概要
魔法少女のアイテムに刻まれていたり、魔女の結界内に書かれていたりする独特の文字。ラテン文字と一対一対応しているが、元の文字とは一切違う字形であるため、仕組みを知らなければ解読は難しい。
現在登場しているまどか文字は、海外Wikiで見ることができる。
魔女登場時にはこの文字で魔女名が表示される。公式HPの魔女図鑑も、魔女や使い魔の名前はまどか文字で書かれる。
魔女の結界内にはまどか文字による様々な文が書かれている。多くは魔女名の羅列であったり、魔女に関係する文の引用であったりするが、魔女の深層心理が書かれていることもあり、解読によって判明する裏設定もある。
第11話ではキュゥべぇが鹿目まどかに見せたイメージにもまどか文字が使われていたため、これらの文字はインキュベーター族の文字である可能性がある。
魔法少女たちは結界内などに書かれたこの文字は読むことは出来ない。
スタッフのお遊びが挿入されることもある。Gertrudの結界では消火器に「燃えろ」と書かれる皮肉があったり、マミ登場シーンでは後ろの扉に「助けに来たよ」と書いてあったりする。
Charlotteにいたっては、登場シーンの菓子箱に「私はほむほむ派です!!」と本編と何の関係もないことが書かれていたりと、初期はシャフト名物黒板ネタのような様相を呈していた。
解読されてからは意味のあることしか書かれなくなったが、
それでもOktavia_von_Seckendorffの結界では、コンサートの案内ポスターに書かれている開催日時が本編の放送時間になっていたりと、ちょっとしたお遊びはその後も散見される。
魔法少女たちが持つソウルジェムは、変身していないときは指輪に変化するが、そこには魔法少女の下の名前がまどか文字で刻まれている。
コミカライズ版および魔法少女かずみ☆マギカでは、魔法少女が魔女化する際に、彼女らの想いがまどか文字となって放出される。
文字の種類
ドイツ語に使用される26のラテン文字と、ウムラウト付き文字及びエスツェット(ß、2つのSの合字)にロシア語に使用されるキリル文字のЯ(後述)の計31種類。他に0~9までの数字フォントが存在する。
疑問符や中黒などの記号類は現実世界と同じものが使われる。
QとXはドイツ語でめったに使用されないため、長らく未登場だったが、いずれも11話で登場した。数字フォントも本編では一部しか登場せず、長らくOPの光る文字を解読するしかなかったが、BD/DVD版においてはRobertaの結界と暁美ほむらの変身シーンに全て登場したので、現在では明瞭に見ることができる。
ちなみに、ウムラウト付き文字は元の文字にウムラウトをつけたもので、エスツェットはBの文字を上下逆にしたもの。
なお、最初期に出回った解読結果の画像には、後に誤りと判明したものもあるので注意が必要である(例として音楽文字のUが現代文字のWとして掲載されていたことがある)。
フォントの種類
現代文字・古代文字・音楽文字の3種類が確認されている。
古代文字以外のフォントは登場シーンが限られているため、すべての文字が登場しているわけではない。
アニメ本編以外の部分で初登場することもある(音楽文字のLはHolgerの魔女図鑑で初登場した)。
数字は今まで1種類のフォントしか存在しないので、一般的に古代文字として扱われている。
古代文字
最も使用頻度が高い文字であり、ほとんどの魔女はこの文字しか使用しない。
手書きである場合も多く、場面によって微妙にフォントが違う。
公式的なフォントに唯一、全文字が登場済み。
現代文字
古代文字の装飾を少し簡略化したもの。劇中ではGertrudの結界にしか使われていないが、まどマギカフェでは男性用化粧室にあるIncubatorの表記に使用された。名称は暫定的に現代文字とされているが、速記または筆記用の文字である可能性もある。
有志によるTTフォントでは小文字に現代文字、大文字に古代文字が割り当てられているので、「小文字」と呼ばれたことがある。
しかし、ラテン文字の大文字・小文字とは使い方が全く異なるので、そのような関係ではないと見られる。
例えばBD/DVD6巻カバー裏では古代文字と現代文字が交ぜ書きされているが、文章の途中からいきなり現代文字に切り替わる。
Q・W・Y・ZはGertrud結界内で登場しているが、BD版でハッキリ判るように修正されるまで解読結果に収録されなかった。
QはPlanmabioqという形で使われているが、これはスペルミスである(正確なスペルはPlanmäßig)。
アニメ版マギアレコードFinal SEASON第1話にて登場した魔女のスペルが「Маруся」で、ЯがRを反転させて表現しており、史上初のロシア語が登場した。
現時点ではV・Xの2文字が未登場。
音楽文字
五線譜や音楽記号を模した、装飾性の高い文字。五線の背景を伴う場合が多い。
Gertrudの結界で一部使われている他、音楽の魔女であるOktavia_von_Seckendorffの結界内にふんだんに使われている。
また、叛逆の物語では志筑仁美のナイトメアの結界にも使われている。
現時点はJ・Q・W・X・ウムラウト付き・エスツェット(ß)が未登場。
その他
これら以外にH.N.Elly(Kirsten)の結界にのみ使われているデジタルフォントが存在する。TV版ではKIRSTENの7文字のみ登場していたが、劇場版ではチャット画面風のカットが追加されたため、種類が増えた。
また、GRIEF BOXでは、付箋ノートの裏などにフラクトゥール風のフォントが使用されている。
正書法
多くの印欧語と同様、左から右・上から下に書く横書きであるが、稀に右から左に書くこともある。
分かち書きをするとは限らず、すべての文字を詰めて書くこともある。
人名など、スペースが必要なときは、間に・(中黒)を入れる。
意図的かどうかは不明だが、一部誤植が存在する。
使用言語
主に現実世界のドイツ語が使われるが、英語・ラテン語・ロシア語・イタリア語・日本語なども使われている。
解読
解読は主に4chanの海外有志によってなされた。
解読までの道のりは前掲の英語版wikiで詳しく書かれているほか、こちらに大意がまとめられている。
Gertrudの結界に使用されているファウストの引用と、Anthonyの歌がきっかけとなり、第2話放映時点までに登場した文字はすべて解読された。
あまりにも早い解読に日本からは驚嘆の声が上がった。
担当した劇団イヌカレーによれば、魔女文字は解読を防ぐためにわざと適当なデザインにし、基本言語を非英語にした。当初は自分たち以外で使うつもりはなく、スタッフの間でも解読方法を知る者はほとんどいなかったという。
以下の根拠から、解読結果はほぼ間違いないと思われる。
- 公式に発表されている魔女名「ゲルトルート」「シャルロッテ」「オクタヴィア・フォン・ゼッケンドルフ」「ボックスウッド」が解読結果と一致する。
- ゲーム作品の魔女名「キャンデロロ」「カローラ」も解読結果と一致する。
- 公式ガイドやプロダクションノートに掲載されている設定資料でGertrud結界内の文字とAnthonyの歌が解読結果と一致する。
- 同じく指輪型ソウルジェムの設定資料に魔女文字のサンプルが掲載されているが、古代文字がアルファベット順に並んでいるとするならば解読結果と一致する。
- マギアレコードで味方の魔法少女が全滅した際に表示される「GAME OVER」の字の一つ一つに対応する魔女文字が重なっている。
しかし、未公表であることには変わりないので、Wikipediaなど出典を必要とするサイトに掲載する際は十分留意されたい。
関連イラスト
主に魔女のイラストで使用される。文字は手書きの場合が多いが、有志によるTTフォントも用意されているので、それを使ったものもある。
フォント使用の場合、未判明の文字については通常のラテン文字が使われるので、イラストに使用するときは要注意である。
合成フォント
(基本フォントは外部リンクを参照)
職人の手で作られたフォント。まどか文字を現実世界のフォントの風に表現した。
いずれもダウンロード可能。
▲左:太ポップ体 右:テクストゥーラ体
別名・表記ゆれ
他にもまどかルーン・マギカ文字・イヌカレー文字など様々な呼称がある。海外ではMadoka runesの呼称が一般的である。
関連タグ
外部リンク
Puella Magi Wiki(英語): 解読記録、文字の一覧、フォントのダウンロードリンク
Madoka_Runes.ttf: 基本フォント。古代文字に大文字、現代文字に小文字。ßの大文字(U+1E9E)対応。
Madoka_Musical.ttf: 音楽文字。大文字・小文字区別なし。ßの大文字非対応。