「わかってる! もう誰も失わない。そう決めたんだ!」
概要
とある小さな村で、唯一の肉親であるヨナと2人で暮らす男性。
生活のため、そして何よりも原因不明の不治の病、「黒文病」を発病したヨナの病状を少しでも和らげるため、仕事に励む日々を送っていたが、とあるきっかけで出会った喋る本・白の書の力で黒文病を治せる可能性がある事を知り、ヨナを救うために『封印されし言葉』を探す旅に出る。
正義感が強く、実直でお人よし。たいへん仲間思いで、白の書やカイネやエミール、村の人々、そしてヨナを大切に思っている。その反面、敵対する者には容赦が無く、また目的のためには手段を選ばない危険な一面を垣間見せることもある。
なお、作中では「ニーア」という単語は一切登場せず、主人公の名前が何であるのかは触れられていない。後発シリーズに登場する際も名前をぼかしての登場となっている。しかしタイトル名、あるいは資料集に倣ってニーアと呼ばれる事は多く、pixivでもタグ名としては「ニーア」が多い。
pixiv内ではレプリカント側とゲシュタルト側の主人公を区別するためそれぞれを『兄ーア』及び『父ーア』と呼び分けることがある。
兄ニーアと父ニーア
兄ニーア
プロフィール
性別 | 男性 |
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年齢 | 前編16歳/後編21歳 |
身長 | 前編157cm/後編183cm |
武器 | 片手剣、両手剣、槍、魔法 |
髪の色 | 白に近い銀色 |
瞳の色 | やや灰色を帯びた青色 |
『レプリカント』版の主人公。
幼い頃に両親を亡くしており、ヨナとは兄と妹の関係。2人きりで育ったためかヨナの事を(依存気味に)大切にしている。少年期の頃は、歳の割には純朴で元気な少年らしい性格だが、青年期では影が濃く、荒んだ言動も目立つようになる。少年期の髪型がやけに独特なのには、公式で理由がある(後述)。
誕生日は6月6日。兄の日。本当は父ニーアと同じく9月11日に設定する予定だったらしいが、うっかり仮設定の6月6日のままでマスターアップしてしまったとの事。
仮設定が兄の日だったのもたまたまだった(ユーザーからの指摘で知った)との事。
父ニーア
物語開始時(39歳) | 第二幕開始時(44歳) |
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CV:Jamieson Price | CV:Jamieson Price |
プロフィール
性別 | 男性 |
---|---|
年齢 | 前編39歳/後編44歳 |
身長 | 185cm |
武器 | 片手剣、両手剣、槍、魔法 |
髪の色 | 白に近い銀色 |
瞳の色 | やや灰色を帯びた青色 |
『ゲシュタルト』版の主人公。
妻に先立たれ、一人娘であるヨナを(やや過保護気味に)溺愛している。見た目どおり豪気な性格で、既婚ゆえに含蓄のある台詞をしばしば放つ。物語後半からは右目に眼帯を着用している。
誕生日は9月11日。ドラッグオンドラグーンの発売日でもある。
ショートストーリー
公式設定資料集『Grimoire NieR』、およびそのバージョンアップ版の『Grimoire NieR: Revised Edition』にて。
ゲームでは語られないショートストーリーがいくつも載っている。その中に兄ニーアも登場する。
以下、若干のネタバレ注意。
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「赤ト黒 ver.1.22…」
ヨナが黒文病を発症したときの話。作中にて、ニーアはヨナの薬を買うために海岸の街で男娼をする。彼が髪を結い上げるようになったのはこのときから。ニーアの行動に気づいたポポルがマモノ退治の仕事を斡旋し、以降こちらで稼ぐようになった。
「人魚姫 ver.1.00」
『NieR Replicant ver.1.22474487139...』にて追加された人魚姫のシナリオの元となった小説。内容はゲームとそれほど変わらない。主にカイネ視点の描写が細かい。
「狭キ門 ver.1.00」
ポポルに頼まれ、カイネとエミールが村の見張りをする話。祭りでも村に入れてもらえないカイネたちのために、ニーアがごちそうを持ってくる。鈍感な彼の様子が、カイネ視点で描かれている。
「失ワレタ世界 ver.1.00」
『NieR Replicant ver.1.22474487139...』にて追加されたEエンドの元となった小説。所々ゲームとの違いはあるが、大筋は変わらない。
ドラマCD
公式ドラマCD『ウシナワレタコトバトアカイソラ』でも、兄ニーアは登場する。
以下、ネタバレ注意。(Bエンドまでの内容や、『DOD』の内容を含みます)
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Disc1
新宿で生活していた頃のオリジナル・ニーア(のちの魔王)が登場。開始早々、白塩化症候群で死亡した母親の死体を地面に埋めている。
レギオンが発生した騒ぎでオリジナル・ヨナとはぐれてしまい、彼女を捜し回った先でオリジナル・カイネやエミールと出会う。
Disc2
千年ノ約束
オリジナル・ニーアが黒の書に触れてから5年後の話。ゲシュタルト化しても自我を保てている彼は、『オリジナル・ゲシュタルト』として監視されている(このときの外見はまだ普通)。黒の書とのやり取りや、オリジナル・ヨナを想う彼の姿が描かれている。
私立ニーアレプリカント高等学校 体育祭編
まさかの公式学パロ(公式が病気)。
ニーアは少年期と青年期で分離しており、それぞれニーア(弟)とニーア(兄)として登場する。なお、父親の出番はない。
ニーア(弟)は高校3年生。カイネやエミールとは同級生で、妹のヨナをめちゃくちゃ可愛がっている。
ニーア(兄)は教育実習生。幼馴染みのカイネを無自覚に気にしているが、鈍感なのでカイネやエミールからの好意には気づいていない。
ウェポンストーリー(武器物語)
『NieR Replicant』にて手に入る『鉄パイプ』という武器に、オリジナル・ニーアの心情を綴ったであろうウェポンストーリーが存在する。内容は以下の通り。
5月21日
とうとうお金が無くなってしまった。戦争のせいで食べ物の値段が高い。教会にいったけどケガをした人で一杯でぼくらを助けるようなよゆうはないって言われた。ヨナがやせてきている。何かおいしいものをたべさせてやりたい。
7月15日
親切なおばさんにあって食べ物をもらった。ぼくらと同じホームレスみたいだけど、何でも国の「救援しえんさく」っていうのに参加するみたいだ。いっしょにつれていってもらう事にした。ヨナは今日は元気そうだ。
8月1日
親切なおばさんが例の本を使ったら黒いオバケになった。あわてて逃げたけどおばさんはもう人間じゃなくなってしまったと思う。あの大人達が言っていた事は嘘だった。お金なんかもらえないしヨナの病気も診てくれない。街は高い壁で封鎖されていて出られなくなっている。こんなところに来なければ良かった。
8月5日
今日もすごく寒い。夏なのが嘘みたいだ。息も白い。オバケから逃げるためにスーパーマーケットに隠れる事にした。しばらくはそこに残っていた缶詰とかを食べていたけどそれももうなくなってしまった。ヨナの咳は止まらない。何か良くない感じがする。
『DOD3』にて、彼の剣が『ニーアの剣』という名前で登場した。武器物語(ウェポンストーリー)の内容は以下の通り。
あっ。だめだヨナ。座って食べなさい。
走り回ったらせっかく焼いたパイがこぼれるだろ。
ほら、言った先からポロポロポロポロと。
エミールも座るんだ。何クローゼットを漁っているんだ。
さっさとスープを片付けてくれ。
そこに入っているのは俺とヨナの下着だけだ。
カイネはどこ行ったんだ? え? 食べたりなくて食材探し?
さっき渡した豚の丸焼きはどうしたんだ?
は? もう食った?
まどろむ夢の中。
失われた自分と、失われた世界と、失われた人達を想う。
もう手に入らない、あの幸せの光を。
『NieR:Automata』にて手に入る『白の矜持』及び『黒の倨傲』という武器に、それぞれ兄ニーアと父ニーアを思わせるウェポンストーリーが存在する。内容は以下の通り。
白の矜持
その白く美しい槍を作らせたのはある国の暴君だった。美しい妻への贈り物として装飾された武器。妻は暴君と共に寝所に赴き、親の仇である暴君の腹を三十回槍で突き刺した。
二番目の持ち主は勇猛なる女戦士だった。彼女は何人もの野盗を斬り殺し、英雄となり、街の長となり、年月を経て老婆となり、月の夜に若い野盗に囲まれ、全てを奪われ、殺された。
三番目の持ち主は商売人の女だった。彼女は強欲で、人から金を奪うように生きていたが、やがて誰も近づかなくなり首を吊る事になる。飾られていた槍は一度も使われることはなかった。
四番目の持ち主は素直な少年だった。少年には病の妹がおり、彼女の為なら何でもするつもりだった。やがて少年は妹の為に全てを捧げた。彼の存在、そしてこの世界の全てを。
黒の倨傲
その黒く醜い槍を作ったのは、美しい女刀鍛冶だった。その刃先を誰もが褒め称えたが、嫉妬した若い弟子の少年によって女は殺された。槍の行方は誰にも判らなくなったと言う。
二番目の持ち主は人形を操る傀儡子だった。彼の最高傑作は美しく何でも出来る少女のからくり人形。傀儡子が人形に槍を持たせると、見事な槍さばきで傀儡子を切り刻んだ。
三番目の持ち主は生まれたばかりの王子。後継者の証として槍を与えられた女城主は、その後すぐに亡くなってしまう。葬儀の夜、王子の部屋から槍は消え、赤子の遺体だけが残っていた。
四番目の持ち主は愚直な父親だった。父親には病の娘がおり、彼女の為なら何でもする覚悟があった。やがて父親は、その決意のままに全てを捧げた。彼の存在と、この世界の全てを。
関連イラスト
兄ニーア
父ニーア