「ねぇ、レイン……私を使役してみる?」(Web、書籍、コミカライズ版、アニメ版共通)
プロフィール
概要
本編の主人公である青年『レイン・シュラウド』が最初に契約した最強種の一種『猫霊族(ねこれいぞく)』の少女。
やはり猫霊族だからか口癖のように「にゃあ」と言うことや語尾に「にゃ」が付くこともある。
猫の耳と尻尾、緑色の瞳が特徴で、スタイルに関してもタニア程ではないが発育がそこそこに良く、大きなものも兼ね備えておりそれを見たソラとルナは自分のコンプレックスのある小柄な身体と見比べて落ち込んでいた。
山奥での生活に退屈して旅に出たが、それが災いして人間たちに狙われた上に、何日も飲まず食わずが続いて死にかけた所にあわや魔物に襲われそうになった所をビーストテイマーの青年レインに助けられた(といっても、レインは応戦するも短剣が壊れてしまい、カナデが最後の力を振り絞って撃破した)。この縁でレインと契約、レインにとっては初めての仲間となった。
キャラクター像
穏やかながらも明るい人柄と人懐っこい性格をしている。
健啖家であることに加え、魚が大好物。それだけに、海産物のないホライズンで魚が食べられない事を知って落胆した。猫と近い特性をしているのか、お風呂が苦手である他、後述の理由により幽霊は悲鳴を挙げるほどに大の苦手。猫なのだが、アニメ版では嬉しい時に尻尾を振る他、上記の性格も相まって犬のような特徴も多くみられる。
その一方で、旅をする最中で最強種である自分を捕まようとし、打算目的で擦り寄ってきた人間達の姿を目の当たりにして人間不信に陥りかけたが、レインが見返りなしの善意で助けた上に自分をひとりの女の子として普通に接してくれた事でそれを払拭することが出来た。それだけにレインを馬鹿にしたり侮辱する者や彼を虐げた勇者パーティーに対しては怒りを顕にしている。
思い込んだら一直線な所があり、ある依頼を遂行する際にダブルブッキングしたオーグとクロイツがレインを馬鹿にした際には、彼らに負けないようにと完遂しようとするも、肝心の方法が分からないという一幕があった。
戦闘能力
極限まで身体能力が進化した猫霊族なだけあって、力と素早さ、身のこなしはかなり高水準となっており、突進さえも攻城兵器となりうる。
動体視力にも優れており、高い身体能力と併用することで攻撃を尽く回避できる。
初登場時の時点では空腹の状態であるにもかかわらず、高く飛び上がってからの踵落としだけでDランクの魔物キラータイガーを仕留めている。勇者パーティーとの戦いでもデタラメに拳をぶつけるだけで戦士アッガスを圧倒し、更には力の半分を開放した時はアッガスを戦慄させて一撃で戦闘不能にしている。本気を出した時は戦略級兵器に匹敵し、魔族にも明確にダメージを与えた。
アクロバティックな動きからの連続攻撃を難なくこなし、壁や天井を自ら駆け抜け、戦闘開始してすぐに敵より先に攻撃を当てる切り込み隊長的な立ち回りも出来る他、鋼鉄すら砕くアッガスの一撃さえも蚊を払うように弾いた。
そして、カナデの主人であるレインもまた契約の恩恵を受けて身体能力が強化されており、二人がかりで素早く重い連続攻撃を繰り出すことも可能である。
しかし猫霊族の弱点もそのままであるため、魔法が使えない他、初級の攻撃魔法でもダメージを受ける程に魔法に弱い・簡単に麻痺や毒にもかかる位に状態異常魔法に対する耐性も低い。とは言え、上級魔法が直撃しても『痛い』だけで済まして戦闘を続行するなど(そもそも魔法も自前の身体能力で躱す形で対処できる)、麻痺魔法を食らった状態でもCランクの冒険者の攻撃を拳で弾くなど、魔法の相性は悪くとも最悪とまでには至らない。
そのため、最大の強みである物理攻撃の効かない幽霊は最悪の組み合わせである。……のだが、アニメ版では執拗に幽霊に怖がらせられる等で恐怖が頂点に達すると、(我を失う代わりに)肉体が精神を凌駕して幽霊の衣装を爪で引っ掻いて切り裂く、幽霊のスカートに噛みつく等の物理的干渉ができるようになることが明かされた。
人物関係
仲間達
前述の通り、カナデの主人。本編序盤ではキラータイガーに襲われている所を助けてもらった事をきっかけに彼と契約を果たし、仲間として同行している。
レインとは「主従」にして「かけがえのない仲間」であるが、男性としてちゃんと意識している。
竜族の最強種。
ストライドブリッジの番犬である彼女と戦い、後に仲間となった。
タニアがレインに抱き着いた際には嫉妬して彼女にレインから離れるように強く言ったが、レインの過去を聴いた事でタニアと一緒に励まし、そのタニアが慢心でレインを怪我させた事に落ち込んだ時には心配していた。
精霊族の最強種。
勇者パーティーからの『迷いの森にある宝具《真実の盾》の入手』依頼を受けて、レインやタニアと共に迷いの森に入り、そこで出会って彼女のルナ救出の願いを叶えたのをきっかけに、仲間に加わる。
精霊族の最強種にしてソラの双子の妹。
神族の最強種。
悪徳領主のバカ息子であるエドガーによって囚われの身になった上に彼から理不尽な虐待を受けていたが、レインがエドガーの悪事を白日の下に晒すために彼の屋敷に突入した際に救出したのをきっかけに仲間に加わる。
敵対者
勇者パーティー
勇者パーティーのリーダー格である勇者にして、レインをパーティーから追放した張本人。
レインと出会って間もない頃に、彼が勇者パーティーから理不尽な仕打ちを受けた挙句、追放されたことを聞いているため、勇者パーティーには敵対心を持っており、実際にアリオス率いる勇者一行と対面した際には、アリオスのレインに突き付けた依頼には(本心では反対したかったが)「レインが決めた事だから仕方ない」と拒否しなかったが「レインに(した酷い仕打ちの事を)ちゃんと謝って」と自分のことのように怒りをあらわにした。
レインを追放した勇者パーティーの一員で、レイン達が勇者パーティーと決闘する際にカナデが対峙した相手。
当然ながら彼に対してもアリオス同様怒りを顕にしていた。
余談
本編の正式タイトル『勇者パーティーを追放されたビーストテイマー、最強種の猫耳少女と出会う』の『最強種の猫耳少女』とはカナデのことであるため、本作におけるメインヒロイン的な存在でもある。
因みにWeb版と書籍版では本編序盤にてレインの視点で彼女を「生涯のパートナーとなる相手」と述べているが、果たして……?
この事から物語そのものがレインの回想録である可能性も浮上している。
本作の登場キャラのほぼ全てが該当するが、カナデも書籍版の挿絵とコミカライズ版(アニメ版)で服装などのデザインが大きく異なっており、投稿イラストで比較すると下記の通り。
コミカライズ版(アニメ版) | 書籍版 |
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本作のメインヒロインであることや容姿や中身がファンに好かれていることもあり、ファンアートの数も作中キャラトップであり、その数も余裕で200を超えている(AI作品を除外しても160を超えている)。