1969年3月3日 米海軍はトップ1%のパイロットのためにエリート学校を設立した
目的は失われつつある空中戦の技術訓練 世界最高のパイロット学校の呼び名は
TOP GUN*
タイトルの由来はアメリカ海軍の海軍打撃作戦センター(NSWC)傘下の海軍打撃・航空作戦センター(NSAWC)の一部門であるアメリカ海軍戦闘機兵器学校の通称から。
戦闘機アビエイター(パイロット)のトップを育成するアグレッサー(アドバーサリー)部隊のひとつでもある。転じて、精鋭のパイロットを指す通称にもなっている。
概要
アメリカ海軍戦闘機兵器学校の訓練生となった主人公ピート・ミッチェル(本編中ではコールサイン(TACネーム)の「マーヴェリック」で呼ばれることが多い)が、訓練や実戦、恋愛や友の死を乗り越えて成長する物語。
トム・クルーズの出世作として知られ、公開年度の全米興行収入1位を記録、日本でも大ヒットし、その後も何度かTVで放映されている。撮影にはアメリカ海軍が協力しており、洋上に浮かぶ空母や戦闘機が飛ぶシーンはCGなどを使わず実際に戦闘機を飛ばし(撃墜されるシーンは模型、コックピット内はセットであるが)、人気の高いアクションシーンに仕上がっている。
日本製アニメ『超時空要塞マクロス』(米題・ROBOTECK SAGA EP1)に触発され、影響を受けたと当時のスタッフは公言していた。また、ストーリーの原型は1982年の映画『愛と青春の旅だち』とも言われている。
劇伴の人気も高い作品であり、サウンドトラック収録曲は現在でも幅広くBGMに使われている。特に、ケニー・ロギンスの歌う主題歌『デンジャー・ゾーン』はよく使われるため、映画を見に行ったことのない人でも耳にしたことがあるのではないだろうか。
人気作にも拘らず長年続編が作られていなかったが、2022年、遂に待望の第2作となる「トップガン_マーヴェリック」が公開された。
ストーリー
ピート・ミッチェルことコールサイン:マーヴェリックは、アメリカ海軍のアビエイター。腕は立つが、同じくアビエイターだった父の死の謎を引き摺り問題行動ばかり起こすはみ出し者だ。
ある日、マーヴェリックと相棒のレーダー操作士官グースの2人は、上位1%のエリートが集う航空戦訓練学校、通称トップガンで6週間の訓練を受けることとなる。
民間人の教官チャーリーとの恋や、ライバルのアイスマンらとの競い合いの日々に身を投じていくマーヴェリック。
しかし、訓練も中盤に差し掛かるころ、不慮の事故に見舞われグースを失ってしまう。
意気消沈するマーヴェリックを、教官のヴァイパーは彼の父の死の真相を語ることで鼓舞する。
そして、トップガンの卒業式当日。マーヴェリックに緊急の出撃命令が下される。
スタッフ・データ
監督 - トニー・スコット
脚本 - ジム・キャッシュ / ジャック・エップス・Jr
製作 - ドン・シンプソン / ジェリー・ブラッカイマー
製作総指揮 - ビル・バダラート
音楽 - ハロルド・フォルターメイヤー / ジョルジオ・モロダー
撮影 - ジェフリー・キンボール
編集 - ビリー・ウェバー / クリス・レベンゾン
配給 - パラマウント・ピクチャーズ / UIP
公開 - 1986年5月16日 / 1986年12月6日
上映時間 - 110分
製作国 - アメリカ合衆国
言語 - 英語
キャスト
※吹き替えはテレビ東京版のものを記載、()内は追加収録部分
主要人物
ピート・“マーヴェリック”・ミッチェル海軍大尉(演:トム・クルーズ / 吹:森川智之)
主人公。F-14のアビエイター。
腕は立つものの、かつてパイロットだった父の死の謎を引きずり無鉄砲な操縦ばかり行う問題児。
クーガーの退役に伴い、繰り上がりでトップガンに派遣される。
シャーロット・“チャーリー”・ブラックウッド(演:ケリー・マクギリス / 吹:安藤麻吹)
宇宙航空物理学の権威で、民間からトップガンに招かれている女性教官。
当初はMiG-28との戦闘経験からマーヴェリックに興味を抱いていたが、次第に一人の男性として彼に惹かれていく。
トム・“アイスマン”・カザンスキー海軍大尉(演:ヴァル・キルマー / 吹:東地宏樹)
マーヴェリックのライバルで、凄腕のアビエイター。「氷のように冷静な男」と評される。
自己中心的で危険な操縦を行うマーヴェリックを非難する。口下手でジョークも決して達者ではないが、根は好人物。
ニック・“グース”・ブラッドショウ海軍中尉(演:アンソニー・エドワーズ / 吹:平田広明)
マーヴェリックのRIO(レーダー操作士官)にして親友。身寄りのないマーヴェリックにとってはただ一人の家族といえる存在。ピアノの弾き語りができる。
妻子を愛する陽気な青年だが、訓練中に悲劇に見舞われる。
トップガン関係者
マイク・“ヴァイパー”・メットカーフ海軍中佐(演:トム・スケリット / 吹:小川真司(佐々木睦))
トップガンの教官。マーヴェリックやアイスマンですら敵わないほどの圧倒的な操縦技術を誇る。
マーヴェリックの父の死の真相を知る数少ない人物。
リック・“ジェスター”・ヘザーリー海軍少佐(演:マイケル・アイアンサイド / 吹:土師孝也)
トップガンの教官。落ち着いた性格でヴァイパーを補佐する。
訓練初日にマーヴェリックとアイスマンに撃墜される(ただし、マーヴェリックは機体の下限高度制限を越えていた)。
ロン・“スライダー”・カーナー海軍中尉(演:リック・ロソヴィッチ / 吹:山野井仁)
アイスマンのRIO。大柄な体格が特徴。
クールなアイスマンと対照的に激しやすく、ことあるごとにマーヴェリックを挑発する。
レオナルド・“ウルフマン”・ウルフ海軍中尉(演:バリー・タブ / 吹:荻野晴朗)
ハリウッドのRIO。
グースを失い意気消沈するマーヴェリックを気に掛けるナイスガイ。
リック・“ハリウッド”・ネヴン海軍大尉(演:ウィップ・ヒューブリー / 吹:坂詰貴之)
ウルフマンとコンビを組むアビエイター。
トップガンでの成績はアイスマン、マーヴェリックに次ぐが、劇中では専ら噛ませ役。
マーカス・“サンダウン”・ウィリアムズ海軍中尉(演:クラレンス・ギルヤード・Jr / 吹:竹田雅則)
チッパーのRIO。ノリノリでカラオケに興じるなど陽気な性格。
グース亡き後、マーヴェリックと一時コンビを組むが、息が合わず口論になる。
チャールズ・“チッパー”・パイパー海軍大尉(演:エイドリアン・パスダー / 吹:不明)
サンダウンとコンビを組むアビエイター。
トップガンの卒業式では、サンダウンとともに姿を見せないマーヴェリックのことを案じていた。
その他の人物
ビル・“クーガー”・コーテル海軍大尉(演:ジョン・ストックウェル / 吹:加瀬康之)
マーヴェリックの僚機。優秀なアビエイターでトップガン行きが決まっていた。
物語冒頭でインド洋上で国籍不明の敵と戦闘を行い、その際のショックで軍を退役してしまう。
サム・“マーリン”・ウェルズ海軍中尉(演:ティム・ロビンス / 吹:斉藤瑞樹(羽鳥佑))
クーガーのRIO。クーガーが退役した影響でトップガン行きを逃すが、クライマックスで再登場し相棒を失った者同士でマーヴェリックとコンビを組む。
トム・“スティンガー”・ジャーディアン海軍中佐(演:ジェームズ・トールカン / 吹:麦人)
CAG(空母航空団司令官)。マーヴェリック達の上官。
問題行動を起こすマーヴェリックを煙たがりながらも、トップガンへの派遣が決まった際は激励する。
キャロル・ブラッドショウ(演:メグ・ライアン / 吹:斎藤恵理)
グースの妻。明るくおしゃべりな女性で、グースとの夫婦仲は良好。
夫を失った際は悲しみに暮れながらも、マーヴェリックに再び飛ぶよう促す。
デューク・ミッチェル
マーヴェリックの父。劇中では既に故人であり、写真のみ登場。
優秀なアビエイターだったが、戦闘中に帰らぬ人となる。
彼の死の詳細はなぜか機密事項とされている。
登場兵器
【F-14 トムキャット】
【A-4 スカイホーク】
【Mig-28 F-5 タイガー】
吹き替え
フジテレビ版では渡辺裕之が、日本テレビ版では高橋広樹が、テレビ東京版では森川智之がトム・クルーズの吹き替えを担当。
セルソフト版の吹替では有名タレントの塚本高史がトムを吹き替えたがこの吹替版の評判は非常に悪く、某大手オンラインショッピングのカスタマーレビューで酷評や星一つのレビューが相次いでいた。
のちにこれを見兼ねたのか、テレビ放送の吹替版が収録された「パラマウント思い出の復刻ブルーレイ」が発売され、セルソフト版の吹替は削除された。
Amazonプライムビデオで配信されている吹き替え版ではセルソフト版なのでまともに吹き替え版を視聴したければ思い出の復刻ブルーレイを購入した方がおすすめ。
関連動画
オフィシャルトレーラー(2020年5月)
Kenny Loggins - Danger Zone(2011年3月)
関連タグ
映画 / 洋画 / アメリカ映画 / 映画の一覧 / トップガン_マーヴェリック
超時空要塞マクロス…本作に影響を与えた作品。
トップをねらえ…本作がタイトルの元ネタのひとつ。
Ninja…主人公がプライベートで乗っているオートバイ。
マヤノトップガン(ウマ娘)…モデルとなった競走馬の名前の由来であり、衣装や家族構成など設定のモチーフに本作にちなんだものが数多く盛り込まれている。そして、マーヴェリックでは公式で宣伝パイロットに就任。まさかの展開である。