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声:宮園拓夢


概要編集

仮面ライダーBLACKSUNに登場する登場人物で、原典である『仮面ライダーBLACK』の創世王にあたるキャラクター。怪人としての名称は「大蝗怪人」


巨大な白いバッタ男の外見をしており、2022年時にはゴルゴム党本部の地下にある施設にて玉座に座ったまま身じろぎもせず、体に管を通され怪人達の食糧となるヒートヘブンの主成分である青い体液を採取されている。寿命が近いようで、青い体液の抽出量も枯渇しかけている。時折うめき声らしきものはあげるものの創世王自身の意志のようなものは見当たらない。一方で自らに危害を加えようとする存在はしっかり認知して排除行動を取るが、これは自己防衛本能から来るものと思われる。


本作での『護流五無』は、キングストーンを揃え、新たな創世王を誕生させる事を目的として動いている。

過去では光太郎達の故郷である村の社に鎮座していて住人達からも崇拝対象になっていた。「創世王を守る剣」と伝えられているサタンサーベルが今作にも登場し、創世王への忠誠心が強いビルゲニアに託されている。ゴルゴム闘争を経て、ダロム達を従えた国家により確保された。


能力編集

巨体を活かした怪力に加えて強力な念動力を有しており、50年前に創世王を殺そうと襲撃した南光太郎の足を防衛反応からか負傷させ、足を引きずるようになる原因を作った。

その体液にとある物を混ぜて精製されるヒートヘブンという物質は、怪人にとっては老化を防ぎ、力の増強、回復力の増大など様々な効果があり、体の中に太陽が増えたと評されるようなトリップ効果もある。

さらに、創世王の体液を加工したストーンと呼ばれる物体を外科手術で人間の体内に移植する事で怪人を誕生させる事ができる。こういった性質からゴルゴム党の上にいる総理大臣の堂波真一からは怪人ビジネスの要として見られている。


「強力な怪人が、二つのキングストーンを創世王の前で一つにする儀式を経て新たな創世王が誕生する」と伝えられている。なお現在の創世王が置かれている状況が酷いため今作では当然ながら創世王の座は魅力的ではなく、三神官や(原典ではあれだけ世紀王になりたがっていた)ビルゲニアですら「怪人の未来のために必要」としつつも新たな創世王になる事には躊躇している有様となっており、お互いに押し付け合うシーンがある(もっとも、この四人では怪人としての強さやレベルが足りないため、仮になりたがったとしてもなれない)。


余談編集

演者の宮園氏は本作が仮面ライダーシリーズ初出演。東映特撮への出演は『スーパー戦隊最強バトル!!』以来となる。


関連タグ編集

仮面ライダーBLACKSUN 護流五無 創世王 怪人(BLACKSUN)

アークオルフェノク...怪人差別がテーマの仮面ライダー作品において王と呼ばれた灰色のバッタ怪人繋がり。彼の存在が種族の存亡に影響する点も共通している。




以下、ネタバレ注意編集



















































































創世王の正体は、1930年代に日本軍の研究の一環として何人もの人体実験を経て、とある名も知らぬ男性を改造手術したバッタの改造人間だった。

執刀には光太郎の父・南博士と信彦の父・秋月博士も関与しており、創世王の誕生は日食蝗害がたまたま重なった事が関連していると考察している(秋月博士と南博士が幼少期に光太郎と信彦を改造したのはその状況の再現のため)。誕生直後は現在のような巨体ではなく、人間大であった。

※なお、あくまで偶然であるが、現実世界の日中戦争中、中国において、日本軍は「皇軍」と「蝗害」をかけて「蝗軍」とも呼ばれていた。


先述の通り登場人物達から創世王に自我は無いとされていたが、秋月博士と南博士以外の研究員を殺害した際は慟哭するような鳴き声を漏らす、は創世王の意識が伝わってきたという発言をする、幼少期の光太郎と信彦が自身の社に侵入してきた時には念動力で驚かせた後、2人の頭を優しく撫でて帰す等、実際には意思や自我があった(もしくは残っていた)ことを思わせる描写がなされている。


7話にてゴルゴム党本部に乗り込んできた仮面ライダーブラックサンと対峙。自身を殺そうと襲いかかるブラックサンに対して巨体を活かした怪力や念動力で反撃するも、胸部の甲殻を破壊され、心臓を抉り出されてしまう(その際反撃で振り下ろした腕の一撃でブラックサンの左足を切断している)。

だが摘出された心臓は未だ鼓動を続けており、原典での創世王と同じく心臓だけで生きていた。

そして10話にて信彦との戦いに勝利した光太郎により心臓を手刀で貫かれた結果⋯?


また作中では語られていないが、仮面ライダー図鑑にて2人の実験体が融合しているという設定が明かされた。誕生直後の姿の右肩を見ると、融合したもう一人の改造人間のものと思われる頭部が確認できる(現代の姿にもそれらしき意匠は確認できるが、既に朽ち果てており原形を留めていない)。

しかし偶然の産物である為か融合が中途半端だったらしく、怪人としては不完全な存在になってしまっている。自我の有無が不明瞭であったり、年月と共に肉体が醜く肥大化していったのもこれが原因である。


小説版では太古の昔から創世王は現れ、多くのカイジンを生み出していた。

創世王を作り出すキングストーンは、天皇家に連なる神霊ヤマトヒメノミコトが有事の際に人間に与えるもので663年からの唐との争いなど、歴史の節目に戦力とするために日本人をカイジンに変えていた。


堂波道之助が戦争の勝つ為の超人計画としてストーンを当時の科学者である南正人博士と秋月総一郎博士に渡し、超人第1号の素体として二十代半ばの極めて優秀な運動選手の青年が選ばれた。

最初のストーンを埋め込まれると丸い水晶のような形から無数の棘を伸ばし人体のあらゆる部位を刺し貫かれたことで青年は死亡、と同時にストーンは元の姿に戻り、青年の肉体がバッタ人間のものへと変化して実験が成功。その姿から超人ではなくカイジンと呼ばれるようになった。


しかし徐々に人間の姿に戻ってバイタルが安定していても一向に目覚めず1ヶ月経ち、計画は白紙になろうとしていた。

そんな時に突如として目覚めてカイジンの姿へと変わり、その姿に恐怖した兵士たちは一斉に銃撃を放つも身体の銃弾を押し戻し、念動力で全ての兵士の体を容易にへし折り、その応用による瞬間移動で両博士に近づいた。博士達は憎悪による殺害を覚悟したが、突如抱擁を行い増援がきた段階で放して自分の部屋へと戻っていった。ベッドに座り込み身を震わせると股間からストーン、身体の節々からはエキスを生み出したことでそれがカイジンを量産出来るものだと判明して、道之助からは神格化すべき存在だと主張し南博士より創世王と名づけられた。


独自の能力として先述の念動力と瞬間移動に加え、「再生成泡沫(リ・プラスフォーム)」と呼ばれる特殊な液体を自身の身体に纏わせることで身を守りどのような傷でも瞬時に再生させることができる。

更にこの液体が敵対する並のカイジンが触れれば瞬く間に全身を侵食していき白骨化して消滅するという凶悪な効果を持っており、この液体をBLACK SUNとSHADOWMOONも使うことが出来る。但し同じ効果を持つカイジンには効かず、人間には効果が無い。


仮に自我を保つことに成功した場合、その気になれば日本国民全てを怪人化することが出来る強大な力を持っていることが判明する。

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