概要
単子葉類ユリ目の科。いわゆる「百合の花」と言われるユリ属(学名:Lilium)のほか、チューリップやカタクリなどが属する。地下に鱗茎・球根が発達するものが多い(→百合根)。
花などの形態に基づく古い分類体系(新エングラー体系、クロンキスト体系)では250属以上を擁する巨大な科であったが、単子葉植物の基本的体制(6枚の花弁をもち子房上位、など)を有する雑多な植物をユリ科としていたためである。1990年代以降の分子系統学の発展を受けて整備された現在の分類体系(APG体系)ではユリ属と縁遠い系統が切り離され、ユリ科に属する植物は極端に減少した。APGでは15~19属、600種程度がこの科に分類されている。
現行ユリ科に属する主な属
- アマナ属(Amana)
- ウバユリ属(Cardiocrinum)
- ツバメオモト属(Cardiocrinum)
- カタクリ属(Erythronium)
- バイモ属(Fritillaria)
- タケシマラン属(Streptopus)
- ユリ属(Lilium)
- ホトトギス属(Tricyrtis)
- チューリップ属(Tulipa)