概要
ハート(heart)は元々心臓を意味であり、その名の通り心臓を象ったシンボルであるとされる。
一方、女性的な特徴を象ったとの説や、植物の種の形に由来するとの説もある。
広く用いられるようになったのは中世頃とされるが、紀元前から既に上記の意味で使用されていたとの説もある。
そこから転じて、心や気持ちなどを表現するときにも使用するようになっていった。
愛や恋などの恋愛感情や、対象に好感を持っていることを表すためのシンボルとしても用いられている。
他には、可愛らしさやセクシーなどの感情をアピールするときにも使われることが多く、女児向けの玩具から成人女性向けの商品、更には風俗関係のチラシまで、幅広く利用されている。
星のシンボルとよくセットになっている。
一方、アクションゲームなどではライフの残量を表す記号や、それを回復させるアイテムの形としてもよく用いられる。
赤やピンクに着色されることが多く、生命の意味合いでは前者、性的な意味合いでは後者が用いられる傾向がある。
ハートマークの形状自体は、前葉体やカツラの葉のように、自然界にもよく見られる形である。
ハートの意味合いに限らない(もしくは不明な)用途においては、ハート形土偶のように、紀元前より使用が確認されている。
通常は、円の上側を内側に尖らせ、下側を外側に尖らせたような形となっているが、源氏パイのように外側への尖りは持たない場合でも、しばしばハートマークとして扱われる。
可愛らしさなどを強調する場合は、下側の尖った部分の両側面を少し凹ませる傾向がある他、下部を尾のようにくねらせて表現される事も多い。
内側への尖りを外側にすると木の葉型となり、内側への尖りを無くすと雫型(の上下反転)となる。
トランプにおけるハート
トランプのスートのシンボルとしても有名であるが、トランプの他のシンボル(スペード、クラブ、ダイヤ)とは異なり、トランプとは無関係の様々な意味合いで圧倒的に幅広く用いられている点が異質である。
これに関して、他のスートのシンボルが、トランプ用のシンボルとして15世紀頃に生まれた様子であるのに対し、ハートは前述のように起源が古い(もしくは成り立ちが異なっている)可能性がある。
タロットカードの小アルカナの聖杯に相当し、四大元素では水を司るとされる。
ハートもまた聖杯や聖職者を表すとされることもある。
聖杯と心臓ではだいぶ違いがあり、この点も他のスートに対して異質である。
これについて、スートが現在のようにシンボル化される以前、ハートに対応するスートとしては元々「カップ」が用いられていたが、フランス語でカップは「クープ(coupe)」、ハートは「クール(cœur)」と発音が似ていることなどから、ハートに変遷したと見られている。
スートとしては通常、色は赤となっている。
スペードとはよく対のように扱われ、スペードはほぼこの形を上下反転させて柄を付けたものとなっている。
トランプの各スートがキャラクターモチーフとなってる作品の場合、ハートに対応するキャラクターは女性主人公やメインヒロインであるケースが多め。
二次元における扱われ方
ハートマークの右側(ハートの欠片)と左側(ハートの欠片)がくっつき合うことで両思いを表す表現が有名で、逆にハートマークが割れる失恋の表現の他、キューピットの放った矢がハートマークを射止めるときめきの表現も有名(いずれも、メタファー)。
投げキッス、ウィンクなどでハートマークが飛ぶ表現もよく用いられ、比喩の範囲である場合もあれば、実際の魔法等である場合もある。
恋愛だけでなく、あるある、おまおれ系の共感、同性同士の友情にも使われ、twitter等の「いいね」のマークとしても有名。
心臓を漫画的に表現するのにもよく用いられ、古くはフランシスコ・ザビエルの肖像画でも有名。
また、シンメトリーの象徴としても使われる。
ハートマークの変換方法
JIS規格外であるため、通常の方法では変換することができない。
そのため、他サイトなどで表示されているハートマークをコピペして使用しなければならない。
自分で辞書登録すれば、変換することが可能になる。
記号 | コード(10進) | コード(16進) | 名称 |
---|---|---|---|
♡ | ♡ | ♡ | トランプのハート(白) |
♥ | ♥ | ♥ | トランプのハート(黒) |
❣ | ❣ | ❣ | ハートビックリマーク |
❤ | ❤ | ❤ | 重ハート |
❥ | ❥ | ❥ | 重ハート弾 |
❦ | ❦ | ❦ | 花ハート |
❧ | ❧ | ❧ | 花ハート弾 |
Microsoft officeならハートと打ち込めば環境依存文字として♡と変換できる。
なお、上記以外のものは(pixiv上では区別されるが)ピク百上では🎼と同一視されてしまうので注意。
ハートマークとハート型
類義にハート型(ハート形)があるが、こちらは「ハートマークのような形状」という意味合いであり、ハートマークを象った物体であったり、たまたまハートマークのような見た目であったりする場合に使われる傾向がある。
逆にそういう場合はあまりハートマークとは呼ばれない。
例えば「ハート型チョコ」とは言われても「ハートマークチョコ」とはあまり言われず、前葉体は「ハート型である」とは言われても「ハートマークである」とは言われない。
一方で「愛してる❤」という表現は、「ハート型付き」というよりは「ハートマーク付き」と呼ばれる。
関連イラスト
別名・表記ゆれ
関連タグ
「ハート」を参照。