概要
エルピー・プルをベース(オリジナル体)としたクローン・モデルの強化人間。
第一次ネオ・ジオン抗争終盤に、クィン・マンサ、及び量産型キュベレイを乗機とする部隊として編成された、グレミー・トトの切り札。
プルツー~プルトゥエルブまでが存在するが、第一次ネオ・ジオン抗争末期(宇宙世紀0089年1月)時点でイレブンまでは死亡している(ただし、EVOLVE-10ではプルシリーズの生き残りと思しきパイロットが登場している)。
このシリーズの登場以降、『ガンダムの映像作品に登場する女性パイロットだらけのチームはほぼ全滅する』というジンクスとして後世の作品にも受け継がれるようになった。
各『個体』が、耐G向上のための特殊な循環器(後付けの内臓)を有するなど、肉体レベルから徹底的な強化措置を受けてはいるが、戦闘能力がグレミー・トトの設定した“及第点”に達せられたのはプルツーのみであり、残りの10体は劣化コピーでしかない。このため、フラッグシップ機であるクィン・マンサはプルツー以外には対応出来なかった経緯を持つ。その他にも能力が「戦闘に耐えうる規格に満たなかった」個体が少なからずいるとされている。
ガンダムエースでは漫画を連載している北爪氏により、プルシリーズ12人全員のイラスト(イラストNo.153)が描かれている。
イラストではトゥエルブのみ髪型が違っており外見で判断できる。
AOZRe-Bootにおいては、彼女らと見た目が似ているアリシア・ザビ率いる『レジオン』が火星を統治しており、彼女のクローンで構成された強化人間部隊『アリス親衛隊』も擁している。アリス親衛隊の中にはダイアナという名の、(多分バグで)男性として製造された個体もいるが、容姿は殆ど変わらない。
見た目は似ているが、彼女らがプルシリーズの大元に存在する人物かは詳細不明である。
機動戦士ガンダムZZ外伝ジオンの幻陽では、グレミーが「友好の印」としてフェアトンの下に『ナンバー880831E』『LO』『FA』と呼ばれる少女達が送られたが、彼女達は一様に近似した外見をしており、良くてプルシリーズの派生種、悪いとプルシリーズの失敗作と考えられる。
ゲーム・機動戦士ガンダムU.C.ENGAGEでは、新たにレイ、ノン、リンと名乗るプルシリーズが登場。彼女達はグレミー直属のエリートNT部隊である「プルナンバー」に属さない落ちこぼれのプルシリーズであり、コードナンバーも与えられない粗悪品として扱われている。
また同作ではグレミー本人も実はプルシリーズと同じクローンである可能性が出てきた。
余談
今では割と定着しているプルシリーズだが、実は「ガンダムZZ」内でハッキリとそう言われた事は無く、各書籍等ではプルツー以外の強化人間兵士がプルのクローンか、そうじゃないかで割れていた。劇中で会話した際にプル・プルツーとは声優が違っていたためである。
「ガンダムUC」誕生までにプルシリーズの概念はファンの間で定着していたが、それは「スーパーロボット大戦シリーズ」の影響が大きいとされる。本シリーズでは基本的にアクシズの強化人間部隊が登場するとプルのクローン体である事を毎回強調していた。
逆に「Gジェネレーションシリーズ」では一貫してただのモブ兵として登場しており、プルのクローンだと表現し始めたのはプルトゥエルブが参戦したオーバーワールドからであった。
他には「ギレンの野望」ではオリジナル要素でプルクローンというキャラを5人登場させている。
なお、宇宙世紀のクローン技術に関しては実は設定上でかなりグレーゾーンな側面があり、「精神肉体両方の促成技術を前提にしなければ存在できないキャラクター」と「そんな便利な技術があると逆に存在理由がなくなってしまうキャラクター」が混在している。
プルシリーズの場合も作られた時期をプルツーと同時期と考えるか否かで解釈が分かれている。
が、プルトゥエルブが0096年時点で18歳であると公式が明記しているため、プルシリーズに関してはオリジナルであるプルを含め、全員同時に造られていることがほぼ確実だ。
関連項目
機動戦士ガンダムΖΖ キュベレイMk-Ⅱ 量産型キュベレイ クィン・マンサ
機動戦士ガンダムUC マリーダ・クルス クシャトリヤ クシャトリヤ・リペアード