概要
竜族の少女。一人称は「あたし」。
竜の角と尻尾と、赤色の長い髪を兼ね備えており、スタイルも大人な身体のそれである。それを見たソラとルナは自分のコンプレックスのある小柄な身体と見比べて落ち込んでいた。
キャラクター像
カエデと同じく健啖家ではあるが、穏やかな性格のカナデとは異なり強気系な性格。
何でもかんでも焼き払おうとする癖があり、悪徳商人の屋敷を見たときや、迷いの森に苛立って森ごと焼き払おうとしては、レインに止められる。
当初は最強種ということもあってか己の力を過信しすぎる節があり、実際レインの忠告を聞かなかった。それが切っ掛けでオークの奇襲を受けた事への悔しさとそれ以上に自分を庇ったレインの身を案じて謝罪したことから、プライドはあるものの自らの非を認めて反省する人物である。
主人であるレインに酷い仕打ちや暴言を浴びせたアリオス率いる勇者パーティーを本心から強く嫌っており、実際に対面した時には攻撃的な態度を取っていた。
戦闘力
竜族だけあってかドラゴンに変身する能力を持ち、普段の状態でも火を吹くことや火球で攻撃する事もできる。カエデと同じく身体能力が優れており、レインとカナデの二人がかりでの攻撃も難なく捌く他、竜の尻尾で相手を叩きつける。
更に強大な魔力を秘めており、ブレスや火球による攻撃もそれで補っている他、『マテリアルキャンセラー』や超級魔法をはじめとする高度な魔法の扱いにも長けている。
他にもドラゴンに変身しなくても翼を展開して空を飛ぶことができ、それがレイン達と共にシャドウナイトに囚われたルナを救出する際にとても役立った。
自分と同じくレインと契約している最強種のカナデやソラ、ルナには『特定の分野にはとても優れているが、それとは反対の分野が苦手である』という共通した弱点があるのだが、タニアにはそういった弱点が存在せず、物理攻撃も魔法攻撃もとても優れており、飛行能力というアイデンティティも備えているため、一種の万能型とも言える。
魔法
- マテリアルキャンセラー
魔法を消滅させる超高等技術。
対象の魔法構造を解析し、それに適した魔力の波をぶつけて相殺させる、と言うもの。
タニアの場合はリーンとミナを二人同時に相手にした魔法合戦においてはこれを指パッチンだけで実行し、二人を事実上無力化するという最強種の強さの一片を見せた。
- アルティメットエンド
超級魔法の一種。宙に巨大な立体型魔方陣を展開し、そこから鋭利な形をした数多の隕石を敵に向かって降らせる。レインに酷い仕打ちをした勇者パーティの一員であるリーンとミナに対して使用し、二人を命乞い及び失神(Web小説版では失禁も)させるが、流石にタニアも命を奪うまではするつもりはなかったため、途中で中断してコケ脅しの手段とした。
- マテリアルサーチ
勇者パーティの依頼を受けて、三人で迷いの森を攻略している時に使用した。
『サーチ』と名の付く通り魔法の類を探知する効果があり、この魔法で迷いの森の中にある樹木から幻覚魔法の結界が施されていることを見破った。
活躍
レインと出会う前
竜族の『15歳になったら一人前の強き竜になる旅に出る』という掟に従ってホライズンの街の近くにある橋『ストライドブリッジ』にて武者修行という名目で、冒険者たちを返り討ちにしていた。
レインと出会った後
そんな中、レイン(とカナデ)とは冒険者ギルドが出した特別クエストがきっかけで、その依頼を受けてやってきたレインとカナデの二人に勝負を挑み対決することになる。そしてレインのビーストテイマーとしての力に(より使役した鳥の毒を受けて行動不能になることで)負けた事でレインと契約し、修行の旅も兼ねてレイン達に同行する事になる。
竜族の魔力を得たレインに魔力のコントロールを修行をさせ、レインの過去を知って自分なりに彼を励ます等、レインと交流をしていくが、オークの討伐の依頼でレインからの忠告を最強種である事に過信してしまう。レインの懸念通り、タニアは足元のオークに気を取られてしまい、後方から短剣を持ったオークが奇襲を仕掛けてしまう。幸いにも、レインがタニアを庇った事で大事に至らなかったが、自らの満身で危機に陥り、レインを怪我させた事に落ち込んでしまい、後日レインにその事で謝罪したが、レイン本人はタニアに感謝と無事を喜んで伝えられたのであった。
そろそろレインの装備を整えようとするそのタイミングでレインが元いた勇者パーティーの面々と遭遇。(魔王を倒すのに必要とはいえ)彼らの恥も外聞もない態度にカナデと一緒に怒りを顕にして土下座を要求するも、結局勇者パーティーに逆上された挙句に(アリオスのある言葉が原因とはいえ)両者のパーティーが衝突する事となった。対峙する相手であるリーンとミナの魔法をマテリアルキャンセラーで打ち消し、アルティメットエンドを虚仮威しで二人の戦意を喪失。カナデはアッガスを、レインはアリオスを下した事で勇者パーティーに勝利、彼らが形だけの土下座をしたことでこの場を収めた(尤も、反省してないアリオスの態度にカナデ共々怒りを顕にしたが)。
タニア達はアリオスの代わりに魔王を倒すのに必要な装備品「真実の盾」のある迷いの森に向かったが、構造と幻覚を見せる結界に悪戦苦闘してしまい、マテリアルサーチで結界を発した木を見つけるも精霊族のソラの妨害によって撤退せざるを得なかった。レインは単身ソラの説得に向かったが、レインが傷つく姿に見かねたタニアとカナデはソラに説得した事で攻撃を収め、「真実の盾」を入手する事ができた。ソラがシャドウナイトに妹であるルナを迷いの森の結界を解くための人質にされた事を知ると、シャドウナイトの討伐とルナの救出を引き受け、レインと共にシャドウナイトに戦いを挑んだ。レインのブーストによる一撃でシャドウナイトを撃破し、ルナもタニアによって救助された。
人間関係
仲間達
ビーストテイマーである人間の青年で、タニアの主人。
最初はただ面白そうという理由でついてきたが、その中でレインの人柄に安心し、更にオークの奇襲攻撃から身を呈して庇ってくれた事、そしてミスをした自分を責めないどころか、自分が怪我せずに済んだことを喜んでくれた事で特別な感情を抱くこととなる。
猫霊族の少女。タニアがレインに同行する事を決めた際には彼を気に入り、更には庇ってもらった事への感謝で抱き着いた際にはとても嫉妬された。その際の第一印象は『意地悪だけど嫌いじゃない』といった感じだったが、後に三人で受けたスライム退治の依頼をきっかけに打ち解けていき、同日の夜にレインの過去の話(勇者パーティーの一件と故郷の村の話)を知ると、カナデと同様に勇者パーティーへの嫌悪の感情と、主人であるレインを誇らしく思う気持ちが芽生えていった。
敵対者
レインを追放した勇者パーティーのリーダー格である勇者。
初対面の際には主人であるレインに酷い仕打ちをしたことから、自分達が勇者パーティーの依頼を受ける前に彼らにケジメの土下座を要求するが、それにアリオスが逆上し自分達を侮辱する発言へと繋がった。その後に勇者パーティー一行との対決に発展した際にはタニアはアリオスと戦いたかったが、レインの因縁の相手という事で、レインに譲り自分は後述の二人と戦った。
レインを追放した勇者パーティーの一員で、対峙した相手。
やはり彼女たちに対しても怒りを顕にしている。
関連タグ
勇者パーティーを追放されたビーストテイマー 竜娘(ドラゴン娘)
もう一人のヒロイン:カナデが本作のメインヒロイン的存在であるのに対し、『タニアはカナデ(メインヒロイン)と正反対の特徴(ツンデレ)を備えてる』『主人公の仲間に加わるメンバーとしても二番目』等からタニアは本作における『もう一人のヒロイン』的存在であるとも言える。
関連キャラクター
ステラ・ヴァーミリオン:容姿とスタイル(ただし髪型が少し異なる)、性格と大食らいな所が似通っており、本編序盤では主人公と対決し、その中で敗れて強さを知り認める等になる、戦闘では火属性の攻撃を扱う等といった具合に共通点がとても多い。