概要
『ドラえもん』てんとう虫コミックス第3巻収録の「あやうし!ライオン仮面」内において作中作として『少年ヨンデー』に掲載されていたバトル漫画。
ヒーローのライオン仮面が「くらやみ団」という悪の組織と闘う物語である。
作者はフニャコフニャ夫。
作中冒頭では少年ヨンデー9月号に掲載されたもののうち最終ページが描かれており、そこでは主人公・ライオン仮面がヒロインらしき女性とともにくらやみ団基地の中で追い詰められ、四方八方から光線銃を浴びせられ、迫真の表情で「ワーッ!」と絶叫するコマで終わっていた。そして「10月号へ続く」。
読み終わったのび太は一言。「いいところで切れちゃうんだいつも。」
ここまではいい。
だが、原作者である当のフニャコフニャ夫はこの先の展開を全く考えておらず、完全に行き詰まってしまった。
いわゆる瞬瞬必生の負の面が炸裂してしまったのである。
当時、この作品と同時並行で5つの雑誌に連載を持ち、さらに階段を埋め尽くすほどの編集者を待たせていたフニャコは次の展開に困り果ててしまい、タイムマシンで来月号を読んできたドラえもんに「次の展開がどうしても考え付かないからタイムマシンで来週に行って来月号のヨンデーを買ってきて」と懇願する。
ドラえもんは言われたとおりにしてフニャコの元へ行くが、そこで描かれていたのは兄・ライオン仮面を救うため単身くらやみ団基地に乗り込んだ挙句、逆に捕まって火あぶりにされるオシシ仮面の姿だった。そして「11月号へ続く」。
ではオシシ仮面はどうなったか? なんと11月号ではいとこのオカメ仮面(名前のみ登場、ビジュアル及び性別は不明)が登場して、これまたくらやみ団に捕らえられて次月へ続くという展開が…
フニャコ「何という無責任なワシだ!」
ドラえもん「あんたが描いた漫画でしょ」
そこに迫るは編集者軍団、パニックになってしまったフニャコは「次に出るワシの漫画が掲載されてる雑誌全部買ってきてくれ!」とドラえもんに泣きつく。
引き受けたドラえもんはその通りに次の回が掲載された雑誌を買い集めて持ってくるが、肝心のフニャコが体力の限界でダウン。
代筆を引き受けるハメになったドラえもんは、「ぼくが写した漫画が載って、この雑誌が出るとすると……この漫画の本当の作者は誰だろう」とボヤくのであった。
10秒でわかるライオン仮面のあらすじ
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余談
『ドラベース』ではかぶと虫杯にて綾宇市ライオンズという草野球チームが登場した。江戸川ドラーズとは2回戦で戦うも大幅に水を開けられたうえ「こんだけ点差がつけばいいだろう」と最後は新メンバー・ミケえもんの噛ませ犬にされてしまった。
なおメンバーは全員『ライオン仮面』のキャラ及び作者と編集がモデル。
2020年放送のアニメではオカメ仮面はおかめの仮面をつけた女性になっている。
また、原稿を取りに待機している編集者達の中にジャイアンそっくりの人が混じっている。
関連項目
タイムパラドックス:この現象の説明の例として本作が引き合いに出される事が多い。