概要
等脚目 ウオノエ亜目 ウオノエ上科 グソクムシ科 ウオノシラミ属に分類される等脚類の総称である。
世界に40種程が確認されており、日本では現在7種が記録されている。
体長は2~4cmほどで、深海に生息する。
グソクムシとは近縁で、よく似た姿をしている。
脚は7対14本。
普段は海底で暮らしているが、空腹になると通りかかった魚に前方3対の鉤爪状の脚で取り付き、体液を吸い取る半寄生性の生態をしている。
ウオノエの仲間と違って口内には寄生しない。
満腹になると海底に戻り、砂の中や物陰に隠れて休む。
少なくとも数ヶ月は何も食べなくても平気なようだ。
一部の種が寿司に似ていると話題になっているが、寿司のシャリに見える部分は、魚の体液を吸って満腹になって膨れたお腹だったりする。
主な種類
アクアマリンふくしまの展示個体(分類不明)
体長は2cm程、北海道羅臼沖水深800~1200mの刺し網に絡まり採集された。
海老かサーモンの握り寿司にしか見えないとTwitterで話題になった。
種の特定には口器の解剖が必要なため、死ぬまで正確な種類は分からないらしい。
水槽内ではほとんど動かないそうだが、餌は食べているそうだ。
メダマウオノシラミ
学名:Rocinela oculata
丸い大きな目が中央で接続している事が特徴。
鳥羽水族館で展示例がある。
満腹になると仰向けになってじっとしているそうだ。
タラノシラミ
学名:Rocinela maculata
日本海及び北太平洋の20~650mの砂地の海底に生息する。
体長は1~4cmほどで、五角形の目と、尾の黒い2つの斑点が特徴。
普段は自由生活をしているが、空腹になると鱈、カレイ、ギンザケ、アンコウ、カジカなどの魚類に取り付いて吸血する。