概要
被子植物モクレン類の代表的な目で、被子植物の中で基部被子植物(スイレン目、シキミ目など)に次いで早く分岐したとされる。形態上の分類では双子葉類に入るが、単子葉類が進化する前に被子植物のメイングループと分岐したので、系統的な双子葉類(真正双子葉類)には属していない。
全て木本であり、精油やアルカロイドを含み人間に利用されるものが多い。花は雄しべと雌しべが多数あり、らせん状に付くのが最大の特徴。甲虫によって受粉される虫媒花が多く、花が大きく華麗なものが多いが、ニクズク(ナツメグ)など花が小さいものもある。
花の形態に基づく古い分類体系では、花が「原始的」な特徴(雌しべが1本にまとまらず多数本あることなど)を示すことから、コショウ目やキンポウゲ科、ヤマモガシ科などとともに「多心皮類」としてまとめられていた。
下位分類
分類は体系によって異同があるが、現行のAPG分類体系では6科が属する。デゲネリア科、ヒマンタンドラ科、エウポマティア科はそれぞれ1属のみを含む単形科である。過去の分類体系ではマツブサ科やクスノキ科を含んでいたこともあった。