プロフィール
概要
精霊族の少女。ルナとは双子の姉妹でありソラは姉に当たる。
亜麻色の髪を後ろで結んだ髪型と、水色の花の蕾一つを飾っている(アニメ版ではターゴイス系の色に変色されており、瞳の色もそれと同様になっている)。ルナとは外見も髪型もほぼ同じなため、この花で見分けがつくようになっている。
背中には妖精のように虫のような翅が生えており、魔法を発動するとこの翅が展開される。
ルナと共に迷いの森に精霊族の里に繋がる道を遮断する結界を展開し、管理していた。しかし、魔王軍配下を名乗る魔物『シャドウナイト』にルナが捕まってしまい、彼女を人質にして「妹を助けたければ結界を解除しろ」という取引を持ち掛けられてしまう。
里の長は「精霊族の安全を守るために、ルナを切り捨てる」方針を取ったことから、同胞の安全と大切な妹を諦められない事への板挟みに悩まされながら抱え込むしかなかったが、レイン達が迷いの森を攻略しに訪れたことによって転機が訪れる。
レインが人質に取られたルナを諦められなかった事を知り、彼が「『ソラの妹を助ける』『里を危険に晒さない』両方とも叶えてみせる」を実行してシャドウナイトを撃破。救出されたルナと共に、里の同胞から一旦距離を置くことにし、レインと契約を交わした。
キャラクター像
初登場時は迷いの森の結界を破壊を試みようとした事からレイン達に対して取り付く島のない態度をとっており、当初は説得さえも「立ち去りなさい」の一点張りで撥ね退け、さらには攻撃魔法による威嚇を行っていた。
しかし本来は生真面目な性格で、耳年増な発言をするルナを諫める役も担っているが、顔を赤くしている限りムッツリであることを窺わせている。
とは言え、ルナが悪ふざけを仕出かした時はげんこつをカマし、(理由があるとは言え)ルナがレインに毒魔法を放った時は激怒する一幕もあった。そして仲間を傷つけ、理不尽な目に遭わせた輩に対しては怒りが頂点に振り切って、超級魔法で容赦なく吹き飛ばすなど、本気で怒らせるとやばいタイプである。ただし、表にこそ出さないがレインと同じように仲間を大事に思っているという裏返しでもある。
お胸がない小柄な体型を気にしており(これはルナにも言えることだが)、水浴びの際にカナデとタニアの大人な身体や大きなものを見ては落ち込んでいた。外伝作品ではその事を指摘した者(並びに弄った者)に対して魔法をぶっぱなしている。
人間に対しては精霊族の住処を荒らした事に加え、人間の悪い部分ばかりを聞かされた事もあってかあまり好意的ではないが、レインがその事実を踏まえた上で「人間の中にも良い人はいる」と身をもって教えてくれた事で、その考えも軟化しつつある。
ソラの料理
料理好きだが、その腕前は下手というレベルでは収まらない。カレーの材料の下ごしらえだけは良いが、スパイスや砂糖、塩を大量に投入し、レモン汁さえも入れる……と、レインが死を覚悟するほどに恐れ慄いた。
幸い(?)にも匂いの方は普通であったが味は筆舌に尽くしがたく、完食したレインが一時間も動けなくなる程の体調不良に陥らせる等、もはや兵器というべきシロモノであった(レインはルナと契約することで状態異常完全無効化の能力を得ており、毒物が効かないにもかかわらずである)。
そんな有様なので、ソラが料理しようとする度にレイン達も戦々恐々させている。悲しいことに当人は無自覚である上に、普段のキャラをぶん投げてまで料理を止めに入ったルナの方が「認識を誤っている」と思い込んでいる。
しかし、ルナがソラの料理の破壊力を逆手にとって、敵対勢力から情報を聞き出す為の拷問として用いることもある。
アニメ版では直接描写はされていないが、最終回でのルナの様子(「だが、姉に料理は教えずともよいぞ。フリではないぞ、マジの大マジであるぞ…」と迫真の顔で言っていたり、「だから今後も、姉ではなく我がキッチンに立とう。立たせてくださいお願いします…」と震えながら言っていることなど)から察することができる。
しかし、これだけではないようで…。
戦闘力
最強種において最も高い魔力を保有し、魔法に特化した精霊族である事から高度な魔法を簡単に使いこなせる。しかし、シャドウナイトのような魔法攻撃を完全に無効化させる敵との相性が悪く、ルナを人質にされるという不覚を取ってしまった。また、魔法を使うには羽を展開する必要があるため、人前で姿を精霊族であることがバレてしまうリスクもある。
精霊族の弱点であるスタミナと体力の低さもあるため、ある依頼で山道に向かった時は息切れしてしまった場面も。
魔法
攻撃魔法
- イリュージョンアロー
魔法の矢を放つ攻撃魔法。人間程度ならダメージを負える。
- フラッシュインパクト
光属性の上級魔法。
強い閃光で対象の目を灼くだけでなく、後からの爆発と衝撃で吹き飛ばしていく。
ソラとルナが手加減したとはいえ、数十人のエドガーの私兵を戦闘不能にする程には強力。
しかし、魔法を放たれる直前に射程範囲外に逃れられたら効果はない。
その為か、この魔法を発動させる直前に他者のアシストが必要となる。
- イグニートランス
炎属性の上級魔法。
人間大の大きさもある紅蓮の炎の槍を放つ。
威力や貫通力は申し分ないが、壺といった物を投げつけられると機動を逸らされてしまう。
- ファイアーボール・マルチショット
ファイアーボールの連続詠唱版。
精霊族の魔力も併せる事で、十個以上の火球を生み出せるなど、タニア(竜族)とソラ(精霊族)の契約の恩恵を受けたレインの比ではない。
- *ドラグーンハウリング
竜の幻影から咆哮を放つ攻撃魔法。
魔族が召喚した魔物たちを纏めて吹き飛ばすだけの威力を持つ。
- レッドクリムゾン
真紅の球体を対象にぶつけて業炎を撒き散らす攻撃魔法。
- グングニルツイスター
遥か上空から光の槍を落としていく。
- ジャッジメント
幾重にも展開された魔法陣を通り道にして光を降り注ぐ攻撃魔法。
魔族に対して有効なダメージを与えたが、周囲が炎に飲まれてないことから威力を調整出来ると思われる。
- ホーリーサークル
対象の足元に展開した魔法陣を回転させ、白光を立ち上がらせて攻撃する光属性攻撃魔法(と思われる)。
作中ではレイン達の新居となる屋敷に出現した怪しい幽霊を撃退するためルナと共に使用するが、直撃する瞬間にアストラルサイド(精神界)に逃げ込まれたため失敗に終わった。
補助魔法
- メモリーサーチ
対象の記憶を覗く魔法。
高度な魔法であり、それを当たり前のように使える精霊族の強さの片鱗を見せた。
- スリープ
睡眠魔法。
対象を強制的に眠らせる事から、上級に分類される高等魔法である。
- マナテレポート
地面に展開した魔法陣に乗った対象を瞬間移動させる魔法。
アニメ版にて魔族によって戦場と化したホライズンの街から住民達を避難させるべくルナと共に使用した。
- セイクリッドシール
光のカーテン(アニメ版では無数の魔法陣)で足元(床)、周囲(壁)、上(天井)を覆う事で、その区間内の精神界への出入りを封じて遮断する魔法。
作中では前述の怪しい幽霊が逃げるのを阻止するためにルナと共に使用した。
人間関係
仲間達
双子の妹である精霊族の少女。
性格は反対であり、お調子者である彼女を叱ることもあるが、迷いの森の結界を管理したときは彼女のおかげで楽しく過ごせた程には仲が良く、シャドウナイトに人質に取られた時も切り捨てることは出来なかった。
自分が料理を作るたびに慌てて止めに入るルナに対して度々睨みつけているが、上記の通り料理がとんでもない代物なので……。
ビーストテイマーである人間の青年で、ソラ(とルナ)の主人。
当初は彼の説得を聞き入れなかったが、ルナを救ってくれたことから信頼するようになる。彼との関係はお互いに『かけがえのない仲間』であるが、どうやらそれだけではないようで……
しかし、手料理で彼を体調不良にさせてしまい、ソラのいない所で「アレをもう一度食べるなら、素手でドラゴンに立ち向かう方が100倍マシ」とコメントされた。
自分とルナより先にレインと契約していた最強種の猫霊族と竜族の少女。
ルナ救出後、里の住民達と距離を置きたいものの行く当てがなかったところをカナデの提案をきっかけに、レイン一行に同行することを決めた。
しかし、自分達姉妹より年上(レインの見立てでは1歳ほど年上)ということもあってか、水浴びにて二人の大きな物、大人の身体つきを見ては落ち込むことになった。
自分達で後述のエドガーの悪事を白日の下に晒す際に、その途中でレインが発見した神族の少女。
自分達姉妹より年下(レインの見立てでは1歳ほど年下)ということもあって、仲間であると同時に妹分のように思っている。
敵対者
ホライズンを治める領主の息子。
一目見た彼に気に入られてルナ共々「俺の女にしてやろう」と言われてしまう。
人間の醜い部分が凝縮されたような男の言葉に困惑と恐怖を覚えて姉妹ともども拒絶する。
レインを追放した勇者パーティーのリーダーを務める勇者。
カナデ達やルナと同じく『レインにぞんざいな扱いをした挙句追放した』ということで敵対心を持っている。