「バルバンの魔人はバルバエキスを飲む事で巨大化する。だがそれは、自らの命をも縮める、正に最後の手段なのだ!」(作中ナレーションより)
概要
宇宙海賊バルバンの魔人達が巨大化の際に使用する、液体状のアイテム。
色は赤もしくは無色透明(※1)であるようで、これを飲んだ魔人の身体を数十メートルクラスにまで巨大化させる効果を発揮する。またメイン画像や後述の表にもある通り、軍団毎に携帯用の容器や飲む際の決まり文句が異なるという、この手の巨大化用アイテムとしては珍しい要素も備えている。
一方で記事冒頭にも示したナレーションにもある通り、服用者の命を縮めるという副作用があるため、ギンガマンによって作戦が失敗に終わり、それに伴って追い詰められたり責任を取らねばならなくなったりと、そのまま帰還しても後がない場合に用いられることが殆どであり、その後の戦闘での勝敗にかかわらずバルバエキスを飲んだ時点で、服用者の運命はほぼほぼ決しているとも言える。
巨大化させたい対象の身体の中に入りさえすれば、経口でなくとも効果を発揮するようで、実際にこれを注射器型の弾頭に詰め、銃で魔人に撃ち込んで巨大化を行ったこともある(※2)。また、その効果はバルバンに属する魔人のみならず、他の生命体に対しても同様に発揮されるようで、実際に魔獣ダイタニクスの心臓マッサージを行わせるべく、人間のマッサージ師を対象にバルバエキスを使い、これを巨大化させる作戦を実行に移したこともある。
もっとも、効果が発揮されるとはいえそのまま使うと地球人の身体には刺激が強すぎ、巨大化する前に命を落とす危険性もあったため、この作戦の実行役であったバズガスは自らの兵装であるバズーカ砲を利用し、バルバエキス入りの砲弾とその中和剤入りの砲弾の2種類を、同時に対象に撃ち込むことでその危険性をカバーしようと試みている。とはいえこの中和剤も、威力が弱過ぎる場合はただ身体が風船のように膨らむだけ、強すぎてもバルバエキスと同様に落命の危険があるため、今度はその量の調整にも悩まされる結果となった。
(※1 いずれも作中描写より。前者については後述のサンバッシュ魔人団の容器に入った状態、それにバズガスの用いた砲弾の色からの、後者はブドー魔人衆以降の巨大化描写において、口から液体が溢れるところからの、それぞれ推察となっている)
(※2 作中では2度この方法が実行に移されており、最初は闇商人ビズネラがデギウスを無理やりこの方法で巨大化させ、2度目は逆にビズネラが破王バットバスによってバルバエキスを打ち込まれる格好となった)
容器と決まり文句
軍団 | 容器 | 決まり文句 |
---|---|---|
サンバッシュ魔人団 | 洋酒の瓶 | 「効くぜぇ!」 |
ブドー魔人衆 | 瓢箪 | 「せめて、最後の御奉公」 |
イリエス魔人族 | 革製の水筒 | 「イリエス魔人族はしぶといのだ(しつこいのよ)」 |
バットバス魔人部隊 | 小型の樽 | 「作戦変更」 |
いずれの容器も、各軍団の紋章が記されているのが外見上の特徴の一つとなっている。また決まり文句についても必ずしも上記したものそのままという訳でなく、魔人によってはそのパーソナリティに合わせて一部がアレンジされている者や、別の台詞を口にする者も存在する。
備考
『ギンガマン』の英語版ローカライズ作品『パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー』にも同様のアイテムが登場するが、同作では容器の形状をフラスコに揃えられており(※3)、さらに物語中盤以降は自力(もしくは飲用シーンを割愛した上)での巨大化へと、その描写も改められている。
これについては、シリーズ前々作の『パワーレンジャー・ターボ』(『激走戦隊カーレンジャー』を原典としている)と同様に、「飲食物を摂取して巨大化する」という描写がFoxの放送コードに抵触したのではないかと、ムック本『SFヒーローまぼろしの冒険伝説』(2002年、 ミリオン出版)にて推測されたこともある。
(※3 同作では、原典とは異なり2つの敵組織が併存し、それぞれにバルバンのキャラクターが割り振られているという事情もある)
関連タグ
ウスギタゴールド:『魔進戦隊キラメイジャー』に登場するアイテムの一つ。巨大化の効果こそ備わっていないものの、こちらも服用者をパワーアップさせるという働きを持ち、それに伴って命に関わるレベルの副作用が生じる点で、バルバエキスと近似したものとなっている
エナジードリンク:現実世界における、バルバエキスの同類とも言える存在。「元気の前借り」とも言われ、実際に過度の引用による死亡事故も起きている程であり、巨大化という目に見える効果がない分こちらの方がある意味性質が悪い・・・と言えるのかもしれない