学校の概要
静岡県沼津市の内浦湾の西に張り出した岬に所在する全校生徒が100人にも満たない小さな私立女子高。スクールアイドル「Aqours」の所属するスクールアイドル部が存在する。
周辺は海とみかん畑で囲まれている。通学路は坂道で学校が高所にあるため駿河湾が一望でき、天気が良ければ北に富士山も見える。
在校生徒は普通の家&学力の子から大金持ちのお嬢様まで通う幅の広さだが、田舎町特有のご近所付き合い文化のおかげで大抵の生徒同士は幼馴染関係で仲が良く、物語中では沼津や東京から来た新入生に親しく接する姿も自然見られ、生徒達、ひいては地区全体で古株(網元の黒澤家や旅館の高海家、寺の娘にあたる花丸など)や新参者(ダイビングショップの果南や海外まで幅広く展開するホテル経営者の娘である鞠莉など)、その二者の間のような立ち位置の者(曜のようなタイプ)、地区の外から関わる者(東京から引っ越してきた梨子や市街地の住民である善子など)達の間に壁はない様子である。
生徒会長は黒澤ダイヤ。
外観の公式絵はスクフェスの「第1回おさんぽラリー」マップ画面が最も分かりやすいだろう。教室・各設備の詳細画像はアニメを初めとした各メディアの背景として描かれている。
楽曲『君のこころは輝いてるかい?』のPVのステージは、本校の校庭に芝生と特設ステージを設置したもの。『決めたよHand in Hand』は廊下や中庭、『ダイスキだったらダイジョウブ!』は体育館、『夢で夜空を照らしたい』は屋上を使用。
近所には買い物を出来る店があまり無く、生徒はバスなどで商店街のある沼津駅前まで出掛けている。近くに幼稚園や保育園があり、学生やAqoursが園児たちを楽しませるイベントが作中で時折描かれる。
施設のモデルは沼津市立長井崎中学校(現:沼津市立長井崎小中一貫学校)。
前作の舞台(完全なモデルなし)と違い、校内の構造までほぼ同じである。5周年展示会の展示として、沼津市の「ドールハウスKIMURA」により1/50スケールの精巧なジオラマが作成されている(製作者のドールハウスKIMURA・キイコ氏による投稿&公式の引用と公式の投稿)。
モデルとなった学校は、今も地域内一般の小学生や中学生が勉学に励んでいる一斉義務教育機関となっている場所であるため、周囲での迷惑行為は厳禁な事も考え、聖地巡礼の際は細心の注意を払って欲しい。
また、原作設定ではミッション系の女子校として設定されているが、原作者・公野櫻子氏によれば、かつては沼津市には男子が通う旧制中学(現在の制度上で言う高校。現・沼津東高校)と共に女子向けの高等学校(現・沼津西高校や加藤学園。両校はアニメにも一部で協力しており、作中にも制服を着た生徒が登場している。)があったことから、それらの歴史を踏まえて成立しうる「伝統ある女子校」として、かつ自身の母校での経験からミッションスクールの行事といった内容を基に設定したとのこと(駿東高等女学校→沼津西高校(1922年より静岡県立)の創設者である江原素六(麻布学園などの創設者でもある)はクリスチャンであるため、その背景もあると思われる)。公立高校は内浦・長井崎にまだ存在するイメージができなかったことも大きかったと語っている。
G's版の設定
G's本誌の連載では「ラブライブ!」の国立音ノ木坂学院と異なり既に廃校が決定している。
そのため津島善子 、国木田花丸 、黒澤ルビィら1年生は学院最後の新入生で、約3年後に訪れる現1年生の卒業を最後に、創立100年を超える浦の星女学院はその役目を終え廃校することとなっている。
G's版の限定要素に、カトリックのミッションスクール設定がある。校内のあちこちにマリアや天使の絵と像があり、クリスマスシーズンは聖歌が流れてクリスマス飾りが大々的になる。この特色はわずかに言及されるスクフェス版以外では一切無くなっている。
一方校庭からは富士山が見えており、本校で随一の景色だ。
学食や購買はなく、校内には牛乳パックの自販機(『牛乳3、イチゴ牛乳1、フルーツオレ1、人気のコーヒーミルクなど不定期メニュー1』の6ボタン)が1台あるのみ。弁当を忘れると先生が出前を取ってくれるが4コマ漫画『マルのヨンコマ』によると、あまりにも忘れすぎるとカロリーメイト配給にされる。
放送部もいないので、校内放送は生徒会長が担当。
図書室には図書委員の仕事ではしきれない図書の整理や修理、地元の子どもたちへの読み聞かせイベントを行う図書ボランティアが所属している。メンバーは花丸。
屋外のプール掃除は生徒による当番制。
アニメ版の設定
アニメ版では沼津の高校との統廃合の話が出始めているという形で廃校の危機に陥っており、前作とは異なりアニメ1期の時点では廃校確定というわけではなかった。このため主人公の高海千歌たちが無印と同様にスクールアイドルを結成しラブライブを勝ち抜いて全国規模の人気者になり、入学希望者を増やして廃校を防ぐ事が物語の目標である。
スクールアイドル部の部室は体育館にあるガラス戸の向こうの外と繋がった部屋。表札には「スクールアイドル(×陪)部」の札が入っている。
学校の近くにあるホテルオハラを経営する小原家が多額の資金援助をしており、その関係もあって物語の年の4月に投資家の娘かつ在校生の小原鞠莉が理事長に就任。ただし実権はアメリカ在住の鞠莉の父親が握っている。
実は2年前から統廃合の噂が立っていて鞠莉が統廃合を引き延ばしていたが、2期1話の9月上旬でついに統廃合の本格決定に向け動き始めてしまう。2話で鞠莉が父親を説得した事により統廃合の撤回条件が明言されるも、入学希望者を9月初めから11月末(新学期かつ予備予選が1ヶ月先の月初めと決定した日~紅葉の時期)のわずか3ヶ月間で10名から100名に増やすという相当厳しい物となった。
Aqoursはラブライブ!決勝進出を果たすも、努力も虚しく2期7話で目標数の100名に到達できなかった為、統廃合が決定された。千歌達は来年から統廃合先の沼津の高校に通いそこの生徒として過ごす事になる。
2期11話で在校生の提案により文化祭のような閉校祭が開催されて盛り上がり、2期13話の卒業・閉校式を以って閉校となった。学生の手で各部屋の黒板にはチョークで大きく感謝のメッセージが残され、中庭の校舎の壁や窓にはペンキとハケによる寄せ書きがいっぱい記されたが、式からしばらく経ったらしき13話後半には全て消えており、最後の劇中ミュージカル『WONDERFUL STORIES』PV内の1カットで再び映る。
全校生徒の人数は、1年生12人・2年生24人・3年生38人の合計74人。
1期6話においてダイヤが生徒会室で眺めているPC画面で入学希望者と並んで確認できる。ダイヤ達の1学年上だった前年の卒業生は42人か43人。
スクフェスのカードに登場する、青ジャージを着た先生『佐藤洋子』は1年生の担任である模様。
千歌達のクラスは2年A組で2階、真上が果南達の教室。ルビィ達は1年A組。理事長室は1階正面玄関を入って左(中庭の右手前)にある。
アニメ版に完全に準拠しているかは厳密には曖昧だが、『Aqours_EXTRA_LoveLive!』での幕間アニメ『きょうのAqours』特別編では校舎にタイムカプセルを埋めるエピソードが綴られた。ここで廃校後の校舎について触れられており、取り壊しなどはせず、今後は市民のための公共施設として活用されていくようである。
校章
生徒
1年生
2年生
よいつむトリオ(よしみ、いつき、むつ)
3年生
OG
教員
理事長
小原鞠莉(実権は保護者である鞠莉父)
部活動
生徒数が少ないので、兼部が多い。
- スクールアイドル部:部長は言及されていないが、創部申請書の生徒名記入欄の1番目は高海千歌。
- 水泳部:渡辺曜が兼部で所属(アニメでは劇場版でやっと言及された)。1期1話で新入生の呼び込みをしている。
- バレー部:1期1話で新入生の呼び込みをする。
- 吹奏楽部:1期1話で演奏しながら新入生の呼び込みをする。
- 放送部:1期1話で新入生の呼び込みをする。
- ソフトボール部:1期1話で新入生の呼び込みをする。
- 剣道部:1期1話で道着を着て新入生の呼び込みをする。
など
制服に関して
μ'sのときもそうであったのだが、制服に関しては後から設定が変更されることがしばしばあり、その時々によってバリエーションがある。よって、デザインがシリーズ開始当時と違うとしても、それはいわば仕様であり、むしろその変遷を追っていくことも、ある種ひとつの楽しみだと思うのが吉であろう。
アニメ版では、制服のスカーフは3年生が緑のタイ、2年生は赤リボン、1年生は山吹色リボンで、これは学年ごとに固定されている。ちなみに夏服は2年生と3年生がパフスリーブの半袖だが、1年生のみほぼノースリーブという謎仕様である。
鞠莉は夏服にエメラルドグリーン色のベストを、花丸は冬服時に黄色いカーディガンを重ね着している。
G's本誌の連載イラストの服装もアニメ版と基本的に同様だが、初期では1年生の夏服も他の学年と変わらぬパフスリーブの半袖だった。
1stシングル『君のこころは輝いてるかい?』のアニメーションPVでは、学年にかかわらず全員が赤のスカーフ=タイを着用していた(なお音ノ木坂学院から転校して来た梨子は音ノ木坂の制服で出演している)。
黒セーラー服
その後、G's本誌の連載でアニメ放送後に何故か謎の黒セーラー服が登場。この黒セーラーについては反響が大きかったのか、連載に初登場した翌月のG's本誌でダイヤ様の口から設定が語られている。
それによると黒セーラーは「浦女の旧制服」であり、かつては正式な制服だったもの、とのこと。
より防寒性の優れた新しい冬服が出来てからは、秋の衣替えの一時期だけ着用されているのだとか。
二次創作では人気があると共に、「G's版時空のAqoursメンバー」設定のファンアートである、と強調するための服装となりつつある。
このように、浦女の制服はシーズンや学年によって様々なバリエーションがあるわけだが、そのせいで「浦女が廃校になったのは制服を買わせすぎたからじゃないのか」と囁かれる事も……。
2期11話の概要
脚本:花田十輝
演出:三宅和男
絵コンテ:渡邊哲哉
最速放映日:2017年12月16日
あらすじ
よしみ・いつき・むつは理事長たる鞠莉に、閉校祭をみんなが望んでいると提案していた。
三学期ゆえに多忙な時期のはずだったが、生徒たちの熱意に押されて鞠莉は承認、生徒たちは準備に励むのだった。
小ネタ
- Aパートの後半に「みかん鍋」なる料理が登場するが、これはアニメの創作ではなく本当に実在する。
- エンディングは後夜祭のキャンプファイヤーから通常のエンディングとなり、それに続く形で2番サビから続くEメロ部分を生徒や保護者といった参加者全員のアカペラによる合唱の途中から演奏が入り、最後のフレーズを千歌のソロによる歌唱ののちにキャンプファイヤーの火が消えたところで締めくくられている。
- エンディングテーマは普段通り挿入されたが、一部クレジットはCパートのアカペラ合唱部分に引き継いで表示されていた。
- 通常エンディング側については終盤のバスから降りる部分以降のコーラスがなく、演奏が通常と異なり、砂浜に書かれたAqoursの文字が波で消される演出となっていた。
関連イラスト
- 学院
- 2期11話
関連タグ
ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 浦女制服 浦女ジャージ
アニメ関連
その他
磯野フネ・伊佐坂軽……沼津市西浦出身。この二人はミッション系女学校の同窓生という設定であり、西浦は内浦に隣接する地区であるため、ファンからはこの二人は実は浦女のOGなのではないかと言われる事がある(フネ達の母校というのは先述のかつてあった高等女学校がモデルと思われる。その意味では浦女とモデルが同じといえるかもしれない)。