概要
単子葉植物は、被子植物のうち、種子が発芽する際に1枚の葉 (子葉) を出す植物のこと。花弁や萼は3の倍数であり、葉は細長く立っていて平行脈があるものが多い(サトイモ科やオモダカ科の植物などは例外)。根は主にひげ根である。被子植物のうち単子葉植物でないもの(子葉は2枚であることが多い)を双子葉植物という。
ふつう茎には維管束が散在し、形成層がなく、茎や根は二次肥大成長を行わないため、大半は草であり、樹木になるものは少ないが、ヤシ(ヤシ科)やアダン(タコノキ科)のような例外はある。ヤシの一部やドラセナ(キジカクシ科スズラン亜科)などの樹木は単子葉類としては例外的に形成層を発達させており、幹が二次肥大成長する。
主な属する植物
イネ、ムギ類、タケササ類、トウモロコシ(イネ科)、ネギ、 ニラ、タマネギ(ネギ科)、ショウガ(ショウガ科)、スイセン、ヒガンバナ(ヒガンバナ科)、アスパラガス(キジカクシ科)、ツユクサ(ツユクサ科)、サトイモ、ウキクサ(サトイモ科)、ユリ類、チューリップ(ユリ科)、ラン類(ラン科)など。
おおざっぱな分類
※分類はAPG分類体系による。
ショウブ目(ショウブ科のみ)
オモダカ目(サトイモ科、オモダカ科、トチカガミ科、 アマモ科、ヒルムシロ科など)
サクライソウ目(サクライソウ科のみ)
ユリ目(ユリ科、ユリズイセン科、シュロソウ科、サルトリイバラ科、イヌサフラン科など)
キジカクシ目(ヒガンバナ科《アガパンサス科、ネギ科を含む》、キジカクシ科《リュウゼツラン科、アフィランテス科、ヘスペロカリス科、ヒヤシンス科、ラクスマニア科、スズラン科、テミス科、ラクスマニア科を含む》、アヤメ科、ラン科、イキシオリリオン科、キンバイザサ科、ツルボラン科(旧ススキノキ科。キスゲ科を含む》など)
イネ目(イネ科、カヤツリグサ科、ガマ科《ミクリ科を含む》、サンアソウ科、パイナップル科など)