概要
初登場はサイバーコネクトツー制作のニンテンドーDS用アクションRPG『ソラトロボ~それからCODAへ~』から。
イヌヒトとネコヒトの二種類の獣人系人類が住む浮遊大陸世界においてイレギュラーとも言える“人間”の姿を持った者達だが、その能力は普通の人間とは全く異なり、超人的な身体能力と再生能力、数百年以上も生きられる生命力、常人では扱えない超巨大古代兵器「ティタノマキナ」を操る力を有している。
『ソラトロボ』の主人公であるレッド・サハランが第一部終盤で発現させた能力「トランス」で変身した時の姿はハイブリッドと同じものである。
※これ以降はソラトロボの物語、及びリトルテイルブロンクスシリーズの世界観の核心部に触れる内容が含まれます。
詳細(ネタバレ注意)
その正体は3000年前(戦場のフーガでは2000年前)の旧世界時代、オーバーテクノロジーの技術情報を内包する物体「ジュノ」を発見した旧人類たちがその超技術を用いて造り出した人造人間。
ジュノやティタノマキナ、ナノマシンなどのシステムへダイレクトにアクセスし、制御する能力を持つ他、個体によってはテレパシーや未来予知、催眠術等の能力を行使できる者もいる。
彼らの細胞は一つ一つ「ジェネレータ」と呼ばれるエネルギー生成能力を持った情報構造体となっており、個体の特性によって電気、光、熱のどれかを生成できる。
旧世界時代にどのような扱われ方をしたのかなどの詳細は不明であるが、ソラトロ本のQ&Aでティタノマキナの制御目的で生み出されたと語られている事と、戦場のフーガ2に登場するジルの過去から読み取れる限り、人としてまともに扱われている様子は無い。
旧世界崩壊後はジュノによって地球再生プロジェクト「CODA」を遂行する使命を与えられ、来るべきCODA発動のその時まで、コールドスリープカプセルの中で永き眠りに着いている。ただし、ジルは終始CODAに関する発言をしておらず、CODAを遂行しようとする様子が見られなかったため、全てのハイブリッドにCODA遂行の使命が与えられているのかは不明である。
トランス
ハイブリッドが持つ標準的な能力で、この能力を使う事でジュノやティタノマキナ、ナノマシンなどのシステムへダイレクトなアクセスが可能になる他、作中の描写からは自身が持つ能力を最大限に発揮するための強化形態という側面も視られる。
トランス形態となると身体に文様が浮かび、皮膚の色が青褐色に変化する。
一方、後述の疑似ハイブリッドはトランス形態になっても皮膚の色は青褐色にならず、身体に文様が浮かぶこと以外は普通の人間と大差無い見た目となる。また、オリジナル個体に比べ能力が不完全な故か疑似ハイブリッドはトランス形態のON・OFFが自在にできないような描写や設定があり、レッドの様に感情の高まりなど特定の状況下でしかトランスできない個体や、ブランクとネロの様に常時トランス形態(人間の姿)で極度に消耗しないとトランスが解除されない個体、そもそもトランスできない個体などが存在する。
オーダー
ジュノから発信され、ハイブリッドの脳に直接命令内容が送信される命令コマンドであり、ハイブリッドが持つ能力のリミッターを解除するキーコマンド。
バイオン曰く「ハイブリッドにとって水や空気の様なモノ」であるらしく、ハイブリッドは本能的に受信した命令内容を受け入れるらしい。
オーダーの強制力は発信したジュノの管轄下にあるハイブリッドにしか発揮せず、バイオンに対して強制力のある命令が行えるのはバイオンを管轄するジュノ・アリアーヌ(タルタロス)から発信されるオーダーのみ。
後述の疑似ハイブリッドは一定レベルの完成度が無ければオーダーは受信できない。たとえ受信できたとしても不完全な個体ほど内容をうまく聞き取る事ができず、脳内にノイズが響き渡って苦しむ事となる。
疑似ハイブリッド
オリジナルハイブリッドのバイオンが自身の目的のため当時弟子として協力していたイヌヒトの科学者メルヴェーユと共に開発したハイブリッドの能力を限定的に持たせた者達。
バイオンのハイブリッド因子をイヌヒト、ネコヒトの人体に組み込む、もしくはメルヴェーユが提供したイヌヒト因子を組み合わせて培養して造り出した存在で、バイオンが要求する能力を満たしたブランクとネロが完成するまで100体にも及ぶ実験体が造られた。
「2体のティタノマキナの最大出力をただ1回制御するだけ」という目的のもと開発が行われ、ティタノマキナの同調・制御能力を発現できなかった、もしくはバイオンが目標とする数値を出せなかった実験体たちは失敗作と判断され、廃棄処分されるか、新たな実験体を造るための素材にされるかのどちらかとなる。
一部の失敗作となった実験体たちはメルヴェーユの手引きなどで廃棄される前に研究所から脱走し、外の世界で第二の人生を送っているが、その中には研究内で供給されている生命維持剤を服用しなければ生きられない者達も含まれている。
セブン・チルドレン
バイオンが目標とする数値に近づいた7体の実験体達の通称。
この7体の中から最もティタノマキナと同調・制御能力が発現した2人が最終的に選ばれ、その2体にモデルとなった2体のオリジナルハイブリッドと同じ名前である「ブランク」と「ネロ」という名が与えられ、選ばれなかった残りの5体は失敗作と見なされ、失敗を意味する「赤」を冠する名前が与えられた。
7体それぞれには完成度・優位性を示すためのナンバーが付けられている。
該当人物(ネタバレ注意)
オリジナル個体
- バイオン
『ソラトロボ』のラスボスで、ソラトロボに登場する唯一のオリジナル個体。
ソラトロボ本編から350年前に発掘されて目覚めるが、記憶障害によってプロジェクトCODA遂行の使命を忘れてしまう。その後、50年間シェパルド中を放浪している間に目の当たりにした人類の愚かな姿を見てネガティブな感情を抱き、放浪の末に自身のロボである「ベリウス」と接触した事によるバックアップでCODA遂行の使命を思い出すが、彼は愚かな人類を粛正して地球を守るためにCODA遂行の使命を歪曲してしまう。その歪曲した使命を果たすためにシェパルド一帯の島々を管理するジュノ・アリアーヌを格納する構造物「タルタロス」を別次元から呼び戻すため行動に出る。
自身の目的達成のために障害となるエルとベルーガたち契約者の一族を彼らの住む隠れ里「ラグドール」ごと焼き払い、タルタロスを呼び戻すために必要な2体のティタノマキナを制御するための使い捨ての駒であるレッド達疑似ハイブリッドの開発を当時弟子であったメルヴェーユと共に行った。
タルタロスのコントロールオペレーターとしての能力を持つ。ティタノマキナの制御能力に関してはラーレスとレムレスの正式なコントロールオペレーターであるブランクとネロに比べて低いためか、ラーレスを復活させようとした際にベルーガが行ったオハシラの儀による眠りの言葉により制御を断たれ、ラーレス復活を阻止される場面があった。
『戦場のフーガ』においてトゥルーエンドの最後のシーンでフード付きマントで全身を覆った姿で登場し、この世界が自身が思う楽園ではないという事を悟る。彼の背後にはベリウスが駐機されている事から、トゥルーエンド最後のシーンはバイオンがラグドールを焼いてから少し後の場面であることが窺える。
『戦場のフーガ』のスピンオフ動画『G線上のフーガ』第25回で「フードの男」という名で登場し、ダーツで行き先を決めたり、花を見てホッコリしたり、人々の愚かな所を見つけては「愚かポイント」を付けたりなどコメディ寄りな立ち回りをした。
- ブランク(オリジナル)
シェパルドに眠るハイブリッドの一人。名前と存在のみで本編、外伝には未登場。
ティタノマキナ・ラーレスの制御能力を持つ。
- ネロ(オリジナル)
シェパルドに眠るハイブリッドの一人。名前と存在のみで本編、外伝には未登場。
ティタノマキナ・レムレスの制御能力を持つ。
- ジル
(拘束衣姿)
(拘束衣解除後)
『戦場のフーガ2(正確には『戦場のフーガ』から)』で登場。
旧世界時代に存在した組織「クルセイド」が開発した超兵器「ベレノス」を制御するために生み出され、多数の犠牲者を出した実験を最後まで生き残り、完成形に最も近い存在と評価されていたがベレノス開発計画は難航により凍結、その後は後にマルト達が乗る巨大戦車「タラニス」に搭載されたソウルキャノンのエネルギー源として組み込まれ、死に等しい苦痛を受け続けた。その状況に心を痛めた彼の母親の様な存在であるクルセイドの女性技術者の手によって眠りに着かされ、長い年月が過ぎた『戦場のフーガ』本編後辺りで目覚め、1年後となる『戦場のフーガ2』本編までの間タラニス内に潜伏していた。
母親の様に思っていた女性技術者に対する「裏切られた」という一方的な感情とソウルキャノンのエネルギー源にされた苦痛、そして大きく変容した世界に苛立ちを募らせ、それを晴らすためベレノスに乗って世界の破壊を目論み、そのために調査のためタラニス内に入ったハンナ達5人の子供達を催眠術で操りタラニスを制御してベレノスが封印されている遺跡へと向かいベレノスを起動、最後の一人となったハンナを救出するため転送を行っていたマルト達が乗るタラスクスに向けてベレノスで砲撃を行い破壊、転送途中だったハンナを消滅させる。
その後、通信越しでコンタクトを取る謎の男の情報提供を受けつつベレノスの追加ジェネレーターを集め、ベレノスを完全なモノへとしていくが、その先で彼は女性技術者の真意を知る事となる・・・。
『戦場のフーガ』のトゥルーエンドルートで起きた12人誰一人として犠牲にならなかったソウルキャノンは彼がエネルギー源になった事で起こせた状況であることが作中で仄めかされており、『戦場のフーガ』コミカライズ作品『鋼鉄のメロディ』の第25話でそれが明確に描写された。
特殊能力として催眠術を使える他、『鋼鉄のメロディ』ではタラニスを用いて増幅させた力でベルマンガイスト(ベルマン軍の兵器の残骸から生成した半生体無人兵器)を造り出す能力を披露した。
疑似ハイブリッド
- レッド・サハラン
『ソラトロボ』の主人公。
セブン・チルドレン内でのナンバリングは「3」。
バイオンとメルヴェーユによって生み出されたイヌヒトベースの疑似ハイブリッドで完全培養型。
ティタノマキナと同調できなかったためバイオンに失敗作の烙印を押され、廃棄されそうになったがメルヴェーユによって記憶を消されたのちダハーカと共に研究所を脱走し、孤児院に流れ着く。
そこで後に義理の妹になるショコラと出逢い、孤児院で生活しながら同じ擬似ハイブリッドであるカーマインとロゼからハンターとしての技術と知識を学ぶ日々を過ごすが、そこにロゼを追って現れたルージュとバーミリオンの襲撃により封印されていたトランス能力が覚醒、しかし力を制御できず暴走状態に陥ってしまうが、ロゼとカーマインの活躍により暴走を鎮められる(この時に鼻の傷ができた)。その後、トランスによる暴走の再発を防ぐため、ロゼの呪術によって記憶の封印が行われ、これによってレッドはロゼとカーマインの事を思い出せなくなる(施された封印はロゼたちと再会するなど何かきっかけとなる事さえあれば解けて思い出せるようになるというものである)。
孤児院を出た後はショコラと共にハンターの資格を取得して本編となる現代へと至り、墜落寸前の貨物船でエルとの出逢いをきっかけに世界の命運を賭けた大冒険へと身を投じる。
能力は電気エネルギーの生成と制御。自身の乗機である「ダハーカ」の改修機「ダハーカMk-2」をアーマーとして身に纏った姿「トランス・アップ」の時に電気エネルギーの塊「スパークジャベリン」を放てる様になる。
セリフは無いが『戦場のフーガ』のトゥルーエンドの終わり際でトランス状態のレッドが登場する。
- ブランク
(トランス状態)
(トランス解除状態・イラスト内の服は作者のオリジナル)
『ソラトロボ』にて登場。
セブン・チルドレン内でのナンバリングは「1」。
バイオンとメルヴェーユによって生み出され、ラーレスの制御能力を最も強く発現させたイヌヒトベースの疑似ハイブリッドで完全培養型。
ワガママで好戦的であるほか好奇心も強く、バイオンに従いつつも自由気ままに行動する。
自分たち以外の存在を「虫けら」、失敗作であるレッドを「出来損ない」と呼んで見下している。
これまで一度もイヌヒトの姿にはなった事が無く、ラーレスの最大出力を行使し、レッドとの最後の戦いで力を使い果たしてイヌヒトの姿になった際、出来損ないと呼んでいたレッドや虫けらと呼んでいた人々と同じである事に酷く困惑した。
能力は熱エネルギーの生成と制御で、作中ではプラズマ火球を生成して相手に投げる攻撃を行う。またティタノマキナ・ラーレスと同調し、操る能力を持つ。
乗機はラーレスの制御インターフェースを持つロボ「スルワラ」。
- ネロ
(トランス状態)
(トランス解除状態)
『ソラトロボ』にて登場。
セブン・チルドレン内でのナンバリングは「2」。
バイオンとメルヴェーユによって生み出され、レムレスの制御能力を最も強く発現させたイヌヒトベースの疑似ハイブリッドで完全培養型。
バイオンを父親の様に慕い、絶対的な服従を誓っている。冷静で口調も丁寧であり、優等生の様に立ち振る舞うが、内心はブランクと同様に自分たち以外の存在を見下しており、イヌヒトとネコヒトを「ケモノ」と呼んでいる。
ブランクと同じく彼女もイヌヒトの姿に一度もなった事は無く、レムレスの最大出力を行使し、レッドとの最後の戦いで力を使い果たしてイヌヒトの姿となった際、自分たちも同じケモノであった事に困惑した。
能力は光子エネルギーの生成と制御で、作中では地面から黒い炎を発生させる攻撃を行う。またティタノマキナ・レムレスと同調し、操る能力を持つ。
乗機はレムレスの制御インターフェースを持つロボ「ザイリタ」。
- カーマイン
ソラトロボの外伝小説『レッドデータ・チルドレン』にて登場。
セブン・チルドレン内でのナンバリングは「7」。
イヌヒトベースの疑似ハイブリッドで他の疑似ハイブリッド達より早い段階で失敗作と見なされ、処分が決定していたため、同じく廃棄予定の実験体であったクリムゾン(クイニィ)と共に脱走する。その後は帽子やマント、付け鼻でハイブリッドの姿を隠しながらハンターとして活動し、得た報酬を世話になっている孤児院に寄付している。
レッドの師匠として彼にハンターとしての知識と技術を叩き込み、外伝小説終了後はロゼの失われた過去を探すためアビシニア連邦へ旅立つ。
予測した未来を夢として視る予知夢の能力を持つ。
乗機はダハーカのプロトタイプであるロボ「マンゴーシュ(正式名称は「ザハーク」)」。
『鋼鉄のメロディ』の第17.5話と第17.6〜17.9話で「帽子の男」というカーマインと思われる人物が登場。作中では「てめー(マエストロ)にゃ何のヒントも与えねぇ。」としてカーマイン本人であるかどうかの明言はされていない。
第16話にてマルトがソウルキャノンを使って命を落とした直後、次元の狭間でマルト達の動向を観察するペストマスクの男・マエストロがマルトがソウルキャノンを使用する直前の所まで時間を巻き戻そうとしていた所に次元の壁を超えて介入、この世界で最後とされる「ダミーソウル(ゲーム上ではソウルキャノンを犠牲無しで使用できる特典アイテム)」をインストールし、マルトの死を無かった事にして時間の巻き戻しを阻止する。その後、マルトに後の事を託し、何か時間に追われている様子を見せながら次元の狭間からそそくさと退散する。
『鋼鉄のメロディ』第28.5話で再び「帽子の男」が登場したが、こちらは服の細部が異なる他、帽子から耳が出ているなどカーマインとは異なる部分がある。
現時点で詳細は謎に包まれているが、彼には「全部」が視えており、前々からマルトが導くとされる「破滅」という事象を知っているらしい。また、ネコヒトの女性とイヌヒトの男性と少年の仲間と思われる3人を連れている。
『戦場のフーガ2』のトゥルーエンドの最後、タラニスが眠っていた洞窟内でマルトと会合、彼の姿を見たマルトの口からマルトと帽子の男との“関係”が明かされる・・・。
このマルトと何らかの関係を持つ帽子の男とマルトを死の運命から助けたカーマインと思われる帽子の男は同一人物であるかどうかは現時点では不明である・・・が、『鋼鉄のメロディ』第52話にてマエストロが思い浮かべた帽子の男の姿が前者であった他、その次の記事である『インターミッション』第52回で帽子の男の外見について言及が無かった事から、もしかしたら第28.5話時点ではまだキャラクターデザインが固まっていなかっただけで、前者と後者は同一人物である可能性がある。
- ロゼ
『レッドデータ・チルドレン』にて登場。
セブン・チルドレン内でのナンバリングは「4」。
ネコヒトベースの疑似ハイブリッドで、元々は普通のネコヒトであったがバイオンに誘拐された後、人体改造を施されて疑似ハイブリッドにされてしまったうえに過酷な実験により過去の記憶を失ってしまう。
研究所を脱走した後はレッドとカーマインが居る孤児院へと流れ着き、保護される。
外伝小説終了後、レッドのトランス能力の暴走を再発させないために記憶に干渉する呪術で自身とカーマインの記憶と共にトランス能力を封印し、記憶を封印されたレッドと周囲との齟齬が起きないよう、ショコラを始めとした人々から自分達の記憶を消し、その後は自身の失われた過去の手がかりを探すため、カーマインと共にアビシニア連邦へと旅立つ。
能力はネコヒトの呪術行使能力を強化した様なモノで、防御呪術をメインに高位の呪術を使用できる。
セブン・チルドレンの中では唯一専用のロボを持たない。(開発計画自体はあったが実現せず)
- ルージュ
(バーミリオンの左にいる女性)
『レッドデータ・チルドレン』にて登場。
セブン・チルドレン内でのナンバリングは「5」。
イヌヒトベースの疑似ハイブリッドでネロの劣化版とも言える存在であり、ネロのバックアップ要員という位置づけだが、優先順位を絶対とするバイオンにとっては興味の対象外であり、他の失敗作と変わりない立ち位置である。
大人びた色気を持つ女性だが、非常に感情的な性格。
バイオンに自分たちの存在を認めてもらうため奮闘している。
乗機はザイリタのプロトタイプであるロボ「カーリャ」
- バーミリオン
『レッドデータ・チルドレン』にて登場。
セブン・チルドレン内でのナンバリングは「6」。
イヌヒトベースの疑似ハイブリッドでブランクの劣化版とも言える存在であり、ブランクのバックアップ要員という位置づけだが、優先順位を絶対とするバイオンにとっては興味の対象外であり、他の失敗作と変わりない立ち位置である。
マッシブな体格を持ち、性格は凶暴。
バイオンに自分たちの存在を認めてもらうため奮闘している。
乗機はスルワラのプロトタイプであるロボ「タクシャカ」。
- クイニィ(クリムゾン)
『ソラトロボ』でサブキャラとして登場。
エアデールなどで望遠鏡を覗いて「世界」を眺めている謎の人物で、とあるクエストで出会うが、その際にレッドが自身の所へ来ることを予見していたような発言をする。
本編では語られていないが彼も疑似ハイブリッドであり、早々に失敗作と評価され、廃棄予定であったがカーマインと共に研究所を脱走する。
能力は超限定的なテレパスで、同調できる人物と感覚を共有できるといった能力であり、この能力で唯一同調できたのがレッドであった。
トランス能力を発現できなかったのか、人間の姿には変身しない。
- No.9071
ソラトロボ本編から9年前、エルが初めて行ったオハシラの儀の様子を描いた外伝小説『オハシラの朝』にて登場。
イヌヒトベースの疑似ハイブリッドで、完成形に近いレッド達7人が選出されたあとバイオンによって失敗作とされて廃棄予定となるが、メルヴェーユによって研究所から脱走する。しかし、生命維持剤を服用しなければ生きられないため、次第に衰弱していき行き倒れるが、そこでエルと出逢い、自身の生まれた意味を求めてオハシラとなり、バイオンの実験によって復活しかけたレムレスを再封印するためその命を捧げ、消滅する。
能力は接触型感覚同調で、触れた相手の感情を読み取る事ができる。
製作スタッフ曰く、名前の由来は「紅(9=く、0=れ、7=な、1=い)」。
クイニィと同様、人間の姿へ変身はしない。
ハイブリッドに近しい存在(ネタバレ注意)
- 「オオカミ族」と「シシ族」
ジュノによる浮島世界創造後、新人類となるイヌヒト、ネコヒトのプロトタイプとして生み出された種族。
オオカミ族は高度な機械技術とイヌヒト種でありながらネコヒト以上の呪術を扱う力を持ち、シシ族は現代のネコヒト以上の強靭な肉体と強大な呪術の行使能力を持ち、この二つの種族には限定的にだがハイブリッドの力が持たされている。
この二つの種族はジュノ(ユルルングル)と協力して新人類であるイヌヒトとネコヒトの文明を安定させるため尽力、文明発展が安定した後は自分たちの存在は新人類たちに悪影響を及ぼすと判断し、「お互いに争い、そして滅びた」という伝説を残して何処かの地へと隠居する。その所在はユルルングルのみが知るがオオカミ族とシシ族との契約により秘匿されている。
物語の舞台となる時代ではオオカミ族とシシ族は既に浮遊大陸世界から姿を消し、伝承上の存在となっているが、彼らの血を引き、限定的ながらも特殊能力を持った者達が少数ながら存在する。
オオカミ族の血を引く者
『テイルコンチェルト』の主人公。
オオカミ族の末裔である母・フェレノワの血を引いているため、超限定的だがオオカミ族の能力を持っている。
普段はオオカミ族としての能力は使えないがティタノマキナ・鉄巨神の内部に侵入した際、鉄巨神と共鳴した事によりその力が増幅され、その影響により彼が乗る「ポリスロボ」に搭載された発掘部品・バブルガンがパワーアップしてより攻撃力があるエネルギー弾を放てる様になった。(ゲーム中ではバブルガンが鉄巨神と共鳴してパワーアップしたと語っている)
また、『Kadenz~終結旋律~』ではアリシアと力を合わせて青の結晶石を使い鉄巨神の剣のみを召喚、その剣でティタノマキナ・クロッスを貫き、母を救出した。
- フェレノワ・ライブレッド
ワッフルの母親。
オオカミ族の血を引いている事から軍事国家・カッツェス帝国に拉致され、ティタノマキナ・クロッスのコアの代用品として組み込まれ、長年幽閉されてしまうが、ワッフルとレッドの活躍によって救出される。
『戦場のフーガ』シリーズの主人公。
『鋼鉄のメロディ』第26話にて、ハスクが操る「コル・タラスクス」のマーナガルムとマルト達が乗る「タラニス」のソウルキャノンのぶつかり合いの最中、皆の諦めない意思が起こした奇跡により更なる出力を発揮した際、マルトの姿が変化し、まるで人狼の様な姿となった。
現時点ではマルトがオオカミ族の血を引く者であるかどうかは不確定であるが、『戦場のフーガ2』で命を落とした際にジュノの技術が関わっているであろう深層空間にたどり着いたり、仲間のハンナを消滅させたジルへの激しい憎しみを露にした際に起こした奇跡によってナノメタルで構成されている車両であるタラニスとタラスクスが融合して「エキゾ・タラニス」になったり、『鋼鉄のメロディ』第41話でマルトが放った波動が仲間達に影響を及ぼすなど、明らかにただ者ではない能力や芸当を披露している。
ハイブリッドと思われる存在
※もしかしたらハイブリッドではない可能性もある。
- マエストロ
『鋼鉄のメロディ』と『戦場のフーガ2』にて登場。
ペストマスクとシルクハットで顔の大部分を隠しており、素顔は全く見えない。また、高い再生能力を持っており、身体が欠損しても時間が経てば元通りに再生できる。
『鋼鉄のメロディ』で初登場。次元の狭間にてホロモニターを通してマルト達の動向を観察しており、「今回はそうきましたか。」や、ゲーム版とは異なる展開に「こんなシナリオじゃなかったはず?!」と驚くなど、マルト達が進む未来の話を既に知っている様な発言をしている。
全滅した際に起こる「時間の巻き戻し」に関与しているらしく、コミカライズ第16話にてマルトがソウルキャノンのエネルギーとなって命を落とした後、彼の手によってマルトがソウルキャノンを使う直前まで戻そうとするが、そこで帽子の男が介入し、ダミーソウルによってマルトの死は無かった事となり、時間の巻き戻しは阻止されてしまう。
『戦場のフーガ2』ではジルが操るタラニスのソウルキャノンによって敗北し、命を落としたマルトが行き着いた深層空間にて現れ、ヒトであるマルトが来た事に驚いた意思を述べつつ、マルトに希望にも絶望にもなる「時間を巻き戻し、別の選択を選ぶ」というチャンスを与える。
- ヌーヴェルン卿
『戦場のフーガ2』にて登場。
劇中マンガであるマンガ新聞「シューカの冒険」を子供たちに配っている男で、その容姿はシューカの冒険に登場する同名の登場人物と同じ様に仮面とスーツを身に着けている。
仮面で素顔を隠しているが、その仮面から僅かに除く口元や隠してない耳は間違いなく人間と同じモノである。
- ヒト
スマホアプリゲーム『リトルテイルストーリー』で後から追加された種族。
見た目は人間であるが、ハイブリッドであるかどうかは不明。
登場したアモンとラミアはオーダーを受けているものの、ジュノからのものかは不明。
関連タグ
人化(ケモノ→人間のパターン):レッドが主に該当。
transfur(人間→ケモノのパターン):ブランク、ネロ、カーマイン、ロゼ、ルージュ、バーミリオンが該当。
ハイブリッド:現実で使われているハイブリッドについての記事。