概要
埼玉県警下春日部警察署署長。
イケメンではあるが自身の署長室の部屋中に鏡を置くほどのナルシストであり、身だしなみを欠かさない。
漫画版では上げ底の靴を履き背を高く見せているが、映画版でそのような描写は見られない。
理由として監督が音声特典にて身体的コンプレックスの設定を削除したと発言しており、映画版の設定資料では野原ひろしと同じくらいの身長となっている。
愛車のスポーツカーで通勤しているが、トラブルメーカーのぽんこつ署員段々原照代にパトカーでぶつけられて壊されてしまう。
ネタバレ注意
実はこの映画の黒幕で、鉄拳寺堂勝は彼が操縦していたロボットである。
元々黒岩は根っからの悪党ではなかったが、妻と娘からは自分の誕生日そっちのけで先に食事を済まされる、自分の衣類と一緒に洗濯したことを非難されるなどの冷遇を受けており、邪険に扱われていた。
そんな鬱屈した日々から一般的に父親の家庭での立場が弱い現代日本社会を嘆くようになり、「父ゆれ同盟」を結成しかつての家父長制社会を取り戻そうとする。
物語の終盤では野原一家と段々原を逮捕と称して拉致。自身の正体と一連の真相を明かし、口封じの為全員の殺害を決行する。
しかししんのすけに家庭内での扱いを見透かされた上に、「かっこ悪い」と言われて逆上。
黒岩は記憶を削除させたロボひろしに命じて、しんのすけの大嫌いなピーマンを無理やり食べさせる。
ところがしんのすけが一生懸命ピーマンを食べるのを見たロボひろしが記憶を取り戻したため、拷問は失敗に終わる。
これについて音声特典では、正確には一生懸命食べているところではなく元々保持していた情報と異なるためコンピューターのスパークを起こして記憶を取り戻したとの事。
鉄拳寺ロボを再び操り野原一家を攻撃するものの、しんのすけが体に纏わりつきくすぐったため、正常に操縦が出来なくなりこれも失敗。
その後基地が崩壊して全員が脱出するが、今度は巨大五木ロボットで野原一家を倒そうとする。
しかし周囲の鉄骨や建造物などと合体した超巨大ロボひろしにより、妻と娘からの普遍的な家族愛を求め叫びながら巨大ロボと共に爆発し敗れた。
敗北後は部下の頑馬博士と共に現行犯として段々原に逮捕された。この際、段々原に自身の罪状を問うが、「他人の心をおもちゃのように弄んだこと」だと返される。
上記の通り黒岩の妻子は夫と父を無下に扱っており、若くしての署長昇格も喜ばず強引に単身赴任をさせるほどであった。
世のお父さん方の悲哀を十分に感じさせるものでもあり、一種の哀しき悪役である。
余談
エンディングでは、頑馬と共に刑務所のレクリエーションとして五木ひろしのものまねをしている。
漫画版では鉄拳寺ロボの中に入って操作し、巨大五木ロボはランニングマシンで走りながら稼働させていた。
さらに自分に対するこれまでの行いを後悔して面会に赴いた妻子と刑務所のガラス越しで涙の再会を果たし、和解できた様子を見せるなど救いのある展開となった。そのため、映画版でも、描写が無いだけで、和解できた事を願うばかりである。
関連項目
哀しき悪役 父親 ナルシスト 残念なイケメン こいつおまわりさんです
金有増蔵、貫庭玉夢彦:同じくクレしん映画で初登場した父親キャラ繋がり。ただし、前者は、娘を無下に扱ってたため黒岩とは逆の存在とも言える。後者は娘に対して(ある意味)過保護過ぎていたが、後に改心したりと、末路は黒岩とは逆。