概要
サイバーコネクトツー(旧社名サイバーコネクト)による世界観構想で、大地が空に浮いた世界「浮島世界」を舞台に「イヌヒト」と「ネコヒト」と呼ばれる二つの獣人(いわゆるケモノ)たちが様々な物語を繰り広げる。
全シリーズにおいて、登場人物はイヌヒトとネコヒトが占めており、テイルコンチェルト、まもるくんまでは人間は存在しないものとされてきたが、ソラトロボ以降から物語の重要な立ち位置として人間型のキャラが登場するようになる。
サイバーコネクトツーのこのコンテンツは他のゲームと比べマイナーなタイトルではあるが、その熱意と設定の凝り方はすごく、刺さる人には刺さるため根強い人気がある。
共通設定
- 浮島世界
空に浮遊する島々からなる世界。
人一人住めるくらいの小さな浮島やオーストラリア大陸並みの巨大な浮島など大小様々な浮島が存在し、そこに「イヌヒト」と「ネコヒト」の二つの種族が文明と国を興し、生活している。
テイルコンチェルトでは眼下に果てしなく広がる海面が見えていたが、ソラトロボでプラズマを放つ雲海により浮島世界と地上世界が分断されているという設定が加えられたため、テイルコンチェルトの舞台であるプレーリー王国の島々の下にある海は海水で満たされた巨大な浮島という設定となった。
- イヌヒト
浮島世界の主要種族の一つであるイヌ科動物の特徴を持った人類。テイルコンチェルトでは「犬ヒト」と読みは同じだがイヌの字だけ漢字表記、まもるくんでは「ケン族」と呼称されている。
機械の扱いに長け、搭乗型のロボット開発している。組織性と忠誠心が高く社会構成力に長けている。一方でオカルトや神秘の類に関心が薄い者が多い。
- ネコヒト
浮島世界の主要種族の一つであるネコ科動物の特徴を持った人類。テイルコンチェルトでは「猫ヒト」と読みは同じだがネコの字だけ漢字表記、まもるくんでは「ビョウ族」と呼称されている。
強靭で筋力に優れた肉体、または身軽で俊敏性に優れた肉体を持ち、個人主義、好戦的、神秘に関心が高い者が多い。
ソラトロボから「呪術」と呼ばれる魔法の様な力を行使できる素質があるという設定が加えられ、戦場のフーガではその呪術が子供であれどイヌヒトの機械の技術を匹敵することもある。
ちなみにイヌヒトとネコヒトとの間に子を成す事が可能であり、その場合産まれて来る子供はハーフではなくイヌヒトかネコヒトのどちらかとなる。
- ティタノマキナ
古代文明が生み出した決戦兵器。
山の様な巨体、ドラゴンの様な姿、人類の既存の兵器では傷一つ付けられない強固な外骨格を持ち、単体で浮島世界を滅ぼせる程の力を有している。
その強大すぎる力ゆえに現在はコアを停止させられた状態で世界各地に封印されているが、世界征服などの野望を持つ悪党たちの手によって復活してしまう事があり、それを主人公が中に乗り込んでコアを停止、または破壊してティタノマキナを止める。という流れがリトルテイルブロンクスシリーズのお約束の様なモノとなっている。
総称、及び複数体いるという設定はソラトロボから加えられた。
タイトル一覧
テイルコンチェルト
1998年にプレステ1向けソフトとして発売されたサイバーコネクトツー(当時社名サイバーコネクト)の処女作にしてシリーズ第一作目となる3Dアクションゲーム。
警察官の主人公ワッフルが空賊・黒猫団を逮捕するためプレーリー王国を駆け回る。
まもるくん
サイバーコネクトツーがデザインした福岡県の防災・消防・安全イメージキャラクター。
日本に似た国・ニポン国に住む子供消防団員の少年まもるくんが活躍する。
ソラトロボ〜それからCODAへ〜
2010年にニンテンドーDS向けソフトとして発売された『テイルコンチェルト』以来12年ぶりとなるゲーム作品で、10年の構想と一千枚以上の設定原画から作られたアクションRPG。
主人公であるハンターのレッドが謎の少女エルとの出会いをきっかけにシェパルド共和国を大きく揺るがす壮大な冒険を繰り広げる。
本作から8年前を舞台とした外伝小説『レッドデータ・チルドレン』が月刊ドラゴンマガジンにて2010年9月号から2011年1月号にかけて連載。今現在に至るまで未単行本化・ファンブック等の書籍未収録。
ストレルカ・ストーリーズ
『ソラトロボ』の次回作となるはずだった作品。
国際世論の反対を押し切り人工クリステル発電所を建造した不穏な空気漂う国を舞台に主人公ストレルカが宇宙ロケット開発に奮闘する。・・・と言った構想だったが、大人の事情により開発中止となってしまった。
リトルテイルストーリー
スマホアプリ用ゲームとしてリリースされたRPG。
レトリバー王国を舞台にイヌヒトとネコヒト達がパーティを組み、仲間と協力してモンスターと戦い、冒険する。
2014年3月にサービス開始、同年10月にサービス終了。
戦場のフーガ
自社パブリックでの復讐をテーマとした作品制作企画「復讐三部作」の一つとして開発され、2021年にプレステ4、プレステ5、ニンテンドーSwitch、Xbox、steam向けに発売されたドラマティックシミュレーションRPG。
軍事国家ベルマン帝国に連れ去られた村の大人達を救うため、古代の巨大戦車タラニスにマルト達12人の子供達が乗り込み、ガスコ各地を巡りながらベルマン軍に立ち向かう。
ファミ通.COMにて足立たかふみ氏による公式コミカライズ『戦場のフーガ〜鋼鉄のメロディ〜』が連載。ゲーム版とほぼ同じストーリーで進むが、所々異なる展開が挟まれる。
戦場のフーガ2
2023年5月リリース予定の続編作品。
『戦場のフーガ』から1年後。謎の暴走を起こし、共に戦った子供達の何人かを取り込んだタラニスを追うため、かつて敵として戦ったタラニスの同型戦車タラスクスに新たな仲間を加えたマルト達が乗り込み、新たな戦いの旅へと出る。そして、その先で起こる悲劇がマルトを復讐者へと変える・・・。
制作裏話
サイバーコネクツーの社長松山洋氏は名探偵ホームズを見てケモノに惚れケモノはメジャーになると意気込んでティルコンチェルトを作ったとのこと。
テイルコンチェルト発売後続編が作られる予定だったが、テイルコンチェルトは売り上げはいまいちであったため、バンダイの上層部は売れなかったものの続編は作らないということで断固拒否した。それでもサイバーコネクツーは続編を作りたいがゆえにタイトルを変え任天堂に乗り込み、結果バンダイはお冠状態になりサイバーコネクツーは説教を食らった。
サイバーコネクツーの執念に負けたバンダイはある程度のお金とある設定を付けたことでソラトロボとして発売することとなった。ただしとある設定についてはケモノファンやプレイヤーにとっては解釈違いで意見が割れることとなった。
結局ソラトロボはワゴン行になってしまい、ストレルカ・ストーリーズは開発中止となり、リトルテイルブロンクスのコンシューマーゲームは自社パブリックの戦場のフーガまで待つこととなった。
(電ファミニコゲーマーのインタビューを参考にしつつ要約)
自社パブリックゲームの戦場のフーガシリーズは販売元のバンダイのテイルコンチェルトとソラトロボの設定に繋がりがある。(浮遊世界の設定だったり等の繋がりはボカしてはいるとのこと)現時点バンダイがかかわった双方のゲームのプレイと公式設定を知る方法は、中古ゲームで何とか探すことと、サイバーコネクツーが公式に電子書籍の設定集を出しているでこれを購読することしかない。ゲームについてはバンダイのGOサインがない今リメイクや配信は難しいとのこと。現時点(2023年3月現在)DSで出たソラトロボは箱付きだとプレミア価格になりかかってる。箱なしでも3000円くらいするためかなり値上がりしている。
関連タグ
???(ソラトロボ以降の世界観設定の核心部分に繋がる単語)
ロックマンDASH:テイルコンチェルト制作の際、インスパイアしたゲーム。
天空の城ラピュタ/ふしぎの海のナディア:空に浮かぶ島や板状蛇腹腕を持つロボ、結晶石のオマージュ元が登場する作品。
のび太の大魔境/のび太のワンニャン時空伝:犬型、猫型の獣人が登場するドラえもんの大長編、または映画作品。
グランブルーファンタジー:浮島世界を舞台にしたゲーム。
あせびと空世界の冒険者:浮島世界を舞台にした漫画作品。
ガンダムビルドダイバーズRe:RISE:テイルコンチェルトやソラトロボの販売同社つながり、空には浮かばなくてもロボがいたりケモノの住人がいたりするなど様々な共通点がある。
二次創作タグ
リトルテイルブロンクスの世界観を用いた二次創作。
ソラトロボを題材にした二つの交流企画。