イチイ
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いちい
針葉樹の一種。北海道や北東北の方言ではオンコと呼ばれる。
イチイ科イチイ属に分類される針葉樹である。漢字では「一位」または「櫟」と書く。前者はイチイの木で神官の笏が作られたことから、仁徳天皇が正一位を授けたことに由来する。別名は「オンコ」「笏の木」または「アララギ」という。
庭木によく用いられ、赤くて湯呑みをくりぬいたような実(種子)を付ける。赤い部分は甘い味がして食用可能だが、真ん中の黒い部分(種子)はイチイの有毒成分であるタキシンというアルカロイドがあるので、注意が必要。ほか果実の肉以外、枝葉や樹皮に至るまですべてが毒物のため、ペットを飼育している場合は周囲を確認して口にしないよう注意したい。
香木の伽羅に似た「キャラボク」という変種もいる。
北海道のような寒冷地でも育ち、実は9~10月頃に赤くなる。榊を産しない北東北地方や北海道では神道の神事に用いられ、もっぱら「オンコ」と呼ばれる。
材木としては、密度があり磨けば光沢が出るため工芸品や机の天板に利用され、粘り強く折れにくい性質から古くは弓の材料とされた。現在は鉛筆の原料としても利用される。
明治時代の小説派閥「アララギ派」の由来となった植物でもある。
イチイバル:『ファイアーエムブレム』シリーズや『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズに登場する弓。北欧神話に登場するウルが使うイチイの弓(バリスタ)が元ネタ。
魔法ワールドシリーズ…本作では、魔法の杖の材料として用いられる。本杖の有名な使用者は、名前を言ってはいけないあの人。
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