概要
1967年4月から2013年3月まで放送された映画番組で、タイトルの通り洋画を主に放送する番組だった。ただし例外としてXファイルなどの海外ドラマの総集編やテレ朝系刑事ドラマ、「男はつらいよ」などの邦画も放送している。
前身番組としては『土曜洋画劇場』があり、1966年10月から1967年3月まで、土曜9時で放送されていた。
淀川長治(メインイラストも参照)の、えらいもったいぶった映画解説と、締めの挨拶の「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」でも有名だった。しかも死のちょうど前日に解説の収録を行っており、それから4日後に放送した際には、急遽30分間の追悼コーナーが挿入された。なお、そのとき放送した映画は、淀川の大親友だった黒澤明の映画「用心棒」の翻案映画「ラストマン・スタンディング」だった。
ちなみに元々は解説者のコーナーは無かったとされ、ある回で放送上尺が余ってしまう事になってしまい、解説者として淀川が招聘されて映画解説を行ったところ好評の声があった事から定着したという。この事が地上波の映画番組に解説者を据えるスタイルが他局にも及んだ先駆けとも。
吹替にこだわりを持った番組でもあり、タレントではなくプロの声優をキャスティングした番組独自の吹替を数多く制作してきた(言うならば、日本のテレビ放送黎明期の海外ドラマ・映画の吹き替えを劇団員といった役者が行った慣例をそのまま行った)。これによって出演キャストに対する吹替声優の固定イメージを視聴者に印象付け、他局や配給元の吹替制作、更にはCMなどにも大きな影響を与えている。
以下は番組でのフィックス例
スティーブン・セガール→大塚明夫(予告と作品紹介のナレーションも担当)
ブルース・ウィリス→野沢那智(『ホステージ』のみ樋浦勉が担当)
キアヌ・リーブス→宮本充(『コンスタンティン』のみ森川智之が担当)
etc…
山寺宏一と磯部勉は特に多くの作品に出演したことで知られている。
ところで、2013年4月以降も、特別番組枠の「日曜エンターテインメント」のプログラムの1つとしてごくたまに放送されてはいたが、2017年4月の改編に伴う「日曜エンターテインメント」廃止とともに、この番組も完全に消滅した(最後の放送は「相棒 -劇場版-」)。
その後2018年4月からの同時間帯の番組『日曜プライム』においてたまに洋画を放送してはいたが、2020年9月に該当番組が廃止されたため、それこそ滅多に放送されなくなってしまった。
その他
淀川氏の没後、解説コーナーを誰が後任するのかでちょっとだけ話題になり交流のあった北野武とか噂された事もあったが、後任は立てず他局のロードショー番組と同じく解説コーナーは消滅した。