マスタング
ますたんぐ
曖昧さ回避
フォード・マスタング
2ドアのクーペボディで4、5人乗り。ポニーカー、マッスルカーなどと呼ばれる、安価なスポーツ・タイプの中型車である。「ムスタング」とも。
リー・アイアコッカ副社長の指導下で、第二次世界大戦以降に出生した「ベビーブーマー」世代向けに開発された。
⇒詳細は、「wikipedia:フォード・マスタング」を参照。
歴史
⇒詳細は、「wikipedia:フォード・マスタング」を参照。
初代(1964年-1968年)
「フォード・ファルコン」がベース。
魅力的なスタイリングや「フルチョイスシステム」※を用意したことで幅広い層に受け入れられ、アメリカ自動車史に残る大ベストセラーとなった。
※オートマチック・トランスミッションやビニールレザーシート、横の部分を白く塗った、あるいは白いゴムを使用したホワイト・リボン・タイヤなど多彩なオプションを用意した。
2代目(1969年-1973年)
初代に比べ大型、高級化された。オイルショックにより販売が低迷した。
1969年と1970年モデルにホモロゲーション・モデルの「BOSS302」と「BOSS429」がある。「BOSS302」は「トランザムシリーズ」向け、「BOSS429」は7リットル(429立方インチ)のHEMIエンジン(V字形の給排気バルブ配置とセンタープラグの半球型燃焼室を持ったクロスフローOHV方式のハイパフォーマンスエンジン)が搭載されている。
ハイパワーモデルの「Mach1」も追加された。
1971年モデルでは、「BOSS」シリーズは「BOSS351」のみとなる。「Mach1」シリーズには7リットルのコブラ・ジェット・エンジンを搭載。
1972年モデルでは、「Mach1」シリーズは5,751ccエンジンのみとなる。
3代目(1974年-1978年)
「マスタングII」が正式名称となる。消費者の低燃費、小型化志向を受けてボディサイズも大幅に縮小された。
4代目(1979年-1993年)
小型化は継続され、FOXプラットフォームを採用した前輪駆動車となる。しかし、1980年代前半には好景気でハイパワー指向が復活してきた。1980年代後半にモデルチェンジの予定だったが、フォードの社内事情により1993年まで生産された。
5代目(1993年-2005年)
引き続き、FOXプラットフォームを改良して使用。
6代目(2005年-2014年)
DC2プラットフォーム(2004年の「北米国際オートショー」で発表)をベースに初代を意識したデザインを採用し、5代目で問題視された衝突安全性の不備が改善された。
7代目(2015-)
サイズを大きくして車高を下げた。
日本での販売
1994年に「フォード・ジャパン・リミテッド」により正規輸入が開始され、廉価版グレードは200万円台前半の車両価格で投入され、話題になった。また、東京で夏の渋滞時にエアコンテストを行うなど、日本市場を大きく意識していた。
2016年下半期でフォードが日本市場から撤退し、日本国内における販売は終了した。
⇒詳細は、「wikipedia:フォード・マスタング」を参照。
余談
- 1960年代にシェルビーによるカスタム車のベースとなった。2005年には「2007シェルビー・GT500」が発表された。
- 1967年モデルは映画「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」に緑色に白のストライプバイナルで登場。1968年モデルは映画「ブリット」に登場している。2001年には、「ワイルドスピード」仕様車が北米限定で発売された。これは劇中で使用された外装をヒントに作られたもの。
- 1971年モデルが映画「007 ダイヤモンドは永遠に」のボンドカーに採用された。
- 1973年モデルが映画「バニシングin60″」で主役の「エレノア」として採用された。
- 1973年、JA共済連栃木から栃木県警察に「Mach1」モデルのパトカーが寄贈され、高速取締用車両として1984年まで使用された。現在は鹿沼市の免許センターに展示されている。
- 2007年、光岡自動車が6代目のコンバーチブルをベースに「ガリューコンバーチブル」を製造している。