。一部の書籍では『財団』と何らかの繋がりがあることが示唆されている。
ファウスト…同じくライダーシステムの軍事利用を目論んでいる秘密結社。そのために人々に非道な人体実験を行って怪人化させていたり、政財界とも密接な関係にあったり、氷室という名の重要キャラクターがいたりと割と共通点が多い。
野座間製薬…同じく生体兵器の開発を行なった秘密結社であるが、周到に計画を立てることを重視する財団と比べると成り行きに任せる面が強く、後先を考えない分ある意味財団よりもタチが悪いと言える。