鞠莉ママ
まりまま
概要
アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2期10話「シャイニーを探して」の回想シーンで初登場し、その後『劇場版ラブライブ!サンシャイン!!』にて本格的に登場した小原鞠莉の母。
容姿
CV:矢島晶子
劇場版ラブライブ!サンシャイン!!にて「Mari's Motherデェェェ~~~~~~ッッス!!」と賑々しく登場。
鞠莉同様に金色がかった翠眼と金髪、ロングヘアーの女性。鞠莉以上に英語訛りではあるが、尊敬語や謙譲語を使いこなした日本語をしゃべる。娘の鞠莉にも敬語で話す。2期10話では顔は下半分しか出ず、幼い鞠莉の後ろで白っぽい服を着て厳し気な口元をして立っている1カットのみである。本格的な登場となった劇場版では終始、真っ赤なコートを着ている(登場の際だけサングラスをしていた)。
日本人離れした容姿と言動であることから、一部(※)の書籍で「イタリア系アメリカ人の父と、日本人の母を持つハーフ」と記述されていた鞠莉のプロフィールを覆すかのような存在。
(※ 『ラブライブ!サンシャイン!!FAN BOOK』の『SECOND』と『THIRD』の冒頭キャラ紹介欄、そして『TVアニメオフィシャルBOOK(1期)』で鞠莉を「アメリカン」と紹介したインタビュー文章の注釈)
ただアニメ本編での鞠莉の血筋や家族情報は劇中では「鞠莉の父はアメリカにいる」としか語られていなかったのでアニメ内では矛盾はしていない(媒体毎で設定が異なるのはラブライブシリーズでは恒例である)。劇場版だと小原家の先祖が暮らした地がイタリアとの事だが詳細は不明。
学校を救う為に奮闘してくれた千歌達に感謝の言葉を述べた後、イタリアに卒業旅行に行き、そのまま行方不明になったダイヤ・果南・鞠莉の捜索を、謝礼を提示しながら依頼する。娘同様、ノリの良い性格で、承諾した千歌にハグして頬擦りしたり、演出用にわざわざ大量のコインチョコの雨を降らせるといったお茶目さはあるものの、その一方で大切な娘が行方不明になったのにもかかわらず、意外と落ち込んでいなかったり、交渉中に不審な笑みを浮かべたりと、何処か怪しい雰囲気もあるが……?
ここから先はネタバレの為、注意
「分からないのですか?何一つ良い事は無かったではないですか!」
「一体、スクールアイドルとかいうのをやって何の得があったのです?くだらない!」
なんと、3年生3人は行方不明になったわけではなかった。
彼女の本当の目的は、高校卒業を機に縁談の話を進めて、鞠莉の自由を奪う事だったのである。その為にAqoursのメンバーで、友人であるという以外は何も関係が無い千歌達をダシに使って、3人を誘き出そうとしたり、イタリアの街の至る所にポスターを貼りつけて、現地のイタリア人にも捜索を要請したりと、目的の為には手段を選ばない。そもそも3人がイタリアに行っていたのは、一度も会った事の無いような相手との縁談に嫌気がさした鞠莉がダイヤと果南を伴い家出を敢行、イタリア中を逃げ回っていた――というのが真相だった。
鞠莉がイタリア留学を切り上げて浦の星女学院に戻ったので海外の高校卒業資格を失ったことや、スクールアイドルとして活動したものの廃校を回避できずに終わったことを母として快く思っていない。(その為、冒頭で千歌達に対して述べていた感謝の言葉もどこまで本音だったのかは不明)今までは夫に言われてグッと堪えてきたが、現在はそれを深く後悔しているという旨を口にした。
そして幼いころ親の目を盗んで鞠莉を外へ連れ回し、今のようなおてんばな性格になる元凶を作った果南とダイヤの事も苦々しく思っているようであり、果南のことは“ハグゥ”、ダイヤのことは“デスワァ”呼ばわりしている。
更にはスクールアイドルをくだらないものと吐き捨て、Aqoursメンバー全員の怒りを買ったが、最終的に鞠莉の意見で「イタリアでライブをして人々を感動させることができれば、縁談は止めて鞠莉の自由にさせる」ということとなった。そしてスペイン広場で『Hop? Stop? Nonstop!』を歌う娘たちの姿を目の当たりにすると、自身の過ちに気付いたのか、優しい微笑みを見せた後、無言でふっと笑い何処かへ去っていった。
それから十日以上経った沼津市内には、鞠莉たちが卒業した後の新生Aqoursのライブを観に来た鞠莉ママの姿があった。同じく観客である鞠莉と目が合うと微笑んでみせている。
ピアノ演奏はAqoursの作曲担当である梨子ですらうっとりするほどの腕前。
そして鞠莉のように自家用のヘリに乗る他(登場時も娘同様に派手だったため、千歌達は鞠莉が帰ってきたと一瞬、勘違いした)、単独移動時はバイクを運転している(車体は映らずSEのみ)。
鞠莉には「ママ」、大半のAqoursメンバーには「鞠莉(ちゃん)のお母さん」、ダイヤには「鞠莉さんのお母様」と呼ばれている。
真意
この時は偶然、千歌達も「もう一度3年生と今後の活動について話がしたい」という願望があった為、利害の一致で上手く言いくるめる事が出来たが、前述したとおり、家庭内で起きたトラブルであるにもかかわらず、血縁関係も無い千歌達(しかも初対面)に嘘をついて使い走りにする等といった行為は、いくら娘の為とはいえ、決して良い事では無いし、そもそも娘の意志と関係なく強引に縁談を進めるというのは全く誉められた事ではない。そのため、彼女が本作におけるヴィラン的な立場であるのは紛れもない事実だが、劇場版BOOKの監督インタビューによると
- 鞠莉の母は本当は鞠莉の事を理解してあげたくて、そもそもスクールアイドル活動は内心では既に許してきた。
- 実は鞠莉を本気でイタリアで捕まえてどうこうするつもりも、見知らぬ誰かと本当に結婚させるつもりも、最初から無い。
- 鞠莉が高校生活を自分のやりたいように過ごす事を、ダイヤや果南に目を光らせつつも何だかんだで許してきた。
- 故に最後のけじめとして、「あなたの価値をちゃんと見せてみなさい」と一人の母親としてちゃんと投げかけてやらなきゃいけなかった。
との事で、要は(やり方がぶっ飛んでいるとはいえ)娘の覚悟と成長の程をはかっていたのであり、根は娘想いの良き母親であったといえる。
関連タグ
小原しんのすけ…中の人ネタ。劇中ではそれを意識したシーンがある。
三船栞子…同じようにスクールアイドルを快く思わない人物繋がり。彼女もまた最後はスクールアイドルを認め、スクールアイドル同好会に入部した。
桜瀬ちなみ…『サンシャイン!!』と同じ電撃G'sマガジンの読者参加企画『セラフィムコール』のヒロインであり、担当声優が同じ。ちなみにアニメ版は、『サンシャイン!!』と同じくサンライズが製作した。
ジュリアス・シーザー…『メタルファイトベイブレード』の登場人物。同じくイタリアに関係するキャラで風貌や性格が似ている。
吉永サリー…『勇者特急マイトガイン』のヒロイン。担当声優とアニメ制作会社が同じ。こちらは普通の女子中学生だったが、最終回で世界一の大富豪と結婚している。
リリーナ・ピースクラフト…『新機動戦記ガンダムW』のヒロイン。こちらも担当声優とアニメ制作会社が同じで主人公との初対面が海岸な点でも共通。彼女も方向性が違うが性格が「少々(?)」エキセントリックである。