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東武9000系の編集履歴

2024-04-30 17:33:19 バージョン

東武9000系

とうぶきゅうせんけい

東武鉄道で使われている車両の一つ。本項では、派生系列の9050型についても解説する。

東武9000系とは、東武鉄道が製造された通勤型車輌。1981年より営業運転を開始している。ここでは、9000系のグループに入る9050型についても解説する。


概要

1980年代当時、東上線では帝都高速度交通営団(現東京メトロ有楽町線)との直通運転が計画されていた。そこで東武鉄道では地下鉄直通の為、1981年に9000型の試作編成を1本製造した。その後、1987年に地下鉄有楽町線の和光市延伸、東武東上線への直通運転開始に伴い、量産車6編成を用意した。輸送力増強として、1991年に9000型が1本、1994年に9050型が2本、それぞれ増備された。全編成が10両編成で、東上線のみの所属。現在は東上線地上運用を中心に活躍している。また後継車両である50070型とともに、東京メトロ有楽町線・副都心線東急東横線横浜高速鉄道直通運転列車にも使用されている。東急新横浜線にも対応しているが、営業列車では未使用。


メカニズム

車体構造

東武鉄道では初めてとなる軽量ステンレス車体を採用し、後の10000系などの先駆けとなった。


内装

車内内板は天井をミルキーホワイト色、側面をクリーム色キャンパス模様の化粧板を使用して明るくすっきりさせる内装としている。また、第1編成のみ窓の割り付けが8000系に準じており、座席は扉間7人掛け、車端部4人掛けとなっている。量産車である第2編成以降は、扉間7人掛けは維持しつつ、車端部は3人掛けに変更されている。


機器類

制御装置にはAFE式主回路チョッパ制御を採用。2023年2月現在では東京メトロに乗り入れる最後の直流モーター車となっている。


形式

9000型

1981年に試作車(9101F)が登場。約6年間東武東上線の地上用として使用された。1987年に量産車(9102F〜9107F)登場後、地下鉄乗り入れ開始。その後、1991年に増発用として1編成(9108F)が製造された。この時、東武では10030型の製造が行われていたため、車体が10030型に準じたビードプレス構造に変更されている。現在も東武東上線(池袋〜小川町)で活躍しており、地下鉄有楽町線、副都心線でも活躍をしている。また2013年より、東急東横線での営業運転も行われる。

試作車と量産車とに大別され、量産車のうち最後に増備された9108Fは外観が異なる。在籍数は9000型・9050型あわせて10編成(100両)ながらバリエーションに富む。


9050型

1994年の有楽町新線(現在の副都心線)に伴う輸送力増強を目的に、10両編成2本が製造。車体は9108Fとほぼ同じとした。また、VVVFインバータ制御になった他、行先表示器は3色LEDに変更。車内は時代の変化に合わせたものとし、当時では先進的だったモニターによる車内案内表示を行なっていたが、故障が頻発し数年で取り外されたという。現在も9000型量産車や50070型と共通に運用されている。


改造工事

副都心線乗り入れ改造工事

2008年に開業した副都心線の乗り入れのため、試作車(9101F)を除く9編成で実施された。

改造工事は以下の通り。

車外

前面ライトのHID化、スカート設置、方向幕のフルカラーLED化、車外スピーカー設置、パンタグラフのシングルアーム化。

設備面

ATO設置工事、車内内装の大幅修繕(50000系と同レベルの内装に。9050系は小規模修繕のみ)。試作車である9101Fはドア配置の関係で副都心線内に設置されたホームドアに対応できなかったことから改造対象から外され、直通機器を外され地上専用車へと転用された。


編成表

9000型

←池袋・新木場・元町・中華街/小川町→


形式クハ9100モハ9200モハ9300サハ9400モハ9500モハ9600サハ9700モハ9800モハ9900クハ9000備考
MT構成Tc1M1M2T1M1M3T2M1M4Tc2
号車10987654321
機器構成CHOPMGCHOPMG,CPCHOPMG,CP9101F~9107F
機器構成CHOPSIV1,CPCHOPSIV1,CPCHOPSIV1,CP9108F
第1編成9101920193019401950196019701980199019001廃車済
第2編成9102920293029402950296029702980299029002
第3編成9103920393039403950396039703980399039003
第4編成9104920493049404950496049704980499049004
第5編成9105920593059405950596059705980599059005
第6編成9106920693069406950696069706980699069006
第7編成9107920793079407950796079707980799079007
第8編成9108920893089408950896089708980899089008

9050型

←池袋・新木場・元町・中華街/小川町→


形式クハ9150モハ9250モハ9350サハ9450モハ9550モハ9650サハ9750モハ9850モハ9950クハ9050備考
MT構成Tc1M1M2T1M1M3T2M1M4Tc2
号車10987654321
機器構成VVVFSIV2,CPVVVFSIV2,CPVVVFSIV2,CP
第1編成9151925193519451955196519751985199519051
第2編成9152925293529452955296529752985299529052

廃車・今後

2021年に唯一未修繕で残っていた9101Fが重篤な故障を起こして休車。そして約2年後の2023年10月、北館林へ回送・廃車となった。9000系の廃車は1例目。東上線ではこのような原因不祥な故障車として以前にも10000系11004Fの前例があり、こちらも修理されぬまま廃車となっている。ちなみにこの11004F、廃車後に運転台の部品を9101Fに供出したようで、運転台にはそのことが記載されていた。故障を理由に廃車になった以外にも縁があったようだ。現在中間車は全車解体され現存していないが、両先頭車は連結の上留置されており、恐らく保存されるものと思われる。


残る修繕済の9編成についても、9101F廃車から半年後の2024年4月に公開された鉄道事業設備投資計画において「9000系車両については、新型車両への代替更新を計画しています」との文言が確認された。その新型車両がまだ設計段階ではあるものの、この先数年内での引退は確定と見て差し支えない。早めの記録を推奨する。


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