劇中で多くの名義と称号を用いており、英語圏でも多くの表記ゆれがある。
pixivでもそれなりの投稿作品があるが、統一されたタグが無いのが現状である。
概要
X-MENの宿敵の一人。
初登場は『The Uncanny X-Men #221』(1987年)。これに先駆けて『The Uncanny X-Men #210』(1986年)から活動を始めていた謎のミュータント集団「マローダーズ(The Marauders)」の黒幕。
本名はナサニエル・エセックス(Nathaniel Essex)。19世紀のロンドンで生まれた人間。
妻であるレベッカ(Rebecca)との間に授かった息子のアダム(Adam)が先天性の欠損症により4歳にして死亡、遺伝学者として人類をより優れた存在に進化させるための独自の理論を展開。
これが受け入れられず学会を追放され、下水道に幽閉された労働者階級の貧民たちを実験体とする突然変異の研究に没頭。
エン・サバー・ヌールと出会ったエセックスは、レベッカとの死別を経て、ヌールによる遺伝子改造を受け入れ、不死の魔人シニスターへと変貌を遂げる。
(この前後に、未来から転移してきたスコットとジーンがシニスターの誕生を阻止することを試みており、関連するいくつかの事象がタイムパラドックスによって分岐している)
渡米したシニスターはいくつかの名義と身分を使い分け、ミュータントの因子を持つ複数の血統、特にロンドン時代に脱走した被験者の一人であるダニエル・サマーズ(Daniel Summers)の子孫たちを長期に亘って監視し続ける。
後にウルヴァリンと呼ばれることになるローガン(ジェームズ・ハウレット)の記憶の欠損、セバスチャン・ショウの父親ジェイコブ・ショウ(Jacob Shaw)の後天的変異にもシニスターが関わっている。
また未来から転移してきたクーリエ(Courier)ことジェイコブ・ギャイビン・ジュニア(Jacob Gavin Jr.)の能力を奪うことで、ヌールから与えられた不死性とテレキネシスに加え、肉体の形状と構造を自在に変化させる能力を獲得している。
1987年に初登場するまでの経緯、および誌面に登場していない間の動向に時間移動を含む多くの後付け設定が存在し、X-MENとの因縁はある意味マグニートーより深いとさえいえる。
映像作品
TVシリーズの『X-Men: The Animated Series』(1992年~1997年)では、シーズン2、シーズン4およびシーズン5の複数のエピソードに登場。
CVは Christopher Britton 、日本語吹き替えは若本規夫。
2008年の『Wolverine and the X-Men』でも複数のエピソードに登場しており、CVは Clancy Brown が担当。
実写映画X−MENユニバースシリーズには未登場。
『X-Men:FirstClass』(2011年)では設定を大幅に改変し、1944年の時点ではナチスの将校であったクラウス・シュミット(Klaus Schmidt)が、戦後に改名したのが1962年のセバスチャン・ショウであるとしていたが、原作ではシニスターがこれに近い行動をとっている。
ただしナサニエル・エセックスの存在と暗躍を匂わせる細かい演出は、複数の作品に隠されており、今後の展開次第では自らが登場する可能性も…?