概要
『幽遊白書』劇場版第2作『冥界死闘篇 炎の絆』に登場する冥界の王。褐色肌に銀髪を持つ大柄な男の姿をしている。
霊丸が直撃してもビクともしないほど強靭な肉体を有し、蹴りや拳の一撃で幽助を吹き飛ばし乗用車や寺を貫通させる怪力を持つ。力押しだけではなく、敵の行動を読み的確に次の手を打つ老獪な知略を有する。
部下が飛影らに殺害されても大してショックを受けず、「貴様ら人間は下らん友情など持つから弱いまま」と嘲笑するなど冷酷極まりない性格。
作中の時系列を見る限り、素の強さはおそらくA~S級下層くらいはあるはず。
参考までにパンフレット掲載のステータスは以下の通り。
作中での動向
彼の支配する冥界は数千年前に霊界を支配するために戦争を吹っ掛けたが閻魔大王に敗れ、闇宇宙に封印されていた。しかし長きにわたり霊界から洩れていた、人間たちのどす黒い悪意や邪気を食らい続けてきたことで封印を破り、人間界を新たな冥界にせんと侵攻を開始する。
手始めに霊界の三途の川を溢れさせて水で封じ込め、霊界の手に渡っていた冥界玉を手に入れようとする。コエンマがぼたんに霊界玉を渡し人間界に送ったことを知ると、部下の冥界三獄神や洗脳した冥界鬼たちを引き連れて人間界にやってきた。
ぼたんの親友・ひなげしは冥界を救うべく人間界の霊鬼門を解放しようとするが、それすらも耶雲にとっては計画の範囲内であり、逆に霊鬼門を全て冥界につなげ、自分たちのエネルギーへと変える。そして幻海と雪菜を倒しぼたんを攫うと、彼女から霊界玉を強奪し完全復活を遂げた。
完全体になると骨のような鎧、ありていに言えば鬼丸猛みたいなプロテクターが体に浮き出て、パワーが上昇する。
圧倒的な強さで幽助、桑原、飛影、蔵馬の4人を完膚なきまでにねじ伏せるも、ひなげしに奪い取られた冥界玉を「人間や妖怪が扱えるわけもない」とタカをくくり幽助を自滅させようとあえて取り返さなかったという大ポカをやらかしてしまい、4人が冥界玉の力を霊力に変換したことで形勢は逆転。霊剣・薔薇棘鞭刃・邪王炎殺黒龍波を模した巨大霊丸を受けてビルの屋上から地上までフロアを貫通しながら叩き付けられ大ダメージを負う。
それでもなお死なずに幽助に襲い掛かるが、最後は冥界玉を叩きつけられて最後の霊丸を撃ち込まれ、冥界玉の爆発に巻き込まれて姿を消した。
明確な生死は不明のまま終わっており、その出自故に幽助は「俺たちの心の中に潜んでるかもな」「蘇ったらその時はまた叩きのめすぜ」と発言している。
冥界玉(めいかいぎょく)
冥界の住人たちの力の根源。勘違いしている人も居るが、これが耶雲の本体というわけではない。
水晶玉のような形状をしており、冥界の住民しかこの莫大な冥気を扱える者はいない。耶雲が渾身の力で使えば人間界や霊界そのものを破壊することも可能…ってドラゴンボールじゃないんだから。
その力を解き放てば、異世界を新たな冥界に変えることが出来るという。
閻魔大王が耶雲から奪った後も使いこなすことはできず、霊界に封印されていた。
コエンマはこれをぼたんに渡したが、その影響でひどく衰弱してしまった。ぼたんはこの冥界玉を体内に隠すというムチャをしていたが、耶雲が取り出したときにはどう見ても子宮からぶっこ抜いている。綾波レイのような表現でこういうやり方ではないが、全国のぼたんちゃんファンとひなげしは大怒りである(なお、当時このような騒動は起きなかった)。
ひなげしが冥界玉を持っていると勘違いされたこともあったが、流石に下積み中の彼女に持たせるはずがない。
耶雲の手からひなげしが奪い取ったことにより、幽助と仲間たちが全霊力を結集してその力をコントロールしたことにより、逆に耶雲にそのパワーが叩き付けられる結果となる。最後は幽助が自らの意思で肉体から取り出し、耶雲にぶつけて霊丸を浴びせたことにより爆発してしまった。