概要
1967年4月から2013年3月まで、毎週日曜21時-22時54分(2011年10月16日以降は放送終了時刻を23時10分に変更)に放送された映画番組で、タイトルの通り洋画を主に放送する番組だった。ただし例外としてXファイルなどの海外ドラマの総集編や「男はつらいよ」などの邦画も放送しているが、後者については解説無しの「特別企画」名義で放送されていた。
前身番組としては『土曜洋画劇場』があり、1966年10月から1967年3月まで、土曜21時-23時の時間帯で放送されていた。
淀川長治(メインイラストも参照)の、えらいもったいぶった映画解説と、締めの挨拶の「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」でも有名だった。しかも死のちょうど前日に解説の収録を行っており、それから4日後に放送した際には、急遽30分間の追悼コーナーが挿入された。なお、そのとき放送した映画は、淀川の大親友だった黒澤明の映画「用心棒」の翻案映画「ラストマン・スタンディング」だった。
ちなみに元々は解説者のコーナーは無かったとされ、ある回で放送上尺が余ってしまう事になってしまい、解説者として淀川が招聘されて映画解説を行ったところ好評の声があった事から定着したという。この事が地上波の映画番組に解説者を据えるスタイルが他局にも及んだ先駆けとも。
後述する淀川の死去後も放送は続いたが、2000年代後半以降になると裏番組の台頭に加え、洋画の興行収入が邦画に逆転されるなど洋画全般が低調状態になってしまう。
この時期になるとテレ朝が製作に関与した邦画の放送が多くなり、2012年以降は放送そのもの減少し事実上の不定期番組へと格下げされた。
2013年4月以降は特別番組枠の「日曜エンターテインメント」のプログラムの1つとして正式な不定期化が発表されたが、その枠も2017年4月の改編に伴い廃止され、50年の歴史に幕を閉じた。
ちなみに最後の放送は「相棒 -劇場版-」で、番組公式Twitterアカウントも放送の告知で更新が終了という非常に寂しい幕切れとなってしまった。
吹替
吹替にこだわりを持った番組でもあり、タレントではなくプロの声優をキャスティングした番組独自の吹替を数多く制作してきた(言うならば、日本のテレビ放送黎明期の海外ドラマ・映画の吹き替えを劇団員といった役者が行った慣例をそのまま行った)。これによって出演キャストに対する吹替声優の固定イメージを視聴者に印象付け、他局や配給元の吹替制作、更にはCMなどにも大きな影響を与えている。
以下は番組でのフィックス例
スティーブン・セガール→大塚明夫(予告と作品紹介のナレーションも担当)
ブルース・ウィリス→野沢那智(『ホステージ』のみ樋浦勉が担当)
キアヌ・リーブス→宮本充(『コンスタンティン』のみ森川智之が担当)
etc…
山寺宏一と磯部勉は特に多くの作品に出演したことで知られている。
その他
淀川の没後、解説コーナーを誰が後任するのかでちょっとだけ話題になり交流のあった北野武とか噂された事もあったが、後任は立てず他局のロードショー番組と同じく解説コーナーは消滅した。
関連タグ
hulu - CMでCGで復活させた淀川長治を使ったことがあるが、サービス自体は日本テレビ傘下である。