東堂葵
とうどうあおい
「どんな女が 好み(タイプ)だ?」
概要
呪術高専京都校の3年生。1級呪術師。
筋肉質の巨体を誇り、ドレッドヘアが特徴の強面の男。左頬から額にかけて大きな傷跡がある。
非術師の家系ながら学生としては頭一つ抜けた実力を持ち、夏油傑の起こした百鬼夜行事件の際には一人で特級呪霊1体と一級呪霊5体を祓った上、一級呪霊相手には術式を使わなかったという逸話を持つ実力者。
姉妹校交流会においては高い実力を持ちながらその傲慢かつ粗暴な性格ゆえ、敵味方両方から厄介者として扱われている。
プロフィール
人物
豪快な熱血漢で見込みのある者に対しては友達思いな一面をみせるが、基本的には自己中心的で他人から指図されることを嫌う。対人コミュニケーションが出来ないわけではないが、集団との協調性はほぼ皆無。
気に食わないと思えば目上の者にも噛み付き、それを通すだけの実力と威圧感を持っている。
基本的に言葉遣いは堅苦しいが「身長(タッパ)と尻(ケツ)のデカい女が好み(タイプ)」と女好きであり、高身長アイドル・高田ちゃんの熱狂的なファン。初対面の相手に女の好み(タイプ)を聞き(本人曰く「男でもいいぞ」)、それによって相手を判断する癖があり、好み(タイプ)が一致した虎杖悠仁を即親友(ブラザー)認定している。また、詳細は不明だが他にもブラザー認定している相手がいるらしいが東堂の片思いらしい。
女性の好み(タイプ)以外の戦闘スタイル等でも虎杖とは相性が良いようで、虎杖のことを「親友」→「親友(ベストフレンド)」→「親友(マイベストフレンド)」→「超親友(ブラザー)」と回を追うごとに親しみ度合いをランクアップさせており、虎杖との青春アミーゴな記憶を捏造する、頼まれてもいないのに呪力の扱い方を伝授する、虎杖と甲子園やマンツーマンの任務に行く未来を熱望するなど非常に目を掛けて気に入っている。
当初、記憶の捏造は虎杖の持つ「何らかの能力」が作用した結果と思われていたが、「虎杖にそんな能力はない」と作者から明言され、もう片方の実例には明確に理由があったことから(普段の言動から察せる通り)素だったらしい。
実際、脳内で生み出した高田ちゃんと0.01秒間の会話をして花御の攻撃回避のヒントを掴み取った際には「感謝の意思を伝えねば」と次の握手会へ思いを馳せたりしている。
この性格や振る舞いから傲岸不遜で頭のおかしいドルオタの印象が強いが、それでも呪術師として確固たる信念を持って戦っている。命を落とした仲間に対し、生き残った者に課せられた罰を「生きて強くなること」と考えており、残酷な世界での命に対する割り切りや透徹した哲学を持っている。真依曰く「しっかりイカれてる」。
年齢に見合ぬ強面や成熟した精神を備えており、常に芝居がかった振る舞いをする(五条悟からは「オマエいくつだよ」とツッコまれている)一方、握手会で推しアイドルと対面した際はデレデレした姿を見せるなど年相応の一面もある。
傲岸不遜・傲慢で粗暴な性格に加え、筋骨隆々の巨躯の持ち主であることからパッと見は脳筋の体力バカに見えるが、実際は真逆の理知的で思慮深い人間性の持ち主である。交流戦で虎杖と戦ったときには虎杖の戦い方を冷静かつ的確に観察・分析し、『より強くなるための指南』を分かりやすく理論的に伝えた。
虎杖にとって『呪術師の心構え・在り方』を示したのが七海建人だとするならば、東堂は『具体的な戦闘方法』を懇切丁寧に教えた存在である。そのため「本来の師匠である五条よりも師匠らしい」と言われることも。
実際、東堂が「全力で導く!」という気構えで戦った交流戦を経て虎杖の成長は大いに促進され、飛躍的にその強さを増すことになった。
特級呪術師の九十九由基は東堂が小学生の頃に出会った師匠であり、異性の好み(タイプ)を訊く定番のセリフも、もともとは九十九の口上をリスペクトしたものと思われる。顔についた大きな傷は九十九のスパルタ特訓が原因らしい。
身だしなみに気を遣っており、いつもいい匂いを発している(周囲はそれが逆に腹が立つとのこと)。
だが、何故か戦闘時は大抵半裸になっている。
また、首にペンダントをしており、中には虎杖(ブラザー)と高田ちゃんの写真が収められており、それを見た真人をドン引きさせ、スタン状態にさせた事で読者からは特級呪物と言われている。
そしてアニメ45話にてペンダントのシーンが映像化。
原作ではペンダントを見た真人が一瞬驚きドン引きした程度だったが、アニメ版では真人がペンダントを視界に捉えた瞬間、まるで領域展開のような謎の精神空間(?)に引きずり込まれ、東堂と突如スタンドのように現れた高田ちゃんが彼女の楽曲をバックに真人をフルボッコにするという斜め上すぎる衝撃的な演出となった(「※東堂のイメージです」という注釈つきで)。
原作を知っている読者もこの展開を予想などできるはずもなく、視聴後は「45話の内容がほとんど東堂に持っていかれた」「簡易版無量空処(多大な情報量を流し込まれ呆然とする様から)」「存在しない記憶」等と早速反響を呼んでいる。
ちなみに、このペンダントはまさかの商品化を果たしている。(虎杖と高田ちゃんの写真は流石にないが。)
戦闘スタイル
基本的には恵まれた体格を活かして呪力を纏ってブン殴る見た目に違わぬパワー型の近接戦闘タイプ。
しかも単にパワーがあるタイプではなく、非常に優れた格闘技術を持った上で優れた状況判断能力と観察眼を持ち、咄嗟の判断で自傷してダメージを軽減する、出したいと思うことで黒閃を出すほどに集中するなど、様々な意味で人並外れた精神能力を持っている。
欠点として独断専行の傾向が強く、他者と組んでの戦闘には不向きなことだが共闘を決めた相手には普段の我の強さが嘘のように積極的に補助に回り、自身の術式もあって優れたサポート要員となる。
そのため、単独戦闘でもツーマンセルでも安定した立ち回りを見せる。
術式
- 「不義遊戯」(ブギウギ)
手を叩くことで術式範囲内にある“一定以上の呪力を持ったモノ”の位置を入れ替えることができる術式。術式対象は生物・無生物を問わず、彼自身も含む。
また、入れ替えたモノの持っている慣性は入れ替わった際入れ替わったものに引き継がれる(静止しているAとAの方向に慣性で動くBを入れ替えた場合、Bは止まり、Aが入れ替えた先でBの方向へ移動する)が、渋谷事変で吹き飛んでいる真人とその先にいた新田の位置を入れ替えた際、本来新田が吹き飛び真人の方向に飛んでいってしまうが、入れ替わった新田ではなく真人がそのまま吹き飛び続けたため、入れ替える対象の持っている慣性をどちらに付与するかも切り替えられる模様
単純な戦闘能力と言う点においては非力そのものと言える術式だが、単純(シンプル)ゆえに非常に応用が効く上に発動条件が手を叩くという簡単なもの・インターバルや回数制限などの条件もなく連発が可能と言った術式発動の条件、詳細がバレたところで対処しようがない事や手を叩く=強制発動ではないのでいちいち拍手の度に発動したのかブラフかを判断するために周りを再認識しなければならず意識を取られる理不尽性から、東堂の戦闘能力を抜きにしても総合的にかなり強力な術式になっている。
また発動条件の「手を叩く」は自らの手同士である必要はないため、他者の、それこそ目の前の敵の手を叩いても入れ替えを行うことが出来る。
更に作中でよく行われる「術式の開示」によるメリットがほぼ皆無であることを逆手に取り、他の術師は行わない「嘘の術式開示」によって相手を撹乱する情報戦すら可能(普通ならばすぐにバレるorノーリターンである程度の情報を渡してしまうため)。
例えば術式の説明を行う際、対象について
- 「自分以外のモノ同士の位置」と説明して自分以外にのみ使いつつ、ここぞというときに自分と何かの位置を入れ替える。
- 「自分と何かの位置」と説明しておいて、ここぞという時に自分以外のモノ同士の位置を入れ替える。
という真似も可能。
そして「術式の開示」は術師の強化であると同時に対戦相手としても攻略法を見出すのに重要であるため、開示中に邪魔してくるものがほぼいない事やそうやって開示した情報を真実として捉える癖が術師にはほぼ確実に存在することから熟練者程引っかかりかねないという厄介さも持ち合わせる。
バカ正直が定石の術式戦闘を逆手に取って大嘘をぶちかます"不義"を働き、相手をもて"遊戯(あそ)"ぶ、この上ないネーミングである。
作中で使用された応用例としては以下のものがある。
- 自分にしかけられた攻撃に対して相手と位置を入れ替えることで自爆させる。
- 接近戦において敵味方の位置を連続で入れ替えることで相手を混乱させる。
- 包囲されていても周囲と位置を入れ替えるだけで突破できる。
- 手を叩いても敢えて術式を発動させず、入れ替わりを警戒する相手にフェイントをかける。
- 拾った石に呪力を込めて投げた後に入れ替わりを発動する。
- 片手を失った後「拍手とは魂の喝采」と宣い、切断面と自身の掌を打って発動……したと思い込ませる(拍手が条件であるため当然不発)。
以上のように戦闘補助・味方のサポートとしても非常に有用で、特に奇襲と回避に優れ、真正面からブン殴るタイプの戦闘スタイルの東堂にとっては自身の穴を埋めるという意味で非常に相性が良い術式である。
さらに、この術式最大のメリットとして
術式効果がほとんど必中
というものが挙げられる(明言はされていないが逆にスカしたり発動したのに入れ替わらない、という描写もない)。術式効果が「位置を入れ替えるだけ」なので呪力防御や高速移動などでは対処出来ない故の副次的効果だと推測されている。
また、入れ替える対象が増えるほど「誰と誰を入れ替えるのか」の択が増えるため、敵にとっては厄介な術式であり、集団戦でこそ真価を発揮すると思われる。しかし単騎でも彼の戦闘力が十分高いことや上記の通り東堂自身が協調性に欠く人物であるため、共闘可能な人物は非常に限られる。
その他にも領域対策として九十九由基直伝の簡易領域も習得している。
弱点としては「手を叩く」のが絶対条件であるため、知っていると不意打ちでもタイミングがバレやすい事が挙げられるが、上記の通りフェイントを織り交ぜてカバーしている。
致命的な点はむしろ「何らかの理由で片手を封じられる、もしくは喪失する」事が術式の消滅に等しい点。
相手の手を叩く事でも発動できるとは言え、当然ながら任意のタイミングで発動できる自身の両手が揃っている時が最も強力であり、それが封じられてしまうと著しい戦闘力の減退を受ける事となる。
東堂は渋谷事変の際、真人の0.2秒の領域展開で片腕だけ防御が間に合わず、即座に切り離した事で対処したが、その際無為転変の効果で切り離した手が破裂してしまったため、反転術式でも治療できなくなってしまっている(分断されたものを付けるならともかく無い物を生やすのは不可能。また、真人の術式で手の魂が変形してしまっているであろうことから生やせたとしてもマトモな形にはならないだろうとも考えられる)
「残念だったな。俺の『不義遊戯』は もう死んでいる」
グラブルコラボでは高田ちゃんの影響でグラブルにハマったらしく、当の本人たちがうろ覚えの知識を完璧に解答(メインストーリー第一話の場所を問われビィは島の名前だけ答えようとしていたが東堂は更に地域まで指定して解答していた)、更に通貨単位などの違いに戸惑う虎杖達に(本来現地民であるプレイヤー達がやるべき)「通貨単位はルピ」という指摘を行っていたり、「空の民と星の民の戦争」や「聖晶獣のその後」の歴史などに異様に詳しい(現地民からすれば幕間で語られている様な世界の裏や成り立ちまで詳細を知っている事になるためある種不気味である)
また、彼自身もグラブルプレイヤーで在る事からいつものやりとりを経る事なく「元より共に戦ってきた仲間」という認識で異様にフレンドリー、ビィをライバル認定している。