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天弓千亦の編集履歴2022/06/03 20:13:18 版
編集内容:イラストを追加しました。

「あっはっは今頃気が付いたか、天狗風情が」

「未開人め・・・いつまで暴力で物を支配できると思い込んでいるのだ?」

市場は開かれた!すべて無(かみ)に返そう!

概要

種族神様
二つ名無主物の神
能力所有権を失わせる程度の能力
登場作品東方虹龍洞(6面ボス)
テーマ曲あの賑やかな市場は今どこに 〜 Immemorial Marketeers

元々は落ちぶれたとされる程に力の弱まった市場の神からは「商売の神」とも紹介されている)だったが、虹龍洞の龍珠で一儲けしようと目論む飯綱丸龍と結託。こうして出来たのがアビリティカードであり、その流通によって飯綱丸は利益を、そして千亦は信仰心の回復によって力を取り戻すと言う、一見するとお互いにWin-Winな関係を築いていた。

しかし飯綱丸は市場をビジネスだと思っているが、千亦にとっては神の力を取り戻す為の祭事に過ぎず、二人の目的の違いが軋轢として表に出始めた頃、霊夢魔理沙早苗咲夜と言った自機勢がやってくる。主人公たちは暴力(弾幕ごっこ)で異変を解決しようと行動を開始。

それは市場に介入するという侮辱行為に等しく、千亦の反感を買い戦闘へと移る。

尚、自機勢を向かわせた飯綱丸は飯綱丸でその力を有効利用していたのを裏切られたとして、自ら手を汚さずに彼女を始末しようと画策していた。

千亦も自身が利用されていた事を見抜いていた様だが、ビジネスパートナーとして見た場合、両者の関係はうわべだけの疑心暗鬼の上に成り立っており、信頼を前提とする市場の神にあるまじき真逆の関係性だった事が窺い知れる。

最後にお前の命も無(かみ)に返そう これで終わりだ!

能力

所有権を失わせる程度の能力

人間にとって、物を手放すことは難しい。

誰かに譲渡したり処分をしたりしても、誰が行ったかという情報は残り続ける。

それ故、所有権を失うことは容易ではない。だが、完全な所有権の消失を市場では行える。

彼女はそれを司る神様、らしい。

また、作中では千亦の能力カードを得ることが出来、それを装備したまま6面まで行くと自身の能力カードを「所有権を操作する唯一のカード」と語っている所を見れる。

...が、霊夢たち自機勢からは「最っ高に使えないカード」「ハズレを掴まされた」「使えなさすぎるから捨てようと思った」「買い間違えた」などと酷評を受けていた(効果がない最終面に持っていく方が悪いような)。

因みにこの状態且つノーコンティニューで千亦を倒すとアナザーエンディングを見ることが出来、更に次回プレイ時以降に初期装備アビリティカードの3スロット目が使用できるようになる

容姿

紺色のショートヘアーに白いマントを羽織っている。頭には虹のグラデーションがなされたカチューシャを着け、さらにマントの下に着ている衣類やブーツも虹を構成する色のパッチワークと言う具合に、徹底的に虹を意識したカラーリングとなっている。因みにマントの裏側は青空模様。

また、衣装のパッチワークは全てジッパーで繋がっている。ちなみに継ぎ接ぎの衣装を繋ぐものは、ジッパーの他に黄色い糸のようなものがあるが、「これは貿易(取引)を表しているのではないか?」という説がある。

ゲームの立ち絵で独特なポーズをしていることも話題性の高さの一つだが、一説によればドルマーク($)を表しているのではないか、とも考えられている。

スペルカード

スペカ名ENHL
「無主への供物」
「弾幕狂蒐家の妄執」
「バレットマーケット」
「密度の高いバレットマーケット」
「弾幕自由市場」
「虹人環」
「バレットドミニオン」
「暴虐のバレットドミニオン」
「無道のバレットドミニオン」
「弾幕のアジール」

※「虹人環」は耐久スペルだが、「無主への供物」は耐久スペルではない。前者において千亦は画面外をぐるぐる回り続け自機の攻撃が一切通らないが、後者はしっかりと時間経過に伴いスコアが減少しているほか、残り33秒になると千亦が登場する。

元ネタ

古事記より黄泉から帰還した伊弉諾が禊をする際、脱ぎ捨てた褌から産まれ出た道俣神(ちまたのかみ)と思われる。

他にも、同じく古事記より大山祇命(おおやまつみのみこと)の子である神大市比売(かみおおいちひめ)が元とも考えられる。(寧ろこちらの方がメイン)

  • 前者は道の交わる所、辻や分かれ道、境界を指す「道(ち)股(また)」の名が付けられており、道祖神の原型とされている。交通安全、土木の平安堅固の祈りで祀られる場合が多い。
  • 後者はそれこそ市場の女神であり、古代では道が交わる所(ちまた)に人が集まり市を形成したことに関係する。商売繁盛ではなく市場の繁栄を守護する神である。
  • 神大市比売を祀る神社では新月と満月だけにしか作られない護符を配ったり、日々使うカードを役目が終わった後に感謝の念を込めてカード塚にて祓い清めたり、と今作にオマージュされている慣習が見受けられる。

千亦の虹色のカラーリングも、大昔の日本において虹と市場は意外にも結び付きの深い物であり、虹の見える場所に市場を開くという慣習が中世の時代に存在していた事に由来していると推察される。

実は中世の人々は市場を天界や冥府といった現世と異界の境界領域、つまり異なる存在が交わる場所に開かれるべき物と捉えており、そうした理屈からこの世とあの世の境に近い場所である墓地にすら、中世の人々は市場を開いていたのである。

そして古来において、虹は天と地の懸け橋=異界との境界領域であり、神々が降りる場と捉えられていた。となれば、大昔の人々が虹の見える場所に市場を開くのも、やって来る神をもてなす意味ではごく自然の流れだろう。『枕草子』にも虹の市を意味する「おふさの市」と言う記述が有り、こうした考えが中世の貴族にも広く浸透していたかが窺い知れる。

何より神主ボスのテーマのコメントで、「虹というのは異界と交錯する場所です。異なる物が交わる場所こそ、彼女のテリトリーなのです。」と述べているが、虹と市場が異界とのリンクポイントとして密接に繋がっていた点から、市場の神である千亦にとって虹の七色は、まさに理想のカラーリングと言えよう。

ちなみにどちらの元ネタでも綿月豊姫の「おば」となり前者が叔母(父の妹)、後者が義伯母(義理の母の姉)という事になる(キャラ的には後者の方が近いと思われる)。

なお、豊姫は東方儚月抄にて力を見せつける一端として式神の烏を塵にして惨殺しているが烏天狗である龍に足元を掬われて全てを失った千亦の結末はこれに関しての一種の皮肉とも言える。

余談

  • 苗字である天弓は虹を意味する。間違っても「Thank you 千亦」ではない。
  • あの賑やかな市場は今どこに」というテーマ曲名等から、コロナ禍によってコミックマーケットを始めとした市場が現実世界から失われた事を強く意識したキャラクターだと思われる。なお、このキャラクターが初登場する東方虹龍洞も当初は同人イベントで頒布される予定だったのだが、コロナ禍によって中止となりSteamでのDL版販売が初出となっている。
  • 彼女のセリフ「私を利用して儲かろうとしていた事なんて最初から判っていたわ」「でも、逆に自分が利用されていた事に気付くのは遅すぎたわね」は、東方Project二次創作に対してのZUN氏の考えではないか?という考察がある。
  • 虹龍洞のジャケットが発表された時点では、朧気ながら確認出来るポーズやオーラ(近年のZUN絵でラスボス格な女神の背後に立ち上って居る奴)から「蔵王権現」や「丹生都比売」を予想する人が多かった。
  • 千亦の台詞の1つにもある「神の見えざる手」は、経済学者アダム・スミスの著書「国富論」からの引用。間違っても某狂人の技名ではない。

二次創作では

自分のカードを貶されて取り乱したり、EDで寝込んでしまうシーンから豆腐メンタルである事が窺え、そっちの方でネタにされつつある。また、市場が消えた事で落ちぶれた設定もザコ臭を強めるのに一役買っている。意外と駄女神なのかも知れない。

異変前までは百々世と関係を持っていたが、作中において友好関係が崩れている。

3人以外で関係が語られているキャラも登場しておらず、虹龍洞終了時点で千亦は部下も仲間もいないという状態になっている。

龍と出会うまでは落ちぶれており、ラスボスなのに最終的に一人ぼっちということで、不憫キャラ扱いを受けることも……。

もちろん、前述の3人と仲良くしている平和なイラストも見られるが。

天弓千亦の編集履歴2022/06/03 20:13:18 版
編集内容:イラストを追加しました。
天弓千亦の編集履歴2022/06/03 20:13:18 版