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被子植物の編集履歴

2022-11-15 23:49:28 バージョン

被子植物

ひししょくぶつ

植物の分類の主要な1グループ。主に陸上において最も繁栄している一群である。

概要

植物のうち、特にを発達進化させた一群。種子植物の中で裸子植物と対をなす。


モクレン(メイン画像)などのモクレン科が祖先的な形態に近いとする仮説があり、「モクレン門」などと呼ばれたことがある。実際には、スイレン科を含むスイレン目の方がより早く分岐したことがわかっている。


進化

中生代ジュラ紀に現れ、当初は草本低木で、主に乾燥地帯や地滑り地帯など裸子植物の生育しにくい空間を利用する先駆植物として生育を拡大したと考えられる。水草として水域に進出したものもあった。白亜紀に入ると昆虫との共進化を発達させることで爆発的に多様化し、高木となったものも現れ、陸上植物の主流として裸子植物にとってかわった。


定義

「胚珠が心皮にくるまれて子房の中に収まった植物」というのがもともとの定義。平たく言えばを咲かせ果実がなる植物。種子果肉を被っている、という意味で「被子」。


伝統的な分類では単子葉類双子葉類に分かれる。単子葉類(ユリなど)はモクレンスイレンなどの原始的な双子葉類が枝分かれした後に進化しているので、新しい分類では原始的な双子葉類を「基部被子植物」として狭義の双子葉類(真正双子葉類)から分けている。


ただしイチョウイチイのように、一見果肉を持つが裸子植物に属するものもある。逆に目立った花を咲かせず(風媒花なので)、種子に果肉らしいものが無い(退化消失したと考えられる)稲やなどのイネ科植物が被子植物だったりもする。


分類

被子植物は形態・生態とも多様化が著しく、系統は不明な点が多かったが、伝統的にの形態で分類が進められてきた。


古くは単純な花(モクマオウ科など)から複雑な花(キク科ラン科など)に直線的に進化したという仮説をもとに分類が進められていた。これが「エングラー体系」である。しかし、古生物学が進歩し多種類の植物の比較研究が進むと、この仮説には無理があることがわかってきたため、雄しべ・雌しべなどが螺旋状に配置した両性花(モクレン科)から、(花の構成要素が退化したものを含む)多様な形に展開してきたとする「ストロビロイド説」が優勢になった。エングラー体系にこのストロビロイド説を取り入れたのが「新エングラー体系」であり、ストロビロイド説に基づいて全く新たに構成し直したのが「クロンキスト体系」である。


近年(1998年以降)は、遺伝系統解析に基づいて分類が進められ(APG分類体系)、形態的分類に頼るしかなかった従来の分類から劇的な発展があった。これによりカエデ科やユキノシタ科、アカザ科といった多くの伝統的な分類群が姿を消すなど、クロンキスト体系とは大きく変化している。


植物学ではAPG分類体系が標準となっているものの、新エングラー体系やクロンキスト体系の方が直感的には分かりやすい面があるため、植物図鑑などでは伝統的な分類が残されている場合がある。


関連タグ

果物 フルーツ  植物 種子植物 裸子植物

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