概要
シャドーハウスに登場するキャラクターの一覧。
『シャドー一族』『生き人形』『その他』に大別される。
主要人物
声:篠原侑
※作中の詳しい描写は個別記事を参照
ケイトに仕える生き人形。本作品の主人公。
見た目は幼い少女で、髪色は金髪。黒色のリボンでツーサイドアップにしている。瞳の色はやや紫がかった碧眼。
性格は天真爛漫そのもので、常に前向き姿勢。ややおっちょこちょいで天然なところはあるが、同時に既成概念にとらわれない柔軟な思考も持ち合わせている。手作りのぬいぐるみを“パンちゃん”と名付けて大切にしている。
声:鬼頭明里
※作中の詳しい描写は個別記事を参照
エミリコが仕えるシャドー。本作品のもう一人の主人公。
深紅の薔薇のような鮮やかな赤色のドレスを纏い、髪のリボンも薔薇の花をあしらった形をしている。
エミリコに比べてやや大人びた印象で、振る舞いにも気品がある。
すす能力は物理系で、紐やロープのような長物状にして遠隔で物を動かしたり体を縛ったり鞭のように振るったりできる。“お披露目”では翼状にして高空から安全に着地するという事もしてみせた。
シャドー一族
- 同期組(ケイトと共に“お披露目”を受けたシャドー達)
声:酒井広大
※作中の詳しい描写は個別記事を参照
ショーンが仕える男性シャドー。青いジャケットを着用している。
性格は良く言えば素直、悪く言うと自由奔放。ケイトに一目惚れしており、彼女の気を惹きたくて常々協力を申し出ている。
すす能力は物理系で、拳から煤の塊を飛ばす(命名「ジョンパンチ」)。至近距離では巨大な岩石を一撃で粉々にするほどの威力だが、強度が保てるのは数メートルのみ。
声:佐倉綾音
ルウが仕える女性のシャドー。(画像右)
黄色のドレスと髪留めを身に付けている。
ルウのことを『顔』として溺愛しており、何かと見惚れたり部屋中の壁にルウの肖像画を貼り付けるなどしている。無口なルウとは反対に、かなりお喋りである。
すす能力は精神系で、煤を飲ませる事で生き人形の表情を自由自在にコントロール出来る。アニメ版では“顔の見えない人形”の行動を操る事もして見せた。
声:川島零士
リッキーが仕える男性のシャドー。緑色のジャケットを着ている。
初期は尊大で人を見下した態度を取っていたが、“お披露目”でエミリコと関わって以降は義理堅く紳士的な振る舞いを見せるようになる。
自分では物事を決断するのが苦手であり、どうしたらいいかリッキーに頼りきりな面がある。
すす能力は未開花。
声:下地紫野
ラムが仕える女性シャドー。(画像左)
紫色のワンピースを着ている。全く喋らず、煤も殆ど出ない。顔であるラムにさえ「感情が見えない」と言われるほど心が不透明。
ラムと同じく、左手人差し指にリボンを付けている(色は異なる)。
- 星付き
声:釘宮理恵
バービーが仕える女性シャドー。青いドレスを着用し、ウェーブがかった長い髪には十個前後の青い薔薇の飾りを付けている。
4対の星つきのリーダーであり、実質『こどもたちの棟』の指導的立場にいる。すすは操れないものの量は桁外れであり、シャドーハウスで1日に生産される煤の6割が彼女によるもの。
スザンナ
声:豊口めぐみ
スージーが仕える女性シャドー。救護班の班長も務める。白いドレスに薄緑色のロンググローブをつけている。髪型はシニヨンにハーフアップを組み合わせたもの。
性格は気さくで温厚。気分が高揚すると近くにいる者をさする趣味がある。
すす能力は物理系で、薄い膜を形成できるというもの。これにはスザンナの感覚が宿っており、膜に何かが接触すれば即座にスザンナが感知出来る仕組みである。
オリバー
声:榎木淳弥
オリーが仕える男性のシャドー。茶色のワイシャツを着用し、眼鏡をかけている。研究班の班長でもあり、大変な発明好き。亡霊騒ぎの一件を見て掃除機のような大型のすす回収機を開発するなど確かな知恵と技術を持つ。その一方で、そもそも部屋から出せないほど大きくしてしまったりなどうっかり屋な面もある。
また愛情表現に角砂糖を餌付けのように口に入れてあげるなど、研究者らしく変わり者な趣向を持つ。
すす能力は開花しているらしく、すす回収機の使用に自身のすす能力が必要だと説明している。
ベンジャミン
声:日野聡
ベンが仕える男性のシャドー。高背で筋骨隆々の肉体派シャドー。髪は短髪で、黒のジャケットと白いワイシャツ、飾り襟付きの深緑の肌着を着用している。
寡黙でありバーバラ以外とは星つき同士でもコミュニケーションをしているシーンはあまり無い。普段は星つき居住棟のトレーニングルームでベンと共に黙々と筋トレをしている。
社交的とは言えないでもそれほど柄が悪い訳ではなく、ルイーズに気軽に話しかけられた時も至って冷静に対応した。しかし前星つきのクリストファーに関しては腹に据えかねるものがあるようで、名前を聞いただけで激昂し「その名を口に出すな」と周りに威圧している。
すす能力は精神系で、生き人形の感情に作用し士気を高めるというもの。能力は射程範囲を外れてもしばらくは作用する。
- 救護班員
ギルバート
ギルが仕える男性のシャドー。救護班の仕事をする際はハートを模した模様が入った制服を着用する。
スザンナによるとかなり真面目で融通が利きづらい性格のよう。清掃を休みなく行わされることに抗議するイザベル・ミラベルを怒鳴り付けるなどの描写もあるが、重症者を優先して治療するなど救護班員らしい誠実さもある。
すす能力は物理系で、自ら出した煤を体に纏って身体能力を上げるというもの。
エヴリン
イヴが仕える女性シャドー。救護班の仕事をする際は胸と靴にハートを模した模様が入った救護班の制服を着用する。
生き人形のイヴと共にすす病の生き人形の治療を担当している。男性達の間ではかなり人気が高いらしい。すす能力の有無は不明。
- 研究班員
アンナ
ナンシーが仕える女性シャドー。黄色いワンピースと眼鏡を着用している。ツインテール。
かなり気弱で心配性であり、何をするにも「不安です〜」が口癖。オリバーの助手を務めており、内なる想いを秘めていると取れるシーンがある。すす能力の有無は不明。
リディア
リディが仕える女性シャドー。研究している分野は香水。
非常に短気で口汚い。ジョンから「貴族としてありえない口の悪さ」とまで評されるも、何気に面倒見は良く香水について詳しく説明したり家具などは申請すれば変えられるなど色々と教えたりしてくれる。すす能力の有無は不明。
ジェレマイア
ジェレミが仕えるシャドー。研究している分野はエネルギー。
ジョンがツッコミに回るほどのマイペースな性格。オリバーほどではないが学者肌の奇人。
非常に寡黙で、基本的に一言二言でしか喋らず、残りの内容はジェレミに翻訳させている。それも「喋るのが面倒だから」というだけの理由。
すす能力は物理系で、煤を腕状に形成して自在に操る(命名「蜘蛛手」)。
- 風紀班
ダグラス
ダグが仕える男性のシャドー。赤いジャケットを羽織る。「こどもたちの棟」の中ではすす量が多い方。第1班の班長。
嫌味な性格で、犬の真似をさせられたエミリコを笑い飛ばしたり、ルイーズの行動を把握していないケイトを嘲ったりしている。しかしキレ者でもあり、作中では様々な画策で地位向上やライバルの蹴落としを謀っている。
すす能力は物理系で、攻撃を跳ね返すというもの。
髪型にかなりのこだわりを持っている。
ジェームズ
ダグラス班の一人。生き人形を見る限り、オールバックヘアーの男性シャドー。
すす能力は物理系で、自由に形を作るというもの。宙にすすを塗ってロレッタの身動きを止めるなどしてみせた。
ローレンス
ダグラス班の一人。生き人形を見る限り、男性のシャドー。
すす能力は物理系で、旋風を起こすというもの。能力を行使する際には気取ったポーズをしてみせた。
ピーター
ダグラス班の一人。生き人形を見る限り、男性のシャドー。
すす能力は物理系で、一定範囲の煤を纏めて石粒大の塊にする事が出来る。その際小さいものなら異物も取り込める。
- 無所属
※作中の詳しい描写は個別記事を参照
ミアが仕える女性シャドー。(画像右)
黄色いワンピースを着ている。
プライドが高く他人を見下す傾向がある。初対面のケイトに対して『出来損ないのシャドー』、エミリコに対し『失敗作』といった暴言を放った。次期星つきを狙っており、その為ミアが失敗作(エミリコ)に構う事を快く思っていない。マリーローズからは「棘だらけのアザミのようなサラ」と呼ばれている。
すす能力は未開花。
声:中原麻衣
※作中の詳しい描写は個別記事を参照
ローズマリーが仕える女性シャドー。(画像左)
白のワイシャツに紫色の薔薇が描かれた腰巻き、ピンクのスカーフと紺色のキュロットを着用している。
舞台役者(例:宝塚歌劇団)の男役のような話し方をするため、エミリコは一瞬「女性…ですよね?」と心の中で驚きを示していた。
初登場はローズマリーと踊りながら現れ、ポーズを決めて自己紹介するという派手な振る舞い。ケイトを「麗しの薔薇」と形容したりなど、気取ったような言動が目立つが、根っこは至って親切で面倒見がいい性格である。
すす能力は物理系だが自身で出せるすす量は非常に少ない。
イザベル・ミラベル
双子の生き人形ベルが仕える女性の双子シャドー。イザベルが姉でミラベルが妹。フリルをふんだんにあしらわれたシンメトリーなドレスを着用している。第9班の班長だがかなり性格が悪く、班員のマーガレットにだけでなく柱の登場人物紹介でも「心が醜い」と言われていた。
次の星つきを狙っており、ミア曰く星つきのスザンナに媚を売っているとの事。
すす能力は精神系で、生き人形の体を勝手に動かせる。修練の間でケイトと出会った際にはエミリコを操り犬の真似をさせて辱めた(この直後ケイトのすすで盛大に転倒させられた)。
マーガレット
女性のシャドー。内向的な性格。植物を育てるのが趣味。第9班所属。
温室を訪れたパトリックに自分の育てた花をあげた。
イザベル・ミラベルを「心が醜い」と嫌っている。すす能力の有無は不明。
エリザベス
女性のシャドー。面倒見が良く評判が良い。緑色の衣装を纏う。
亡霊騒ぎの一件が解決した後、第9班に異動し班長に昇格している。
すす能力は物理系で、煙幕のように広げて視界を遮る。
ロレッタ
女性のシャドー。所属班は不明ながら、班長を務めている。水色の服を着る。
言葉遣いが荒く性格はあまり友好的ではない。すす能力が鋭い爪を生やすという物騒なタイプなのも相まって周囲から怖がられている模様。
- その他
ローブを纏ったシャドー
エミリコ達が亡霊騒動の原因を探している時に出会った謎の人物。ローブを被っているため容姿は不明ながら、香水の匂いにショーンが気付きシャドーの一人であろうと推測され、エミリコは日記の中で「ローブ様」の仮名をつけた。
ルールを破って夜中にこっそりと出歩く、自分を見つけてしまったエミリコとショーンに口外しないよう口止めをするなど、不審さが目立つ。またやたらと屋敷の構造に詳しい。
エミリコ達と別れた後で、すすで亡霊のような影を生み出す描写があった。
- 『おじいさまと共にある棟』に住むシャドー
3階の住人
ジョゼフ
3階の重鎮の一人。男性。モノクル(片眼鏡)を身に付け、あごひげを蓄えている。
緑色のセーターを着用している。
保守的な考えの持ち主で、エドワードが手掛けたお披露目については慎重な評価をしていた。
ソフィ
3階の重鎮の一人。女性。蝶型の髪飾りと真珠のネックレス、ベージュ色のドレスを着用している。
背中には蝶の羽の形をした飾りを付けており、かなり仰々しい出立ちである。
ソフィ自体も蝶を真似た仕草をすることがあり、長い舌(昆虫学でいう口吻)ですすを舐めたりしている。
柔軟な考え方の持ち、エドワードが手掛けたお披露目については前向きな評価をしていた。すすの事になると異様に興奮する一面がある。
ライアン
3階の重鎮の一人。男性。髪型は巻き毛で、襞襟がついた白いローブを着用している。
ぶっきらぼうで尊大な性格。気性が荒く、度々激昂することがある。
“お披露目”の観賞では誰が受かるかより誰が落ちるかを楽しみにしていた。乗り物酔いしやすいらしい。
ジョゼフよりも更に保守的な考え方なのか、エドワードが手掛けた“お披露目”については「生き人形に余計な事を考えさせる」としてかなり否定的だった。
すす能力は物理系らしく、手から鞭のように伸ばしたすすでエドワードの首を絞めたシーンがある。
ドロシー
3階の重鎮の一人。女性。髪型はロングのストレートで、首の付け根辺りから左右に分かれている。
白いティアラとリボンを付けており、胸元を大きく露出する水色のドレスを着用している。
お披露目を娯楽として眺める、偉大なるおじい様の前でお菓子をつまむ、ペットと戯れる、など緊張感がない態度をよくとっている。
2階の住人
エミリコたちが受けた“お披露目”の試験官。白髪で後ろ髪を刈り上げた髪型をしている。服装は、黒地に金色の模様(スズランに似ている)をあしらったかなり派手なスーツを着用している。
完璧主義者で、自身のプランに狂いが生じる事を極度に嫌う。“お披露目”では想定外な事態が発生して憤然とする様子があった。
野心家でもあり、2階の住人という現状の地位にも満足はしていない。“お披露目”の担当は彼にとって3階の住人に娯楽を提供して評価を貰う為だけのものでしかなく、新人の合格結果は(自分の狙い通りにさえなれば)どうでもいいと言っていた。
声:堀江由衣
エドワードが試験官を務める“お披露目”をサポートしていた女性シャドー。エドワードの同期で、彼からはエリーと呼ばれていた。
ヘアキャップを被っている。重鎮たちの観戦を補佐していた。
すす能力は物理系で、『すすバト』というすすで作った伝書鳩で、3階の重鎮達の命令や緊急連絡をエドワードに伝えていた。
「顔」は髪色は薄いピンクで、ヘッドドレスを被っている。
耳には金色のイヤリングをしている。ピンク色のドレスに、紫のストールと鳥の翼のような意匠のスリーブを着用している。体つきは華奢。エドワードの理解者ではあるが、彼の完璧主義に辟易するシーンもある。
声:大塚剛央
エドワードが試験官を務めるお披露目をサポートしていた男性シャドー。エドワードの同期で、彼からはジェイと呼ばれていた。
“お披露目”で3階の重鎮たちの観賞の補佐していた。新人生き人形の駒に自らの煤を付着させ、それを庭園地図の上で動かすことで、新人達の動きを実況していた。
「顔」は髪はセミロングの黒で、全身白の洋装に茶色のマントを羽織っている。慎重な性格で、野心を持つエドワードに対して事を急がないよう忠告していた。アイリーンと違い、エドワードには敬語で接している。
トマス
『こどもたちの棟』の管理者権限を持っていたシャドー。ケイト達の“お披露目”の後はその役職がエドワードに移された事に不満を抱いている。
エドワードの行動に常に注意を向けており、横柄な態度もあってアイリーンには「殺してやろうか」と心底憎まれている。しかし2階の権力関係では上位の立場らしく、エドワードは「トマス派が多数いて敵に回すのは得策ではない」と語っている。
かつてバーバラとマリーローズが“お披露目”を受けた際の試験官を担当しており、かなりの古株であるのが窺える。バーバラを星つきに据えたのも彼である。
- その他
クリストファー
バーバラ達が星つきに就任する前の星つき。『おじいさまと共にある棟』に“お呼ばれ”された事で現在は『こどもたちの棟』にはいない。
非常に優秀な手腕で『こどもたちの棟』をまとめ上げ、彼の同期ともども、星つきとして「最高の世代」と評されるに至った。マリーローズ曰く「あんなに惜しまれて『おじいさまと共にある棟』に行ったシャドーはいない」との事。現在の救護班や研究班などの役職も彼の時代に形成されたものである。
バーバラが最も尊敬する人物で、憧れを超えた感情を向けられている。
生き人形
声:酒井広大
ジョンに仕える生き人形。(画像左)
髪型は黒色の短髪。瞳の色はブルー。視力が低く、かなり近づかないと人の顔もろくに判別できないらしい。眼鏡は持ち合わせているが、主人であるジョンに合わせる為、必要な時以外はかけない。
ジョンと違い真面目な性格で知識も豊富。だが、売られた喧嘩は買うタイプ。
生き人形の中では比較的常識人だが、それが故にジョンやエミリコに振り回されることもある。
“お披露目”では、体力も申し分ない様子が描写されていた。
声:佐倉綾音
ルイーズに仕える生き人形。髪型はボブカットで、耳は隠れている。
髪色はえんじ色、瞳は金色。無口で、かつ度々「選ぶのは苦手」と言っているため一見何も考えていなさそうだが、実はかなりしっかりした性格。
“お披露目”でルイーズを探すために、フェイントを仕掛けたこともある。
基本的にはルイーズの「顔」として忠実に仕えており、生き人形として模範的な行動が多い。
パトリックに仕える生き人形。髪型は短髪・オールバックで、金髪である。
主人と同様に態度は尊大で、自身が優秀なのを鼻に掛けている。
しかしパトリックに対しては忠実で、常に主人を立てようとひたすら真摯に仕えている。
ショーンとは犬猿の仲。
声:下地紫野
シャーリーに仕える生き人形。髪型はショートヘアで黒髪。瞳の色はやや黒。
非常に内向的な性格で、掃除の班でも孤立しており仕事を押しつけられたりされていた。失敗も多く、「一番の無能」と星つきに報告されてしまっていた。
左手人差し指に黒いリボンを付けていて、「ラミー」と名付けて一人で会話をする事が多い。
人と話すのも苦手で、エミリコに初めて名を告げた時も「ラミー」越しでようやくだった。その後“お披露目”を通してエミリコとだけは面と向って話ができるようになるも、他の人物とはやはり話が出来ない。
「失敗作」という酷い呼ばれようだが、意外にも記憶力と計算力が高く、“お披露目”で用いられた地図の複雑な道を丸暗記したり、煤時計の分量から残り時間を測るなどしてショーンに見直されていた。
サラに仕える生き人形。髪型は肩に掛かるくらいの灰色のセミロングで、毛先がウェーブしている。瞳は緑色。
住んでいるのは、ケイトの部屋の真上である(サラの部屋がケイトの部屋の一つ上であるため。館の構造については親記事を参照)
性格は気さくで、エミリコの面倒をよく見ている。
お風呂好きであることを窺わせる台詞が時々あり、エミリコと一緒に入った時も気持ちよさそうにしていた。
サラと共にいる際は彼女の「顔」として表情から体の仕草までほぼ完璧に近いほど真似てみせる他、生まれつき文字が読めるなど自身を『優秀』と自負している。ただ、それが故にサラから過剰な期待をかけられている。
要領の良さは折り紙つきで、エミリコやローズマリーに助け舟を出す描写が度々ある。
笑い声は「うふふ」。これはサラも同じである。
生き人形としての模範的な思考を持っており、シャドーハウスのルールに疑問を持つことは一切無い。
マリーローズに仕える生き人形。髪型はウェーブが掛かった茶髪のロングで、普段は黒いリボンで一束の三つ編みにしている。
洗浄の間では、髪を下した姿を見ることができる。
瞳は茶色。性格は穏やかで、口調もゆったりしている。
大抵語尾は「わぁ」「よぉ」「ねぇ」などのように短く伸ばしている。
エミリコが所属する第10班の班長で、ミアと同じくエミリコの面倒をよく見ている。
バーバラに仕える生き人形。バーバラと同じく、「こどもたちの棟」のリーダーとして生き人形を取り纏めている。
髪型は緑色のロングで、ややウェーブが掛かっている。登場人物の中で最も小柄。
非常に口が悪く粗暴で、気に障った相手を蹴る、髪を鷲掴みにする等の乱暴な描写が多い。
しかしリーダーとしての腕は確かで、亡霊が出た時は即座に敵の攻撃パターンを見抜き、生き人形に次々と指示を出して制圧の指揮を執っていた。また、主のバーバラを大切に想う心は本物である。
スージー
星つきのスザンナに仕える生き人形。救護班の班長。髪は黒髪で、後頭部で2つのお団子にしており、サイドに黒いリボンを2つ付けている。瞳の色はグリーン。
2度目の亡霊騒ぎの際は不在のバービーに代わり生き人形達の指揮を執っていた。
ベン
星つきのベンジャミンに仕える生き人形。髪と瞳は明るい茶色で前髪が逆立っている。背が高く筋肉質な体型が特徴。主人のベンジャミンと一緒に肉体を鍛えている。無口で無表情な事が多い。
オリー
星つきのオリバーに仕える生き人形。研究班の班長。癖がある髪とチェーン付きの眼鏡が特徴。
主人のオリバーを「オリバー先生」と呼ぶ。発明品を試す事に夢中になり周囲が見えなくなる、「失敗からは多くの事を学べる」と興奮しながら話すなど、結構なレベルでキャラが濃い。
主人のオリバーの発明品の試運転を成功させたエミリコを『スーパー生き人形』と呼び、主人と同じくエミリコを気に入っている。
双子のシャドー、イザベル・ミラベルに仕える生き人形。ラムの班の班長。2人で1体とみなされているらしく、1人分の仕事しかしない。班員に仕事を押し付けて空き時間で星つきに媚を売っている。緊急時にスージーから珈琲の保護を任されるほどには星つきからの信用はある模様。
ダグ
ダグラスに仕える生き人形。パッツン前髪が特徴。第1班の班長。
2度目の亡霊騒ぎの際に自分の方へ飛んできたこびりつきをミアを盾にすることで防ぐなど、主人同様の狡賢い一面が見受けられる。亡霊騒ぎの後スージーとバービーの指示通りに動いたことを評価されたらしく、そのことで班員たちと騒いでいるところをケイトとエミリコに目撃されている。
ナンシー
アンナに仕える生き人形。研究班所属。赤毛と丸眼鏡、豊満なバストが特徴。
オリバー・オリー組と共にすす回収機の開発に携わった。運動神経はあまり良い方ではない。やはり彼女もアンナ同様気弱で、ドジっ娘属性持ち。オリーに気があるのか、彼に褒められるエミリコを見て嫉妬している描写がある。
ギル
救護班所属の生き人形。黒髪の短髪、眉山から眉尻にかけて二又に別れた眉、体格が良いのが特徴。救護班として仕事をする際は頭にベール、左腕に赤い腕章、すすコートを着用する。
イザベル・ミラベルと双子のベルがすす管送りになった際、主人と一緒に2対の監視とすす病の治療を担当していた。
イヴ
救護班所属の生き人形。エヴリンに仕えている。茶髪のセミロングヘアが特徴。救護班として仕事をする際は頭にベール、左腕に赤い腕章、すすコートを着用する。
主人のエヴリンと共にすす病の治療を担当。
リディ
リディアに仕えている生き人形。研究班所属。ウェーブが掛かったロングヘアが特徴。
アンナ曰く口が悪いらしい。
ジェレミ
ジェレマイアに仕える生き人形。研究班所属。前髪で目が片方隠れているのが特徴。
彼も彼で主人同様マイペースな人物。
アンナ曰く自分の世界を邪魔されたくない性格らしく、研究班が使用している小屋の壁が剥がれても主人と一緒に眠り続け、目が覚めたら主人と一緒に優雅に食事をしていた。
ジェレマイアが喋るのを面倒くさがって一言二言しか物を言わず真意が伝わらない為、通訳(?)も担当する。
アンソニー
クリストファーに仕えていた生き人形。くしゃくしゃの黒髪を持つ聡明な青年で、クリストファーの成功の影の立役者である。
顔の見えない人形
シャドーと生き人形の身の回りの世話をする者達の総称。皆同じようなローブを羽織り、ベールで顔を隠している。「顔のない人形」と呼ばれる場合もある。
基本的に館の住人や生き人形あるいは顔の見えない人形同士でも全く話をしない。精神的・身体的に喋ることができないのか、それとも話をすることが固く禁じられているだけなのかは不明。
しかし相手の話は理解できるようで、ジョンは顔の見えない人形に頼んでショーンと同じ眼鏡を作らせている。
正確な人数は不明。ケイト達の“お披露目”に備えて庭園迷路が用意された際には総動員されたらしく、それなりの人数があると窺える。
その正体は主人を失い処分された生き人形である。
その他
偉大なるおじい様
声:土師孝也
シャドーハウスの創始者とされる人物。
巨大な体躯に分厚い衣をまとい、頭には王冠と思しきものを載せている。
顔は不明瞭ではっきりしていない。シャドーであるのかどうかも不明。
物語序盤からその存在は示唆されてきたが、姿を現したのは第44話が初めてである。
館の絶対権力者であり、シャドーハウスに住む者は忠誠を誓わなければならない。
同時に崇拝の対象でもあり、偉大なるおじい様の存在や意向に疑問を呈することも許されることはない。
生き人形が彼を呼ぶ場合は、
『シャドー家を統率するシャドーハウスの王 私たち生き人形の生みの親 偉大なる創造主様』
と言わなければならないが、それすら滅多に口にしてはならないとされている。
ケイトは第44話で目にした時、「すべての元凶」と心の中で言っていた。
モーフ
擬態を得意とする寄生型の妖精。シャドーがシャドーになる前の姿。
サイズは小動物なみの小型なものから人間大の大型のものまで様々。各々に個性がある。
寄生する対象を決めると他のモーフをその対象に近づかせないようにする習性がある模様。またシャドーになるにはある程度寄生対象との触れ合いが必要であり、十分な触れ合いを行えないと確立した人格を形成出来ず衰弱してしまう場合もある。
非常に特殊な例を除いて、シャドーからモーフに退行する事は無いと考えられる。また殆どの場合、シャドーとなった後はモーフだった頃の記憶は残っていない。
姿形だけでなく内面的な部分でも寄生対象に依存しており、寄生対象の持つ考え方や価値観がそのまま自身の価値観に影響・定着する。