概要
自らを『異端児(ゼノス)』と称する理知を備えたモンスター。およそ15年前に当時最強の派閥だった【ゼウス・ファミリア】が初めてその存在を発見し交流を持っていた。人間の言葉を理解し話す者もおり、高い知性や心を持つ。アステリオスを除く全員に共通して地上や人類に対する強烈な憧憬を持ち、いつか地上に出ること夢みている(そのためか自身が怪物だった頃の時代、つまり前世の記憶を憧憬として夢にみることがあるらしい。アステリオスは某白兎との再戦こそが望みであるため完全な例外といえるが)。
ウラノスによって保護され、その代わりにダンジョン内の問題を秘密裏に解決している。ダンジョン内の安全な「隠れ里」を拠点として、冒険者が落とした武器を装備してダンジョンを巡回しつつ同胞を探している。通常のモンスターからも敵として認識されるので、生き残っている者は40体ほどであるが他の通常種同様魔石を喰らうことで強化されそこに知性が加わることによって多くが上級冒険者も凌ぐほどに強くなれる。Lv.5クラスの第一級冒険者に匹敵する者もいれば作中最強クラスまで成長したものまでいる。
人類とモンスターの共生を望んでいるウラノスは彼等こそ憎み合い殺し続ける不毛な歴史に終焉をもたらすための最後の希望だと考えており、彼等と交流を持った【ヘスティア・ファミリア】やガネーシャなどもそれに対して理解を示している。
本編10巻で【イケロス・ファミリア】によるウィーネの拉致と仲間たちの虐殺により暴走し、地上を巻き込んだ事件に発展する。全てを失う覚悟で自分たちを救おうとしたベルの決意と覚悟が異端児たちの心に大きな影響を与え、その後も【ヘスティア・ファミリア】と親交が続き、ウラノスと【ロキ・ファミリア】の協力関係が構築された後には、クノッソス攻略について【ロキ・ファミリア】とも連携している。
ダンジョンの事を母と呼んでいる。
その存在はダンジョンについて何らかの知識を持つ神々にとっても未知らしいが…?
現状彼等の存在意義などは何も証明できていないがレイがベル達だけでなく【ロキ・ファミリア】のアリシアやティオネと交流を持ち僅かだが確かに友好と呼べる関係を築き上記のクノッソス攻略において秘密裏に連携したりと少しずつだが良好に進展しているようである。また、ティオナは彼等と戦うのには、最初から忌避感を抱いており、ダイダロス通りの攻防戦の際ウィーネが瓦礫からルゥを庇ったのを目撃した際は見逃している。
何でも彼等との問題を解決するにはダンジョン最下層の攻略が必須であるらしいが…?
『アストレア・レコード』ではヴァレッタが【イケロス・ファミリア】を介して彼等を入手しており、ザルドとの決戦で疲弊したオッタルごとバベルを陥落させるために街中に放ち甚大な被害を出してしまう。
主な人物
本作のヒロインの一人。竜女(ヴィーヴル)の異端児。
赤緋色の鱗と雄黄の瞳が特徴的な蜥蜴人(リザードマン)の異端児。異端児のリーダー格。
毛先が青みがかったくすんだ金髪と青い瞳が特徴的な美しい相貌をしている歌人鳥(セイレーン)の異端児。
人間を信用していなかった石竜(ガーゴイル)の異端児。
黒い猛牛(ミノタウロス)の異端児。新参ながら異端児で最強の実力を持つ。
人魚(マーメイド)の異端児。下半身が魚であるため、ダンジョン下層の「水の迷都」から離れられず留守番をしている。
甲冑を着た人蜘蛛(アラクネ)の異端児。グロス同様に人間を信用していない。
【イケロス・ファミリア】に重傷を負わされ、辱められる前に自害した。
チョッキと時計を付けた一角兎(アルミラージ)の異端児。性別はメス。
- レット(CV:竹田海渡)
赤帽子(レッドキャップ)の異端児。
ガネーシャが唯一見たことのある異端児。
『ミスター○○』などと呼ぶ。
半人半鳥(ハーピィ)の少女。
ベル達を『地上のお方』と呼び好意的である。
- ヘルガ(CV:清水彩香)
黒犬(ヘルハウンド)の異端児。
アルルと共にアステリオスを呼びに行った。
地上ではアルルと共にカサンドラに保護されていたため、彼女の匂いがのちに役立った。
- フォー(CV:前田弘喜)
野蛮族(フォモール)の異端児。
リド、レイ、グロスに次ぐポテンシャルを誇り冒険者で例えるならLv.4ぐらいの強さらしい。
図体に反して性格はとてもやさしい。
【イケロス・ファミリア】のディックスに殺された。
- ユーノ
一角獣(ユニコーン)の異端児
地上で戦う際に殺傷能力を落とすために切り落とした角の先端をヴェルフが加工してベルのナイフ『白幻』に使った。
- ラウラ(CV:浜崎奈々)
半人半蛇(ラミア)の異端児。
片言である。
- オード
戦影(ウォーシャドウ)の異端児。
言葉を喋れない。
【イケロス・ファミリア】のグランに殺された。
- クリフ
馬鷲(ヒッポグリフ)の異端児。
【イケロス・ファミリア】に殺された。
- バーバリアンの異端児
ベルがダイダロス通りの孤児院の地下で遭遇した個体。当時Lv.3だったベルが苦戦するほどだったが既に傷だらけであった。その場は最終的にシルの護衛として居合わせたアレンにより倒される。実はディックス達が以前捕らえていた個体が隙をついて逃げ出し地下に身を潜めていたことが後に彼の口から明かされる。