アミッド・テアサナーレ
あみっどてあさなーれ
概要
「重傷者に手を挙げるなど、何を考えているのですかああああああああああああ!!」
CV:加隈亜衣
迷宮都市オラリオにある巨大製薬系派閥・【ディアンケヒト・ファミリア】の団長であるヒューマンの少女。19歳。
二つ名は【戦場の聖女(デア・セイント)】。
都市最高の治療師(ヒーラー)として、その名を轟かせている有名人。
まだ20代に至っていないながらも結構な古参で、ファミリアには11歳の頃には既にいたらしく、7年前の「大抗争」時は、その存在に注目を集めていたらしい。
本編にも登場しているが、あまり出番はなく、現段階では外伝『ソード・オラトリア』の方で活躍している。
一方、『メモリア・フレーゼ』では、第二次クノッソス攻防戦よりも以前より、本編の主人公であるベル・クラネルと関わる様子を見せている。
作者曰く「色々設定があるキャラ」らしく、今後もちょくちょく活躍する予定とのこと。
人物
銀髪のウェーブの掛かったロングヘアが特徴の神秘的な美少女。
冒険者達からは、二大治療師(美少女)の名目で『銀の聖女』と呼ばれている(もう一人は【フレイヤ・ファミリア】のヘイズ・ベルベット)。
喜怒哀楽は少なく基本的に無表情な人物で、その風貌から聖女と呼ぶ人間もいるという。常に大人しく物静かな女性だが、「全ての傷を癒す」という信念から怪我や病気など医療関係の事となると、態度が一変する。
その為、重傷患者に対する扱いは厳しく、怒りを見せながら厳重注意するといった一面もある(「もう治療しない」、「追い出す」と拒絶しないあたり、彼女らしい性格も出ている)。
また、『メモリア・フレーゼ』では真剣な態度でおかしなことを言う場面が多々ある(主に「真夏の恋の冒険譚(アバンチュール)」など)。
また、ファッションに無趣味らしく、行きつけの服屋が彼女の事を思って女性らしい服に仕立ててるらしい。
割と年期が長く一派閥の団長でありながらも、ステイタスはLv.2と零細ファミリア並に低めな方だが、治療師として最高位の実力を有しており、治療能力に関しては都市最高の魔導士とされるリヴェリア・リヨス・アールヴでさえ太刀打ちできないとされており、その実力は蘇生の1歩手前の治療まで可能とのこと。
全てを癒すと言われる回復魔法で常にパーティを支え、対階層主の戦線をたった一人で保ち、根負けさせたという逸話から【戦場の聖女(ディア・セイント)】という二つ名を与えられている。また、アスフィ・アル・アンドロメダと同様に発展アビリティである『神秘』の数少ない所有者でもあり、やはりと言うべきか主に治療や解呪関係のアイテムを制作している。
本職は治療師であることから基本ファミリアで仕事をしており、迷宮(ダンジョン)に赴くこともあまりなく、単体としての戦闘能力もほぼない(Lv.2なので、下級モンスターを蹴散らす程度の力はある)為、彼女が戦う姿を見たものも少ないという(治療師としては間違っていないスタンスではある)。
傲慢で性格の悪いことが有名な主神ディアンケヒトに対しては特に文句を言わずに付き従っており、ディアンケヒトもアミッドには多大な信頼を寄せているようで、ファミリアの運営をほぼ全て任せる…と言うより押し付けている。
性悪のディアンケヒトがミアハを一方的に敵視し、嫌がらせも同然で【ミアハ・ファミリア】に法外過ぎる借金を掛けた結果、ミアハが眷族の大勢に見限られ、ファミリアも落ちぶれてしまった為、ナァーザ・エリスイスからは借金等の事情で嫌われており、ファミリアの悪口を言われたり正面から文句を言われたりしている。
しかし、お互いに腕は認め合っているのか、彼女と共に重傷を負ったベルの治療に当たった事もあり、またアミッド本人は恨まれても仕方ないとして彼女からの敵意を受け入れている(実際、ディアンケヒトのミアハへの行いはかなり理不尽で横暴)。
一方、ミアハの方はナァーザと違い、彼女にトラブルを吹っ掛けるナァーザを諌めたりしており、『メモリア・フレーゼ』のイベントでは彼に対して想いを寄せているような発言をしていた。
【ロキ・ファミリア】とは金銭が絡むが、お得意様として良好な関係を築いており、アイズ・ヴァレンシュタインやヒリュテ姉妹とは金銭関係抜きの数少ない友人でもある。
闇派閥(イヴィルス)に所属する呪術師(ヘイサー)であり、ダイダロスの子孫のバルカ・ペルディクスとは、彼の作った呪道具(カースウェポン)の対策に身を投じた時から因縁を感じている。
劇中の様相
本編には、OVAにて先駆けて活躍する。
自らが入った後の残り湯には天然温泉並みの効能があると明かされ、ディアンケヒトが温泉施設「ケヒトの湯」として金儲けに使っていた。
勿論、本人は嫌々ながらやらされており、ケヒトの湯の最深部であるボイラー室として扱われている場所で「源泉」の役目として入浴する中、温泉の効能に不自然さを感じて潜入してきた【ミアハ・ファミリア】の面々やベル・クラネルに温泉の秘密がバレてしまう。
しかもその際、ヘルメスに唆されたからとはいえ、自らの残り湯をベルが飲んでしまっていた事実(本人曰く「しょっぱいような、甘酸っぱいような」)を知り、恥ずかしさのあまり、自らの魔力でケヒトの湯を破壊してしまった。
その後、当然ながら「もうお嫁に行けません…」と泣きじゃくっていた。
外伝『ソード・オラトリア』では、【ロキ・ファミリア】の人造迷宮クノッソス攻略戦に同行し、彼女の活躍とその実力が描かれた。
『魔道』の発展アビリティを習得していないにもかかわらず、魔法円(マジック・サークル)を展開させ、闇派閥側の攻撃量を上回る回復速度でパーティを治療し続けるという驚異的な能力を見せつけ、敵味方問わず驚きを隠せずにいた。「自分がいればアイテムの消費を気にする必要なない」、「補給無しでもダンジョン20階層相当の道程なら維持できる」と豪語し、その言葉を聞いたフィン・ディムナはディアンケヒトが許すなら、次回の遠征に本気で同行してほしいと頭をよぎらせた。
その後、バルカ・ベルディクスが『バルカの怪物』に変貌し、それがまき散らす呪いの体液を目にした事で、かれこそが呪道具の生産者であると確信。その呪いを断ち切るべく、自ら前線に立ち、『バルカの怪物』と対峙する。呪詛を受けて苦しみながらも、自身の魔法を解呪作用のみに絞り、『バルカの怪物』の呪いを完全に消し去りさせることに成功。周りが静寂に包まれる中、機能を停止させた呪術師の成れの果てに黙祷を捧げた。
予想外の事態があったとはいえ、遠征で無茶としか言いようの無い冒険によって重傷を負ったにもかかわらず、その重傷者のベルに対して(リュー・リオンの思わぬハプニングによるものだが)暴力を振るったヘスティアとリリルカ・アーデにガチギレしている。
しかし、『都市の破壊者(エニュオ)』率いる闇派閥との最終決戦の際は、ベルが自身の忠告を無視して闇派閥との最終決戦に参戦した結果(オラリオの存亡に関わっていたため、止む得ない訳だったが)、左腕をギプスで完全固定しなければならない程に傷を悪化させ、更にガチギレ。「今度言うことを聞かなかったらベッドに縛って拘束する」とまで警告している。
ステイタス
Lv.2
発展アビリティ
- 神秘
神の十八番である『奇跡』を発動させ、魔道具を制作することが可能となるレアアビリティ。オラリオの中でも、所有者は5人に満たないとされている。彼女の場合、医療関係の魔道具を多く作っており、作中では自身の血を媒介に呪詛や呪道具の効果を打ち消す対専用呪詛(アンチ・カース)の秘薬などを生成していた。
魔法
- ディア・フラーテル
詠唱式:【癒しの滴、光の涙、永久の聖域。薬奏(やくそう)をここに。三百と六十と五の調べ。癒しの暦(おと)は万物(なんじ)を救う。そして至れ、破邪となれ。傷の埋葬、病の操斂(そうれん)。呪いは彼方に、光の枢機へ。聖想(かみ)の名をもって——私が癒す】
傷の治療、体力回復、状態異常及び呪詛の解除と比喩ではなく、文字通り全てを癒すとまで言われる最上位の全癒魔法。五Mの範囲内に純白の光輝が立ち上がり、光を受けた者に例外なく回復を行うことが出来、その効力は万能薬(エリクサー)を超えるとされる。
また回復、解毒、解呪の三種の効果を一種類ないし二種類と、任意で効力を選択することも可能。余分な魔力消費を抑えることや、一種類の効果を高めるといった万能性を持つ。『バルカの怪物』戦では解呪の効果のみを選択し、砲撃にも見合う出力で呪詛を完全に消滅させた。