「僕が、みんなに迷惑かけた。今度は僕が、みんなを… 助ける」
「僕しか、みんなを案内することができないから、怖いけど、シスター・エルもがんばってたから…」
「怖いけど、僕しかみんなを助けられないから…」
「シスター。僕、魔界に帰ったら勉強をするよ」
「勉強して、清麿みたいに頭良くなって、今度こそ、大切な人達を… 世界を… 守るよ」
曖昧さ回避
- 『オーバーロード』に登場するモモンについてはこちら
- ポケットモンスターシリーズに登場する木の実についてはこちら
本来であれば当記事も「モモン(金色のガッシュ!!)」というタイトルの方がよいのかもしれないが、当記事が作成されたのが2017年9月8日であり既に長い月日が経っていること、閲覧数も既に7万を超えていること、特にトラブルが起きた様子は無いこと等を踏まえて、現記事名のまま運用されていると思われる。
概要
作中で「猿とウサギを足して2で割ったような顔をした魔物」と清麿が表現している通り、猿のような顔立ちをしながらもウサギのような耳を生やしているという独特な容姿の魔物。
本の色は珊瑚色。本の持ち主はエル・シーバス。CVは高橋直純。
外見的特徴としては、上記のような独特な顔立ちの他に、月見団子が描かれた服とサスペンダーを常時着用している。
月見団子が描かれた服の色は原作カラーやアニメ版では黄色、文庫版表紙や集合絵では白。サスペンダーの色は原作カラーやアニメ版では赤、文庫版表紙や集合絵では焦げ茶色となっている。また、履いているシューズの色はピンク。
非常に優れた魔物(及び魔力)の探知能力を持ち、気配を感知しては逃げ続けていたため、後述のトラブルでガッシュ一行と会合するまで一度も他の魔物に出会わずファウード編まで生き残っていた。
本の持ち主である「シスター・エル」ことエル・シーバスもティオ戦まで「アムロン」しか呪文を使ったことがなく、他に使える術も逃走や回避のためのもの。
なお、ガッシュ一行と出会ってしばらくの間は、猿を連想させる単語(「キキーッ!」等)を発するか、相手の発言に対し身ぶり手振りで答えるだけであったが、物語が進むにつれ、人並みに会話する描写が増加した(清麿たちとの出会いで勇気を得たという描写と思われる)。
性格
まず作中を通して、女性物の下着が大好きな生粋のスケベであるという印象は強いだろう。
エル曰く「おてんばイタズラ大好き」で、スカートめくりや下着泥棒などの痴漢行為を度々繰り返しては、ティオの逆鱗に触れ、彼女に張り倒されている。
その結果、ティオにとってイレギュラーとも言える攻撃呪文「チャージル・サイフォドン」を覚醒させた張本人となったほど。
そもそもエルとの出会いすら、修道院で下着泥棒をやらかし、彼女をはじめとするシスター達に取り押さえられるという形であった(原作20巻の扉絵参照)。
アニメ版では、エルの旅先で下着泥棒をやらかして女性達に追われていたところで偶然その場に居合わせたエルに助けを求める形で出会った……という変更が加えられている。
また、自分にとって都合が悪くなった時や、どうしても受け入れられない恐怖を感じている時には耳を畳み、話を聞こうとしない癖もある。
ちなみに嘘をついたり、適当な返答をする度に鼻の下が伸びていく。まさにピノキオ(?)。
とはいえ、決してスケベな言動を自堕落にしているばかりというわけではなく、いざ覚悟が決まれば勇気を振り絞って行動できる心の強さもきちんと持っている。
現に後述のように、ファウード編中盤にてシスターの涙ながらの説得を受けた後からは自身の臆病さを反省した上で自主的な行動を取り、ガッシュ達に僅かではあるが貴重な休息時間を提供した。
また、ファウード編終盤でのコントロールルームでは、清麿の復活を感じ取ってからは意気揚々と余裕すら感じさせる戦いぶりを披露し、敵味方ともに驚くほどの勇敢さを見せた。
総じて、ガッシュ達のように如何なる困難にも屈しないほどの精神を持っている……とまでは言えないかもしれないが、「何か一つでもきっかけがあれば、腹を括って人並み以上に立ち向かっていけるタイプ」なのかもしれない。
実力
作中でも非常に特殊な用途の術を数多く修得しており、攻撃呪文を持たない魔物の中では最強クラスの実力者とまで言えるほどの実力を秘める。
もとより戦いから逃げる能力に特化していたせいか、直接的に攻撃する呪文は持っていない。
しかし、使いようによっては非常に強力な呪文を多数所持しており、それ故に仲間との連携で力を発揮したり、回避だけでなく防御にも使用できたりと、汎用性という点に関しては単純な戦闘呪文よりも強力な呪文も多い。
「モモンがスケベなせいで、その実力をスカートめくりのために大いに活用することが多いのが最大の欠点」などとネタなのかネガティブキャンペーンなのかよくわからない評価(?)を書き連ねる外部サイトもあるが、逆に言えば「本気を出した時の実力は侮れない」という認識はファン共通だと思われる。
最大の長所は超広域かつ正確な魔力感知能力であり、この能力自体はモモンの持つ特殊能力である為、心の力の消費なしで行使可能である。
そしてこの魔力感知能力に関しては、作中には他にも魔力感知に長けた魔物が度々登場しているが、その中でも精度に関しては間違いなく作中最強。
一応、クリアや修行後のガッシュ達は約5000km以上離れている相手の場所も把握できるほどの探知能力を披露しているので、探知範囲に関してモモンが上回っているのかは不明。
とはいえ上述の通り、魔物の王を決める戦いの中で後半戦である残り40名の内の一人に残り、かつ、その中でも終盤の局面であるファウード編に入るまで、魔物から逃げ続ける形で一切戦闘をせずに生き残っていたため、並の魔物とは比較にならないほどの距離を探知できるのは間違いないと思われる。
そして上記の通り、探知精度に関しては作中で唯一無二といってよいほどの正確性を見せている。
現に対魔物限定とはいえ、
- たとえ相手に背を見せている状態でも、魔力を探知することで相手の動きを読み、直接目で確認せずとも回避行動を取れる。
- 相手が術の詠唱すらしていない心の力を漲らせた段階で、術の大まかな系統や細かい軌道まで完璧に把握し、並の術なら僅かな挙動で回避可能。
という超高等技術を平然と行っているほど(まるで未来予知のようだ、と驚くファンもいるほど)。
この超強力な魔力感知能力と、自身の素早さや後述の多彩な術を駆使し、「相手の心の力を消耗させつつ、パートナーから直接本を奪う機会をうかがう戦法」を格上相手に対しても容易く実現できるのがモモンの真骨頂。
現に作中では後述のように、ファウードの力を得て超強化されたジェデュンとロデュウを同時に相手にして敗北寸前まで追い詰めるほどの実力を見せた。
来歴
初登場は原作20巻(第184話)。
訪れたモチノキ町でエルとはぐれ、川で溺れていたところを清麿に助けられるが、魔物のパートナーだと分かった途端に顔面蒼白になり、清麿のズボンをずり下げた挙句川に蹴り落として逃走。
当然ながら清麿の逆鱗に触れ、たまたまエルと共に清麿の自宅に集っていたガッシュ達と逃走劇が始まる。
執拗にスカートをめくられ、更に盗まれたパンツを見せびらかされブチ切れたティオと交戦。その最中も徹底してスカートをめくることに執着していたが、怒りの頂点に達したティオの新呪文「チャージル・サイフォドン」を目覚めさせてしまい、敗北する(「チャージル・サイフォドン」でモモンを撃破したティオも、まるで全ての怒りや憎しみを吐き出したかのような清々しい顔をしていた)。
その時点では本は燃やされず、優れた探知能力を買われ、ファウードの位置を特定し攻略するための戦力としてガッシュ陣営に加わることになる。
ファウード内部の戦いでは、いざ自分達が捕まってしまえば終わりという状況になってさえ、まだ恐怖を拭えずに適当な態度を取り続けていたが、エルの喝により奮起する。
清麿がリオウ戦で死亡、その後も昏睡状態になった時は誰よりも先に清麿の鼓動を感じ取り、ファウードのメインコントロールルーム内の戦闘中に清麿の鼓動がより強くなって復活が近づいていることを察知。清麿の復活という状況から勇気を得て、戦いへの恐怖を完全に克服。
優れた探知能力と二つの新しい術を合わせ、ファウードの細胞で強化されたロデュウとジェデュン二人を同時に相手し、最後のオラ・ノロジオさえ命中させれば勝利確定という状況まで追いつめるほどの大活躍を見せる。
だが、モモンが認識できていなかったどこかで術をくらってしまい、足を怪我したエルのピンチを救うために自ら大きなチャンスを逃した結果、エルは救えたものの本が術に触れてしまい、燃やされてしまう。
しかし直後に、無事に復活を遂げた清麿が登場。モモンの頑張りは決して無駄にはならず、エルと清麿から感謝の言葉をもらい、嬉し涙を流しながら魔界に送還された。
アニメ版では最後まで本を燃やされることなく出番を終えており、原作ではあまり絡みの無かったキャンチョメとの間に友情が芽生えている。
自分が王になった暁にはキャンチョメを大臣にすると約束したが、何の大臣にするかは具体的に語らなかった。
その時は隠し持っていたティオのパンツをキャンチョメに渡しており、エルとフォルゴレが想像した「モモンの王国」のイメージはかなりいかがわしいもので、エルは目を背けていたが、モモンと並ぶ(?)スケベなフォルゴレは興奮していた。
呪文
前述したように、基本的には回避・逃走に用いるが、使い方次第では非常に強力な呪文を数多く修得している。
- アムロン
腕をゴムのように素早く伸ばし、遠く離れた対象に命中させる。
おそらく肉体強化の類ではないため握力等は向上せず、直接的なダメージは低い印象。モモン本人が逃走やスカートめくりといった、攻撃以外の手段として使おうとしているというのもあるかもしれないが……。
それでもそこそこの速度があるため、本等を奪うことに使われると面倒だと思われる。
劇中ではウマゴンやカルディオに乗った状態で伸ばした腕に仲間が捕まるなど、移動手段にも応用された。
- アグラルク
水中に飛び込むように地面に潜る。作中でも唯一の、地中をある程度自在に移動できる呪文。
壁やバリアなどをかいくぐりつつ移動したり、緊急回避にも応用できる。
地表などを熱せるウマゴンや、粘液などを地面にばらまけるパピプリオのような術が皆無に等しいティオには、効果覿面。
だが潜れる深度自体はそれほどでもないのか、地面や床下深くまでバリアで阻まれている場合は対処できない模様。
- オラ・ノロジオ
モモンが修得した術の中でも非常に強力な性能を持ち、一部のファンからも「実は最強クラスの呪文なのではないか?」と評価されることすらある優秀な呪文。
両手を前方に向け、命中した対象の動きを遅くする特殊なビームを放つ。ビームの色はアニメ版では赤、カードゲームではピンク色。
ビーム自体に攻撃力は無いのだが、この術の強みは人間や魔物・何らかの物体・術の全てを対象にでき、かつ対象が近くに固まっている場合は複数同時に術をかけられ、更に効果が約8秒も持続するという点。
なので(あくまで理論上ではあるが)、相手の魔物と本の持ち主が近くにいる状況でこの術を命中させれば、完全に無抵抗となった相手から本をあっさりと奪って一方的に勝利できるという手段を取れる。それが「最強クラスの呪文なのではないか?」とまで囁かれる理由である。
他にも作中で描写されたように、「相手の術に命中させて速度を落とし、悠々と安全地帯まで避難する」「落下している人や物にかけ、衝撃を緩和させて安全に着地する」等、こと安全確保に関しての応用性であれば作中でも最高クラスであり、総じて並の攻撃・防御呪文より強力と称されるのも納得のスペックを誇る。
- ミンフェイ・ミミルグ
両耳を伸ばし、プロペラのように回転させて飛行する術。
空中での旋回能力はそれなりにあるようだが、移動速度はそこまで速いようには見えず、元から飛行可能な魔物や肉体強化による飛行手段には劣ると思われる。
- ミミルオ・ミファノン
原作のファウード編終盤にて、モモンの勇気に呼応するかのように発現した呪文。
両耳をピンと伸ばし、「モモ~ン」という独特の効果音を伴ったリング状の音波のようなものを出す。
この音波は、たとえギガノ級のような強力な術であっても振れた瞬間に軌道を捻じ曲げる性質を持っており、かつ複数の術が同時に放たれた際も音波に触れさせれば一律に捻じ曲げることが可能。
「タイミングをズラして放たれる複数の術への対処が容易」という点ではオラ・ノロジオを上回っており、総じてこちらも強力な呪文といえるだろう。
- フェイ・ミウルク
同じく原作のファウード編終盤にて、モモンの勇気に呼応するかのように発現した呪文。
術を唱えるとモモンの両足が光り、足場がなくとも空中を駆け回り、自由自在に飛び回ることができる。
ミンフェイ・ミミルグとは異なり空中での旋回性能や加速力も非常に高いため、今までのモモンではできなかった三次元的な回避行動が取れるようになったのは大きな強みであるといえるだろう。
関連タグ
パルコ・フォルゴレ…原作ではそこまで絡みが無いが、アニメ版ではスケベ仲間という面が強調されている。
他作品の関連タグ
週刊少年ジャンプに現れた、モモンと同じく逃げるのに特化したキャラ、というか如何に逃げて生き抜くかをテーマにした作品の主人公。
もっとも、性格に関してはだいぶ異なるが……。