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概要

主としてオーケストラ吹奏楽などで演奏のまとめとコントロールを行う。指揮棒を有して行うことも多いが、手振りのみで指揮を行う場合もまた多い。

大規模なオーケストラでは指揮の役割が重要となることも少なくない。全体の監督役・まとめ役としての役割もあり、演奏内外を問わず楽団の大御所として君臨する指揮者も多い。練習時から演奏の方向性まで位置づける重要な役割を有し、まさにオーケストラの頂点に立つ存在といってもいい。指揮者は尊敬を込めて「マエストロ」(元々の語源は経験を積んだ専門家の敬称)と呼ばれることもある。

一方で、小規模のアンサンブルではその存在を必要としない場合も多く、とりわけ現代音楽のバンドなどでは今日、ほとんどの場合で指揮者を要する場面は無くなっているといえる。実際に、多くのバンドでは指揮役は与えられないか、あってもパフォーマンス役としての存在であることがほとんどである。

オーケストラであってもまれに指揮者を必要としない楽曲もあり、また、指揮者の死を追悼するためにあえて指揮なしで演奏する場合などもある。

学芸会や学校の合唱コンクール(もちろんこれは部活動などではなく、全生徒・児童参加のものを念頭に置く)などでは、「とりあえず練習通りにやる」ことが第一であり、そのなかで指導役を果たすのはあくまで「練習中の」担当の教師である。ゆえに指揮役は存在しないか、あっても形だけのものであり、基本の四拍子を常に教えられたとおりの指揮棒のふり方をすることのみを求められる。生徒・児童の側もまるで指揮者を見ていない場合すらあり、「単に棒を振るだけの役」と思われることもしばしば。最悪リズムが乱れても誰も気にしないことすらある。

このため、指揮者は「歌わなくてもいい役」として主に歌が苦手な生徒の争奪戦になることも少なくない。一方で、平等性の観点や当日も指揮が必要など、さまざまな理由から教師が指揮者になる事例も多い。

吹奏楽部や合唱部などの部活動レベルとなると、指導者自らが指揮者となることが多い。

学生指揮者が選任される場合もあるが、多くは指導者が見切れない部分のミスの修正を任されたり、指導者が指揮を行わない音楽(ポップスなど)の指揮を行う役目であり、上記の学芸会の指揮者と比べて多少監督としての役割が増える程度である。とはいえ、学芸会の指揮者と違ってリズムが乱れるようなことはあってはならないだろう。

音楽科など、将来その道に進むための勉強を行う場ともなると、その役割はプロ同様重要性が増していく。

架空作品に登場する指揮者

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