基礎データ
進化
グルトン → パフュートン(Lv18)
概要
『ポケモンSV』から登場する黒豚のポケモン。今作の序盤ノーマルに相当する。
黒っぽい体色や後述の生態から、モチーフは今作の舞台のモデルとなったスペイン原産の豚の品種「イベリコ豚」と思われる。
目元には目ヤニを思わせる黄色い部分があるが、実際、豚は目ヤニの分泌量が多い動物である。
元のイベリコ豚がトリュフを探すのに重宝されている事からか、大きな鼻による嗅覚を活かし、好物の香草やキノコや芳醇なきのみを探し当てる事が得意で、それら選りすぐりのエサしか食べないというグルメなポケモン。
そうして香り高いものを食べ続けていった結果、体からハーブに似た香りがする様になり、それを嫌うむしポケモン避けに役立っている。
これもイベリコ豚が餌のドングリに由来する独特な香りを持つ点が元ネタと思しいが、虫避けの性質から蚊遣り豚の発想も採用されていると思われる。
一方、その優れた嗅覚をエサ探し以外には使わないらしく、日ごろの警戒心はやや薄い。
タルップルの放つあまいかおりも大好きで寄っていくが、お呼びでない向こうからは蜜で撃退されるという。
また、一日中エサ探しに体を常に動かしているので、コロコロとした身体とは裏腹に、現実の豚と同じくほとんどが筋肉で覆われているマッシブボディの持ち主である。
性格は温厚だが臆病でもあり、敵に襲われるとパニックを起こし、そのマッシブボディから突進をかましてくるので注意が必要。
なお、一見ジト目の険しい表情に見えるが、顔の模様と重なる大きな耳で目の上半分ほどを覆いそう見せかけているだけ。実際にはパッチリした目の愛らしい顔立ちをしている。
寄ってきたグルトンをしばらく放置していると、時折耳を立てつつ本来のピュアな目を披露してくれることがある。かわいい。
色違いは顔以外がピンク色になり、「キャラクターとしての豚」の印象がより強まる。
ゲーム上の特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
54 | 45 | 40 | 35 | 45 | 35 | 254 |
パルデア地方なら、最序盤から野原や林のそこらじゅうにいる。
設定どおり警戒心が薄く、じっとしているとノコノコ歩み寄ってきて主人公の足下から不思議そうに見上げてくる。
ゲーム開始直後に仲良くなる先輩トレーナーのネモとアカデミーへ向かう道すがら、捕獲のチュートリアルとして最初に戦う野生ポケモンでもある。
種族値合計はコラッタ(253)とほぼ同じ。
HPがやや高いバランス型配分で、あまり目立った長所がない。
残念ながら序盤の使い勝手は良くなく、低火力・鈍足に加えレベルアップでノーマルタイプ以外の物理技を覚えないため、戦わせたい場面に恵まれず育てづらい。
イベントでの縁から途中まで連れ歩いたトレーナーも多い一方、近年のポケモンは秘伝技が要らないためその枠に収まることもなく、序盤から色んな顔ぶれと出会う中で自然とパーティからフェードアウトしてしまうこともまた多いやや不憫な立ち位置にある。
レベル18まで育てあげればパフュートンに進化してHPと攻撃が大きく伸びるので、ここまで付き合い続けていればバトルでの活躍の場も出てくる。
あくびを習得できることから捕獲要員としての需要も満たせるのは嬉しいところ。
相変わらずノーマル技ばかり覚えるが、中盤以降に技マシンのレシピが充実してくればそれなりにいろんなタイプの技も使いこなせるようになる。
番外作品
ポケモンGO
2023年9月にパルデア御三家と同時に実装。
ここまでは他の序盤ノーマルと同様だが、グルトンは色違いも同時に実装され、さらにタイムチャレンジ「グルトンの冒険」まで付いてくるというなかなかの厚遇ぶりであった。
アニメ版
- 『アニポケ・リコとロイの旅シリーズ』
9話に野生で登場。生態通り匂いを嗅ぎつけ、リコが転倒した隙にパパとニャオハの為に買ったコーヒーと抹茶ケーキの入った袋を奪って猛スピードで逃走。
追いかけてくるリコに「たいあたり」で攻撃しようとした所を駆けつけたニャオハに防がれ、「でんこうせっか」を受けて逃げていった。
余談
名前の由来は中国名の「愛吃豚」から推察するに「グルメ+トン(豚)」か。食いしん坊なのでGluttonとも掛かっていると思われる。
なお、英語名の「Lechonk」はLechón(スペイン語で子豚)+chonk(デブ)が由来…なのだが、Lechonといえば豚の丸焼き(レチョンバボイ)の事も指す。そして元ネタとされるイベリコ豚は最高級の生ハムになる。
……これまでの豚ポケモン達と比べて、やたらと食材としての豚を意識させるようなネーミングである。