「もういいのよ、オルフェ…」
「イングリット…?」
「私は知っているから…」
概要
オルインは、劇場版アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』におけるオルフェ・ラム・タオとイングリット・トラドールによるカップリング。
FREEDOMがガンダムSEEDシリーズ完結編と銘打たれている為、(現状では)シリーズを締めくくる最後のラスボスを務めたコンビとなる。
イングリットの人気急上昇や儚くも美しい結末に伴い、20年以上に渡るシリーズでは新参のカップリングだがファンも増加傾向。
ファウンデーション王国の宰相とそれを補佐する国務秘書官の立場で、その正体は全世界を管理社会に置いた後に人類を支配すべく黒幕によって生み出された新人類『アコード』。
本来であれば与えられた役目を忠実にこなすことに幸福を感じるだけの筈だったが、いつしかイングリットはオルフェに一途な恋心を抱くようになっており、その気持ちをオルフェに打ち明けることも周囲に悟られることも許されず常に必死に押し殺していた。
そうした中、オルフェにとって定められた運命の伴侶であるラクス・クラインがファウンデーション王国を訪れることになり…。
オルフェが「もう一人のキラ・ヤマト」と言うべき存在なのは明確に提示されているが、イングリットについてはファンの間で「もう一人のフレイ・アルスター」ないし「ラクスの影」という見解がある。その名前の語源が北欧神話の神フレイに由来する点や、ガンダムSEEDのテレビシリーズが放送されていた当時「もしもフレイが生きていればキラは戦争の中で傷つけてしまった彼女と互いに罪悪感を抱えながらも結ばれていただろう」と監督によって語られ、逆説的にその場合はラクスが想いを諦めて身を引かざるを得ず、同時に今作におけるイングリットの立ち位置はどれだけオルフェに恋焦がれていてもラクスには決してなることができない『影』。
如何せんオルフェとイングリットは歩んできた人生の影響もあり様々な意味で未熟なので歴代のラスボスに比べると強さも信念も見劣りするという声もあるが、ガンダムSEEDシリーズにおいてキラとラクスに立ち塞がる最後の敵が違う運命を強いられてきた『自由を得られなかったもう一人の自分達』という構図を評価する声も多い。
作中においてイングリットがオルフェを愛した理由や経緯は明かされず、時には暴力も振るうオルフェの薄情っぷりも相まってイベントで「オルフェのどこを好きになったんだろう?」と担当声優が疑問を述べると監督が「顔と声」と回答する一幕があったりも。
公式企画『日本全国SEEDFREEDOM行きます』ではオルフェとイングリットは兵庫県担当となり、神戸ハーバーランドで和やかに買い物をするツーショットが実現。もしかしたら、二人で国の公務を行っている際はこのような雰囲気だったのかもしれない。
期間限定オープンの『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM カフェ』ではコラボメニューでオルフェ&イングリットをイメージしたパフェが販売される。そのタイトルは「愛と価値」……重い。
監督直々の発言でスーパーロボット大戦にSEED FREEDOMが参戦した場合はイングリット救済の可能性が仄めかされており、彼女の生き方を考えるとそれにあたってはオルフェの生存も絶対的な必須条件になる為、放映中の段階から今後を注目されている。
余談
オルフェとイングリットを演じている 下野紘氏と上坂すみれ氏は、同監督作品『グレンダイザーU』にてスーパーロボットアニメの元祖主役カップリングと言っても過言ではない兜甲児 と弓さやか役での出演が発表されている。
原典であるアニメ版グレンダイザーではさやかは未登場であり、その代わりに別のキャラクターが甲児と絡んでいたが、イングリットの如くさやかにも苦難が訪れてしまうのだろうか。