「そうだ……ボクたちが闘うしかない! そしなけりゃみんなが連れていかれる!」
概要
「戦場のフーガ」は株式会社サイバーコネクト2開発の「ドラマティックシミュレーションRPG」である。2021年7月29日より発売。英題は「Fuga: melodies of steel」。
復讐をテーマにしたゲーム開発プロジェクト「復讐三部作」の1タイトルとして開発された。
対応プラットフォームはNintendo Switch、プレイステーション4、プレイステーション5、Xbox One、Xbox Series XS、PC(Steam、Epic Games Store)。
PS5/PS4版は販売価格に不備があったため一時的に停止、8月10日より再発売。
2022年7月に本作から1年後を舞台とした続編「戦場のフーガ2」が発表された。
ストーリー
「イヌヒト」と「ネコヒト」という2種類の種族が暮らす、大小様々な浮島からなる世界――浮遊大陸。
大きな浮遊大陸にある国「ガスコ」の偏狭の村「プチ・モナ村」がある日突然、北東の国「ベルマン帝国」の軍隊に襲撃され、一夜にして村は戦火に焼け落ちる。
大人たちはマルトや子どもたちを逃がし、敵軍に連れ去られてしまった。
山の洞窟に逃げたマルトたちは、そこで謎の巨大戦車「タラニス」を見つける。
村のみんなを救うため、マルトたちはタラニスに乗り込み進撃を開始する――!
登場キャラクター
プチ・モナ村の子供達(初期メンバー)
- マルト・マジパン
CV:村瀬歩
【年齢:12歳 種族:イヌヒト(シェパード) 担当:バズーカ】
村の子どもたちの中で最年長の少年。
両親を早くに亡くしており、祖母と妹のメイと共に暮らしていた。責任感が強く、長男を自負する。
バランスの取れた攻撃型。
- メイ・マジパン
【年齢:4歳 種族:イヌヒト(シェパード) 担当:マシンガン】
マルトの妹で最年少の少女。
明るく元気で楽観的な性格で人懐っこい。
バランスの取れた高機動のサポート型。
- ハンナ・フォンダン
【年齢:12歳 種族:ネコヒト(ターキッシュアンゴラ) 担当:グレネード】
マルトの幼馴染である少女。
誰にでも優しく世話好きな性格。趣味は読書。将来は医者になろうと考えている。
攪乱と回復に長けているヒーラー型。
- カイル・バヴァロワ
【年齢:11歳 種族:ネコヒト(アビシニアン) 担当:マシンガン】
都会から引っ越して来て、田舎に馴染めていない少年。
口が悪く人当たりが良くないが、根は優しく寂しがり屋。実はハンナの事が好き。
対空が得意な命中重視型。
- ボロン・ブリオッシュ
【年齢:10歳 種族:ネコヒト(シャルトリュー) 担当:バズーカ】
農家の父と料理人の母の間に生まれた5人兄妹の一人である少年。
食べる事が大好きな食いしん坊で、おっとりとしていて争いは好まない性格。それ故、体の大きさに似合わずかなりの怖がり屋でよく泣く。
パワーに長けていてヒーロー状態だとボスキラーになる鈍足アタッカー型。
- ソックス・ミリオン
【年齢:10歳 種族:イヌヒト(テリア) 担当:グレネード】
知識欲が高く、機械工学が好きな少年。
普段は慎重だが好奇心旺盛で、知識を語る時は熱くなって早口になってしまう。女の子と話すのは苦手だが、ハンナは例外らしい。
状態異常に長けている特殊型。
旅先で出会う子供達(途中加入メンバー)
- チック・モンブラン
CV:春瀬なつみ
【年齢:6歳 種族:イヌヒト(ウェルシュ・コーギー) 担当:グレネード】
ハックの双子の姉。
幼いながら気遣いができ、ハックのいたずらに付き合うが、無謀な行いにはブレーキをかける。
唯一相手のバフを消すサポート型。
- ハック・モンブラン
【年齢:6歳 種族:イヌヒト(ウェルシュ・コーギー) 担当:バズーカ】
チックの双子の弟。
いたずらが大好きな恐れ知らずのわんぱく小僧。
バランスがとれており、連続で畳みかけるアタッカー型。
- シーナ・ファラフェル
【年齢:9歳 種族:ネコヒト(ロシアンブルー) 担当:マシンガン】
ドクトルのネコヒトの収容所から逃げて来た少女。
物静かで弱気な性格。母が作ったぬいぐるみのブルエットをいつも抱いている。ネコヒトにのみ扱えるとされる神秘的な力「呪術」を使う事ができる。
回復と高火力を実現するアタッカーサポートの両型。サポートにするとSPが回復する。
- ジン・マキアート
【年齢:11歳 種族:イヌヒト(バセット) 担当:グレネード】
ベルマン軍に制圧された工場の工場長の息子。
ぶっきらぼうだが真面目で職人気質な性格。意志は強く、義理堅い。
父をベルマン軍に殺されており、それ以来ベルマン軍を憎んでいる。
火力に特化した地上アタッカー型。
- ワッパ・シャルロット
【年齢:8歳 種族:イヌヒト(スパニエル) 担当:バズーカ】
幼い頃から天涯孤独な身であるが、ポジティブに生きる少女。
ムーディ村の子供達と仲が良く、リーダー的な存在。マルト達の仲間に加わった後はタラニスのリーダーを自称する。
変則的だが協力合体技を使いやすくするサポートアタッカー型。
- ブリッツ・シュトゥルーデル
【年齢:9歳 種族:イヌヒト(ドーベルマン) 担当:マシンガン】
ベルマン軍の少年兵。
ベルマン軍人の父親がスパイ容疑で処刑され、その件で周囲から迫害されていた過去を持ち、母と妹がガスコに亡命した後、父の罪を償うために軍に志願した。しかし、配属先のドクトルの収容所で行われる非人道的な人体実験に嫌気がさし、シーナと共に逃亡、一時はシーナと離れ離れになるも後に再開し、タラニスのメンバーとなる。だが道中で倒したベルマン軍人が持っていた書類を見て……。
厄介な空中兵器の動きを封じるアタッカー型。
ベルマン帝国
- シュヴァイン・ハクス
CV:乃村健次
【年齢:42歳 種族:イヌヒト(ドーベルマン)】
ベルマン帝国のためならいくらでも冷徹になれるガスコ侵攻部隊の総司令官の男。階級は上級大将。
タラニスを「悪魔」と称し、タラニスによって葬られたとされる「神」の復活を目論む。
- プレッツェル
【年齢:49歳 種族:イヌヒト(ドーベルマン)】
プチ・モナ村に進軍してきた部隊を指揮する男。階級は大佐。
出世よりも国のために働き、情に厚いが戦場であれば命令を厳守する。
最初のボスとして初陣のマルト達の前に立ちはだかり、実力の差でタラニスを圧倒するのだが……。
- フラム・キッシュ
【年齢:22歳 種族:イヌヒト(ドーベルマン)】
敵に容赦はなく、執念深い性格のベルマン軍の女性軍人。階級は中佐。
とある理由によりタラニスを駆るマルト達に強い憎しみを抱く。
ジンの父の工場を制圧した時、反発して来たジンの父を射殺している。
- ドクトル・ブルットヴルスト
【年齢:33歳 種族:ネコヒト】
ハクスの特命で呪術が使えるネコヒト達を使った非人道的な実験を行う残虐で狂的なマッドサイエンティストである従軍研究者。
過去に受けた屈辱からネコヒトである事にコンプレックスを抱いており、その理由から犬のマズルを模した鉄仮面を着用している。その事を中傷する者はたとえ同じベルマン軍人であっても容赦なく手に掛ける。
- ヴォン・シュトーレン
【年齢:87歳 種族:イヌヒト(グレイハウンド)】
ベルマン軍の老将である男。階級は少将。
戦争をゲームの様に楽しみながら策を講じて戦果を挙げている。
バウムとはライバル関係。
- ヴォン・バウム
【年齢:84歳 種族:イヌヒト(ブルドッグ)】
ベルマン軍の老将である男。階級は少将。
戦争をゲームの様に楽しみながら強引な力技を用いて戦果を挙げている。
シュトーレンとはライバル関係。
ガスコ軍
- メルロー
CV:間宮康弘
【年齢:62歳 種族:イヌヒト】
ガスコ軍のリーダーである男。階級は大将。
熱血漢で融通が利かないが、本質は優しく正義感が強い。
- マスカット
【年齢:26歳 種族:ネコヒト】
メルローの右腕。階級は中尉。
物静かで表情をあまり変えないが、喋ると辛辣な物言いをする。
???
- ラジオの女
CV:池澤春菜
ラジオを通じてマルト達に語り掛け、導く謎の女性。プチ・モナ村に進軍してくるベルマン軍の存在をいち早くマルトに伝え、村の近くの洞窟に眠っていた巨大戦車タラニスの下に導き、タラニスの使い方や戦い方をマルト達に教える。
- 謎の少女
現れては子どもたちに「戦わないで」と呼び掛けて消える。
登場兵器
子供達
- タラニス
ラジオの女に導かれて入ったプチ・モナ村付近の洞窟内に眠っていた本作の主役メカである古代の巨大戦車。
村の人々を取り戻すため、ベルマン軍と戦うマルト達にとって頼もしい味方だが、勝手に起動するなど謎が多い。
武装はキャノン、グレネード、マシンガンの3種の他、右側面に超強力な武装「ソウルキャノン」を装備する。このソウルキャノンはどんな強敵も一撃で葬りされる凄まじい威力を誇るが、コレを使用するには人一人分の命を消費しなければならない。
防御の際はバリアを展開する。
ガスコ軍
- ガスコ軍戦車
ガスコ軍の主力戦車。
性能はベルマン軍の戦車より劣っている。
ベルマン軍
- ヤグドフンド
ベルマン帝国の量産型主力戦車。
- レウファー
- アイズンフリグ
- ジガード
タラニス程ではないが、それなりに大型の車体を持つ。
前線に立って指揮をするプレッツェルの運用に対応するため、装甲は頑丈なモノに仕上げられている。
- ランジーラー
- ゴルドシャカル
- シュヴァルム
- ヴェヒター
- ズクロン
- ティルザー
- グロビアン
- ブレイフーグル
- ローレライ
- スヴァンヒル
プレッツェルのジガードとほぼ同型だが、車体の色がフラムのイメージカラーである赤色に塗装され、武装面の攻撃力強化が図られている。
- ヘンマーリング
- リベザル
- グレッチェン
ブレイフーグルやローレライと同系統の重装甲車両で、砲塔の代わりに有害ガスを噴霧する噴霧ノズルが搭載されている。
- シェプカー
- ホルニス
- エルヴトリチ
- ウェルテル
- タラスクス
子供たちが乗るタラニスに酷似した外見を持つが、車体は赤黒く、各所には赤く光るひび割れの様な模様を持ち、禍々しい印象を見る者に与える。
ハスクはこの車両に動力として古代兵器「ヴァナルガンド」のコアを組み込んでおり、相対したタラニスと共鳴した際にそれをスターターにしてコアを始動させ、タラスクスを起動させた。
武装はタラニスと同じ様にキャノン、グレネード、マシンガンを持つが、最大の武装はタラニスのソウルキャノンとは逆の位置である左側面に装備された超兵器「マーナガルム」で、その威力はソウルキャノン程ではないが非常に強力であり、初陣でタラニスに使用した際、一撃で周囲に居たガスコ軍の戦車隊を溶解させ、最大出力のバリアを展開していたタラニスをオーバーヒート状態に陥れた。
旧世界
- ヴァナルガンド
ハスクが「神」と称するガスコの首都パレシアの真下に眠っていた「ティタノマキナ」と呼ばれる古代の超兵器の1体であり、そのティタノマキナの中でも上位個体に当たる存在。
パレシアの街をそのまま背中に乗せられる程の巨体と六本の足を持つ首長竜の様な姿を持ち、口と背中の4本の突起から強力なビームを放つ。
コアを持つタラスクスが内部に入り、融合した事により長き眠りから目覚め、ハスクの制御によってその強大な力を無差別に振るい、巨大な浮遊大陸であったガスコをバラバラに砕いて浮島諸島へ変えた。
ファミ通.com掲載の開発者ブログ『インターミッション』の第21回の記事によると、ヴァナルガンドはガスコの地に元々いたティタノマキナではないらしい。
- コア・タラスクス
車体全体にツタや根の様に肉片が絡み付き、禍々しいオーラを放つなど、より一層不気味で禍々しい雰囲気になっているほか、融合の影響か乗っているハスクも身体に文様が浮かび上がっているなど姿に変化が起きている。
武装は変わらずキャノン、グレネード、マシンガン。必殺兵器のマーナガルムをチャージしながら戦う。
随伴兵器として行動の加速と車体の回復を行う二つの球体「レードベリ」と「トールヴァルド」を呼び出す。
ゲームシステム
戦車タラニスのマップ移動ではベルトスクロールで分岐の選択肢で難易度が変わる。
ベルマン軍との戦いはタイムラインバトルで攻撃の担当によっては行動速度が変わってくる。
敵の属性青(マシンガン)黄色(グレネード)赤(バズーカ)の色を見分け対応する攻撃を当てれば敵の行動を遅らせることができる。
うまく使って被害を最小限に抑え相手を撃墜させることができる。
道中の敵やボスも歯ごたえがあり一歩間違えれば敗北するシビアな難易度になっている。
章の最後のボスが倒せなくてもタラニスの切り札『ソウルキャノン』で強制的に勝利にすることができる。
しかしチュートリアルやダミーソウルを除き『ソウルキャノン』を撃つためには子供たちを犠牲にしなければならなくなり、二度と生き返らないという精神的な代償もあるため、ソウルキャノンなしで全力で戦うことも必要である。
マップ移動の合間やボスの手前にはインターミッションが挟む、タラニスを強くしたり、仲間を治したり、食事で仲間を強くしたり、絆を深めて協力攻撃を習得することができるが、限られたAPと連絡ノートの子供たちのやりたいことリストをこなしうまくやりくりすることが必要となる。
ゲームオーバーになると世界を取り巻く謎の力によって直前のインターミッションの時点まで時間が巻き戻される。その場合、直前のインターミッション時点の状態にリセットされて再スタートとなる。
映像
- PV
- 主題歌「轍に咲く花」
- 挿入歌「風伝哀歌 Breeze elegy」
- 漫画動画「始まりの日」
- 漫画動画「花のある生活」
- 復讐三部作進捗状況紹介動画
戦場のフーガ〜鋼鉄のメロディ〜
2021年12月からファミ通.COMにて連載している公式コミカライズ。作画は足立たかふみ。
大まかな話の流れはゲーム版と同じだが、ゲーム版とは異なる展開や次回作に触れる展開などが描かれている。
現在、電子書籍で1巻〜3巻が発売している。
コミカライズ版登場人物
- マエストロ
コミカライズ版の物語の合間合間に登場。ホロモニターが浮かぶ空間で一人、マルト達の動向を監視しているシルクハットとペストマスクを着けた燕尾服姿の謎の人物。
常にペストマスクを着けているため、素顔はイヌヒトなのかネコヒトなのか、またはそれ以外なのかすら分からない。
マルト達が取る選択を見て「今回はそう来か。」や、ゲーム版では無かった展開に驚くなど、まるでこれから先に起こる未来を知っている、またはマルト達の行動を何度も見てきたかの様な発言するほか、時間の巻き戻しに関与している発言もしている。
第17.6〜17.9話にて、下記のマントの男の口からマエストロがいる空間は次元の狭間である事と、肉体が欠損しても元通りに再生できる程の再生能力を持つ事が明かされる。
- マントの男
レトロフューチャーなデザインの銃で撃つ次元弾でマエストロにいる次元の狭間に侵入、逃げようとするマエストロの足を銃で破壊して動きを封じ、「ダミーソウル」を用いてマルトが死んだ事を無かった事にして時間の巻き戻しを阻止する。そしてマルトに後の事を託し、次元の狭間から退散する。
正体に関しては「お前(マエストロ)には何のヒントも与えない」として現時点では不明。帽子や髪で目元があまり映らないほか、影表現で全身黒く描かれているが、その容姿は前々作「ソラトロボ」の外伝小説に登場するソラトロボの主人公・レッドの師匠・カーマインに酷似している。
外部リンク
関連タグ
戦場のフーガ2:本作から1年後を舞台にした続編作品。
CC2
リトルテイルブロンクス
ソラトロボ:エンディングにて一部キャラクターが登場する他、この作品の舞台であるシェパルド共和国と本作の舞台であるガスコには意外な繋がりがある事が判明する。
復讐三部作兄弟タイトル
刀凶百鬼門:女学生×復讐×スチームパンク
CECILE(セシル):ゴスロリ×復讐×魔女
戦争
復讐
ケモノ
SRPG
ループもの
大戦車:「スライムもりもりドラゴンクエスト2」に登場するタラニスやタラスクスの様な巨大戦車群。