概要
暗黒結社ゴルゴムにより改造された南光太郎/仮面ライダーブラックと秋月信彦/シャドームーンの体内にそれぞれ埋め込まれた物質。ゴルゴムの支配者である「創世王」および次期創世王候補「世紀王」の証であり、劇中ではBLACK=ブラックサンの「太陽のキングストーン」とシャドームーンの「月のキングストーン」の二つが登場する。
ゴルゴムには二人の世紀王を戦わせるしきたりがあり、勝ち残った者が二つのキングストーンを揃えた時に初めて王位継承が確定する(逆に、作中に創世王がシャドームーンの体からキングストーンをえぐり出すようBLACKを急かすシーンがあることから、二つのキングストーンが揃わない限り次期創世王としての力は発揮できないとも考えられる)。
なお、キングストーンは継承を経るたびに力が強化されていく性質があり、当代の世紀王が二つを揃えて創世王となった場合全宇宙の支配すら可能になるという。片方だけの場合でも凄まじいチートぶりを見せつけているため、恐らく誇張ではないと思われる。
ゴルゴム崩壊後
続編の『仮面ライダーBLACK RX』において、クライシス帝国により宇宙に投げ出された光太郎は太陽光と太陽のキングストーンが呼応した事によって、新たなる仮面ライダー「仮面ライダーブラックRX」に進化した。『光太郎の魂』を名乗る太陽のキングストーンは時折光太郎に対し、自らの意思や状況説明を神託のように告げる場面がある(CV:大宮悌二)。その神託は「仮面ライダーとしての力を無闇に振りかざしてはならない」、「愚者の道ではなく賢者の道を行け」などかなり真っ当なものである。とはいえ、本来は悪の組織に由来するアイテムである。念のため。
また、同作では
- デスガロンともども地下宮殿に閉じ込められた挙句、恩人の孫娘(実は偽物)を死なせてしまった…ゆ゛る゛さ゛ん゛!!→その時不思議な事が起こった!→ロボライダーに変身→RX以上の強さを持つデスガロンを難なく撃破
- ロボライダーの能力でも脱出不可能な罠に落とされる→その時不思議な事が起こった!→バイオライダーに変身→難なく脱出
- エネルギーを絶たれて絶体絶命!→太陽光吸収→完全復活→てつを「この世に太陽がある限り俺は何度でも蘇る!」→太陽光を絶つ→復活→ダスマダー「どういうこったRX!?エネルギーを絶ったのに!」→てつを「キングストーンがある限り俺は蘇る!」(完 全 論 破)→ダスマダー「」→てつを「何度でも!」(誇張なし)→てつを「地球の平和を守るため、俺は何度も蘇る!お前との決着をつけるまで!」(意訳:俺はお前を倒すまで何度でも蘇る。要するにどうあがいても絶望)
…という信じがたい出来事が度々発生しており、クライシス帝国が苦心してその都度RXの弱点を突いても、その策を簡単に凌駕してしまうことから、キングストーンはチートアイテムの名をほしいままにしている。すべてはゴルゴムの仕業。
尚同作では死んだはずのシャドームーンが復活しているのだが、彼の復活の理由も月のキングストーンの影響と考えられる。ただしそれに付いて作中での言及は無く、推測の域を出ておらず今もって真相は不明である。
萬画版
対応する概念として『賢者の石』が登場。作中互いの体内の石を奪い合う必要がある旨が名言されているものの、謎が多い結末であるため解釈は分かれる。
仮面ライダーBLACKSUN
こちらでも登場。
本作では全ての怪人達の体内にストーンと呼ばれる小さい鉱石のようなものが埋め込まれており創世王であるBLACKSUNこと南光太郎と、SHADOWMOONこと秋月信彦が持つ赤と緑のストーンを指してキングストーンと呼んでいる。
通常のストーンの生成方法は怪人の元となる動植物を創世王から抽出した青いエキスに浸して固形化させることで完成、これを人間の体内に埋め込むことで怪人化する。
過去でもこの方法で怪人化させたが、この頃には創世王がいなかった為当時のストーン生成方法は不明。
二つを揃えれば創世王を継げる点やストーリー上のキーアイテムなのも原典と同じだが、どういう訳か体の内外へ出し入れが自由で数十年以上離れていても宿主の2人にそこまで影響があった様子が見られない。
なお、体の外に出すときは自分の腹部をいちいち自ら抉っているような仕草が見られるが何れにしても作中で詳しい説明がなかったりカメラアングルや上着で見えないようになっているため現時点では不明な部分が多い。
その為、ファンの間では様々な考察が挙げられている。
- 劇中に登場するキングストーンは合わせて四つある
第一話冒頭にて南光三と秋月総一郎の二人は、息子である光太郎と信彦の体内にキングストーンを埋め込んでいるが、その際キングストーンを分割しており、大きさからみて四分割位は可能な大きさである。また、劇中での描写を観る限りブラックサンとシャドームーンが他の怪人達には見られないそれぞれベルトの中心に力を込め、創世王と同じ念動力(ダロムも使用しているがシャドームーン程強力な物では無い)や強力なキックを行なっている事から、二人の体内にキングストーンがあるのは間違い無いと言える。
加えて、中盤で二つのキングストーンが揃ったにも関わらず、三神官のダロムやビシュム、それにビルゲニアから『強い怪人である』と評された葵ですら創世王を継承する事は出来なかった。
この事から、例えキングストーンを二つ揃え、強力な怪人であっても創世王は継承出来ないと仮定するならば、創世王を継承する条件はキングストーンを二つ揃え、尚且つ体内に埋め込まれていなければいけないのだと考察されている。
つまり、光三と総一郎は初めてから創世王の継承や殺害が可能なのは光太郎と信彦だけにするつもりだったと考えられる。
では、「光太郎と信彦の体内にあるキングストーン以外は一体何なのか」という謎だが、唯一の成功例であったバッタ怪人=創世王を当時の政府は『成功例』と見做し、彼の体内からエキスを抽出して次々に怪人を創っていき、その過程で『寿命のある創世王が死んでは新しい怪人は生み出せない』と判断しその後継者を用意しなければならなかった。怪人を創り出し続ける事に懸念と危機感を抱いていた光三と総一郎は、創世王の存在が悪用されるのを恐れ、争わず、奪い合わないと信じた光太郎と信彦にキングストーンと継承の権利を託した事から、二人の体内に無い残り二つのキングストーンは、恐らく「万が一の事態が発生した時の保険」、もしくは「キングストーンが二つ揃えさえすれば創世王を継承出来る」と考えた政府の目を欺く為に二人に持たせたのではないかと考えられる。
さらに、劇中で光太郎と信彦がそれぞれ持っていたキングストーンは、ゆかりに手渡したのを最後に50年もの間行方不明となっており、政府や三神官が探し続けていた事から、敢えて紛失し易い様にして、そうなった場合誰も創世王を継承出来ない為、新たな創世王の誕生を阻止したかったのではないかとも考えられる。
しかし、いずれも明確な説明や描写が乏しい為、真相は未だ不明のままである。
余談
ベルトの名称?
仮面ライダーBLACKの変身ベルトには特定の名前はなく、玩具名も「テレビパワー DX変身ベルト」となっている(「バイタルチャージャー」はネットから広まった誤表記である。ここら辺は仮面ライダーブラックの項目を参照してもらいたい)。
ベルトの赤いコア部分の名前は「エナジーリアクター」という。あくまでもキングストーンとは体内に埋め込まれた石の事を言うのだ。
しかし、商品展開をする上で他のライダーのベルトに固有の名称があるのに対して『変身ベルト』という名称だけでは浮くと見なされたのか、『キングストーン』という表記が便宜上用いられる事がある(ちなみにRXのベルトには「サンライザー」という名前がある)。
確認できる媒体は次の通りである。補足を交えて解説して行く。
- TCG『レンジャーズストライク』
- 「THE MASKED RIDER EXPANSION ベルトコレクションBOX」に収録された。カード名の表記は「キングストーン(太陽の石)」(BK-009)となっている。
- 『テレビパワー 変身ベルト キングストーン』
- DXベルトのリニューアル品。当時には存在しなかった『キングストーン』の名称が追加されている。
- 『DXタイフーン&ダブルタイフーン&キングストーンレイズバックル』
- 仮面ライダー図鑑『キングストーン』の項目
- こちらでは劇中通りに石を指すと同時に、ベルト自体の名称でもあるという解釈になっている(加えてシャドームーンの変身ベルトの名前でもあると解説されているが、バンダイで該当ベルトが玩具化された際の名称はエナジーリアクターに当たる部位の名前から取って『テレビパワー 変身ベルト シャドーチャージャー』となっている)。
関連タグ
仮面ライダーBLACK 仮面ライダーBLACKRX 変身ベルト
ジャマイカ 首都の名前が「キングストン」