概要
激走戦隊カーレンジャーのリメイク作。
第1作目「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」から続く3作目で映画「誕生!ターボパワー」の続きのシナリオに当たる。
原作のコミカル過ぎる戦闘シーンや戦闘員ワンパーのデザインがヒーローと混同されやすい為に、現地での撮影したシーンが主に中心となっている。また芋羊羹による巨大化演出がドラッグを連想させた為か、本作では魚雷で巨大化に変更された。
本編後半からゾードンやトミーを初めとした4人(ブルーは除く)が登場しなくなり、代わりにトミー達に助けられた4人がパワーレンジャーのメンバーとなったので一新された。
ストーリー
かつてパワーレンジャーによって結婚式を妨害された女宇宙海賊ディバトックスが、復讐と地球侵略のために動き出した。新たな仲間であるジャスティンを加えたパワーレンジャーはこれに立ち向かう。共に戦ってきたゾードンとアルファ5がエルター星に帰還し、代わってディミトリアとアルファ6が着任し、レンジャー達を導く。戦いの最中、未来からロボット警官ブルーコマンダー(シグナルマン)が現れる。
彼は宇宙征服のため、これまでパワーレンジャーが戦って来た悪の猛者達が手を結んだことを知らせるためにやってきたが、メッセージはディバトックスのみに知られてしまった。戦いの中でジャスティン除く4人はレンジャーの使命を新メンバー託し、去っていった。新生パワーレンジャーはファントムレンジャーによりレスキューゾードを授けられ、ディバトックスのモンスターを倒していく。
登場人物(味方)
()内は日本名。
- トーマス・オリバー(トミー・オリバー)/初代レッドレンジャー(レッドレーサー)
演:ジェイソン・デビッド・フランク
吹き替え:萩原秀樹
高校を一足早く卒業し、叔父のレースチームでテストドライバーを務める。
- アダム・パーク/初代グリーンレンジャー(グリーンレーサー)
演:ジョニー・ヨング・ボッシュ
吹き替え:川中子雅人
高校卒業後はスタントマンになり、遊園地でアトラクションショーの仕事をしている。他にもエンジェルクローブ高校のサッカー部のコーチもしている。
- ジャスティン・スティワート/ブルーレンジャー(ブルーレーサー)
演:ブレーク・フォスター
吹き替え:久保田恵
前日談にて初登場。ロッキーの後を継いでブルーレンジャーとなる。高校への編入試験を受け合格し、飛び級で高校に進学してきた天才少年。家を離れて仕事をしている父親を思って寂しがるなど、年相応の振る舞いも見せる。変身シーンでは体が大人と同じ大きさになる。
- ターニャ・スローン/初代イエローレンジャー(イエローレーサー)
演:ナギア・ブリース
吹き替え:大塚瑞恵
高校卒業後は、前作でアルバイトをしたラジオ局でディスクジョッキーをしている。
- キャサリン・ヒラード/初代ピンクレンジャー(ピンクレーサー)
演:キャサリン・サザーランド
吹き替え:金月真美
高校の卒業式では卒業生代表としてスピーチを担当。卒業後はエンジェルグローブ高校で教育実習生をしており、ジャスティンのクラスでアップルビーの補佐をしている。
- セオドア・ジェイ・ジャービス・ジョンソン(T.J)/2代目レッドレンジャー
演:セルウィン・ウォード
野球選手を志す大柄の青年。元プロ野球選手だった父の友人を頼りにエンジェルグローブに向う途中でトミーを救った勇気ある行動によりレッドレンジャーに任命される。シリーズ初の黒人リーダー。日本語吹き替え版では原作のレッドレーサー/陣内恭介を演じた岸祐二氏。
- カルロス・ヴァラーツ/2代目グリーンレンジャー
演:ロジャー・ヴェラスコ
吹き替え:滝下毅
サッカー好きの青年。ヒスパニック系。街の人々をモンスターから救おうとした勇敢な行動からアダムよりグリーンレンジャーとして認められる。
- アシュレー・ハモンド/2代目イエローレンジャー
演:トレーシー・リン・クルーズ
吹き替え:宮島依里
ファッションデザイナーを志す白人の少女。活発で勝気な性格。街の人々を救おうとした勇敢な行動からターニャよりイエローレンジャーとして認められる。ちなみに初代ではモブキャラとして登場している。
- キャシー・チャン/2代目ピンクレンジャー
演:パトリシア・ジャ・リー
吹き替え:藤原美央子
歌手を志す東洋系の少女。ストーンキャニオンに向かう途中でトミーとキャサリンを救ったことによりピンクレンジャーに任命される。格闘技が得意。
- ブルーコマンダー(シグナルマン)
声:デヴィッド・ウォルシュ
吹き替え:下山吉光
- ファントムレンジャー(VRVマスター)
声:アレックス・ドッド
吹き替え:遊佐浩二
- ディミトリア
演:キャロル・ホイト
吹き替え:松谷彼哉
ゾードンに代わる司令官ポジションの女性。質問系の口調が特徴だが、これがインクィリス星人の言語である。
声:カテリーナ・ルアチーニ
吹き替え:土屋利秀
演:ポール・シュリアー(バルク) ジェイソン・ナーヴィー(スカル)
吹き替え:大山昇(バルク) 川中子雅人(スカル)
- ジェローム・ストーン
演:グレック・ブロック
吹き替え:長嶝高士
- ノル・クイスト
吹き替え:乃村健次
登場人物(敵)
- ディバトックス
演:キャロル・ホイト(第25話以前)→ヒラリー・シェパード・ターナー(第26話以降)
吹き替え:寺内よりえ
宇宙海賊の船長。
前日談にて結婚式をパワーレンジャーに潰された復讐をするため、地球に留まっていた。当初は潜水艦で海の中に潜んでいたが、後半からは宇宙要塞スペースベースに本拠地を移した。強欲かつワガママな性格で目的のためには手段を選ばないが、意外とドジ。エルガーは甥にあたる。序盤では何かと爆弾を使った作戦に拘っていた。
本作のオリジナルヴィラン。
- ライゴグ(ガイナモ)
声:アレクシス・ラング
吹き替え:河相智哉
副船長。腕力に物を言わせる性格であるが不器用。
- エルガー(ゼルモダ)
声:デヴィッド・ウマンスキー
吹き替え:遊佐浩二
ディバトックスの甥。剣が武器。原作のゼルモダとは違い間抜けな性格。泳げないのに関わらず、余計な発言をしてディバトックスに海に沈められる事が多い。
- ポルト(グラッチ)
声:スコット・ページ=パグター
吹き替え:長嶝高士
科学者。自分の才能が潰されてしまうと思い組織を抜け出した事があるが、また組織に戻って来た。
日本語吹き替えはオリジナルと共通。
- ハヴォック将軍(リッチリッチハイカー教授)
声:トム・ワイナー→リチャード・カンシーノ
吹き替え:堀川仁
ディバトックスの弟。独自のロボット戦闘員を操る。100年前に要塞スペースベースの建造を頼まれており、完成したスペースベースを運びに地球にやって来た。更に自分が制作したメタルザウルス(ブレーキング)を使ってパワーレンジャーに勝利。ターボゾードを奪うことに成功するが、レスキューゾードには勝てず敗北した。原作と異なり、生き延びる。
- ママD
演:キャロル・ホイト
吹き替え:火野カチコ
ディバトックスとハヴォック将軍の母でエルガーの祖母。失敗続きのデイバトックスの枕元に現れ、罵倒。リーダーであるトミーを狙えとディバトックスに助言する。その助言にしたがって彼女がトミーを捕らえると、トミーを苦しめるために後悔と破滅の渦へ続く扉を開く。しかし、T.Jとキャシーにより、トミーは救出されてしまったために作戦は失敗に終わった。
- クラッシュ&ザ・クリープス(暴走戦隊ゾクレンジャー)
悪の戦隊。原作と異なり、人間の姿でバンドをする。原作同様にパワーレンジャーを苦戦させるも、逆転敗北。クラッシュのみが巨大化して必殺技を仕掛けるも、原作同様にターボメガゾードの必殺技によって爆死した。
- 戦闘員ピラナトロン
吹き替え:遊佐浩二(映画版)
半魚人のような姿の戦闘員。
- エリート戦闘員(ワンパー)
ハヴォック将軍配下のロボット戦闘員で、言葉も話せる。白衣を着た科学者タイプもいる。第26話や第34話にも登場し、ターボメガゾードを操縦したり、マニアック・メカニックの作ったバトルカーを運転していた。
余談
原作主要キャラクターのダップ、ラジエッタ、ゾンネットはオリジナルキャラクターに差し替えられる形でハブられたが、3人の要素は形を変えて本作に活かされている。
- 映画版で登場した魔術師ラルゴの着ぐるみを完全新造する際にダップを参考にしている。
- ディミトリアとディバトックスは生き別れた姉妹、しかもレンジャー側の関係者と敵幹部のポジションに分かれており、それを見越したのか2人の役は当初同じ俳優が兼任していた。
- ディバトックスの本来のパーソナルカラーが白である事が次作最終回で判明しており、その容姿はディミトリアとほぼ瓜二つであった。
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結末
物語の終盤、モンスターゴールドゴイルとの戦いで二大メガゾードを失うパワーレンジャー。さらにエルダー星が悪の勢力に攻撃を受けたためディミトリアとブルーコマンダーはその援護のため宇宙へと旅立つ。
しかしその隙を突かれパワーレンジャー基地はディバトックス軍の襲撃を受けてしまう。抵抗むなしく基地は破壊され、パワーを失ったパワーレンジャー達は成す術無く敗走。
まさかの悪の組織の完全勝利という、衝撃的な結末を迎えることとなった。
勝ち誇るディバトックスであったが、そこに悪の皇帝ダークスペクターからの使者が現れる。その要請を受け、ディバトックス軍はしぶしぶながらもこれ以上の地球侵攻を断念し、宇宙へと帰還していった。
残されたパワーレンジャー達はNASADA司令官ノル・クイストの協力を受け、スペースシャトルへ乗り込む。父親と暮らすことを選び地球に残るブルーレンジャージャスティンに別れを告げ、ディバトックス軍を追い宇宙へと旅立つのであった。
その戦いは続編であるパワーレンジャー・イン・スペースにて描かれることとなる。