概要
マツ科モミ属の針葉樹。北海道とその周辺（樺太、千島列島南部、カムチャツカ半島）に広く分布し、木材資源として重要。モミと同様、葉の先端は2裂するが、モミの樹皮は茶色っぽく裂け目があるのに対し、トドマツは滑らかで白っぽい。山地だけでなく、札幌市などの都市部の公園にもよく植えられ、道民には馴染み深い木である。
本州の亜高山に分布する同じモミ属のシラビソに近縁。同じく北海道に広く分布する針葉樹であるエゾマツ（トウヒ属、本州の亜高山帯に分布するトウヒの変種）とは、枝振り（トドマツは枝が「天までトドけ」とばかりに上に向くが、エゾマツは枝がなだらかに垂れ下がっている）や樹皮（トドマツは白く滑らかだが、エゾマツは赤くささくれている）などで容易に見分けることができる。
林業資源として
トドマツは、北海道の林業において最も広く植栽される樹種である。北海道の造林樹としてはカラマツもよく植えられ、道南限定でスギも植栽されるが、これらは本州由来で北海道には本来分布しない。
他のモミ属と同様、耐朽性は低くやや腐りやすいが、日本人の大好きな白い木目を持つこともあって（特に北海道では）住宅のインテリアや建材用に好まれてしばしば使われる。
pixivでは
『おそ松さん』のキャラクター（トド松）を描いた作品ばかりであり、本項で説明した樹木を描いたイラストは見受けられない。
