ストーリー
人間のほかにヴァンパイアが存在する世界。
ヴァンパイアは闇に紛れて人間を襲い生き血をすすり、ヴァンパイア化させて仲間を増やしていた。
人間とヴァンパイアの混血として生まれた黒人の青年ブレイドはヴァンパイアの能力と日光の下を歩ける人間の特性を備えていた。
成長した彼はヴァンパイアハンターとして活動し、ヴァンパイアたちからデイ・ウォーカーと呼ばれ恐れられる存在となり、ヴァンパイアとの死闘を繰り広げていく。
キャラクターとしてのブレイド
本名:エリック・ブルックス。
母が妊娠中に吸血鬼に襲われたために、胎内にいたエリックは吸血鬼と人間の特質を兼ね備えたハーフとして生まれることとなった。母を殺した吸血鬼に復讐心を抱き、成長した現在では自ら“ヴァンパイアハンター”となり悪の吸血鬼たちと戦っている。吸血鬼から受け継いだ優れた身体能力を持ち、なおかつ日光の下でも活動できる点が強味。反面、吸血鬼の習性をも受け継いでいるため、たびたび吸血衝動に苛まれ苦悩することになる。
ゴーストライダーとは、共演が多い。
また、トランペットの腕前はプロ並みとの事。
原作
初登場は、マーベルのホラーコミック「The Tomb of Dracula」#10(73年)から。
売春宿に努める母親タラ・ブルックスが、陣痛合併症を起こしたために医師を呼ぶも、その医師は吸血鬼のディーコン・フロストだった。ディーコンに噛まれ、タラは死亡するが、子供・エリックは何事も無く出産。しかし吸血鬼の要素をその身体に取り込んでしまっていた。
売春宿で成長したエリックは、9歳の時に宿で、吸血鬼たちに襲われていた老人を助ける。
その老人、ジャマル・アファリは実はヴァンパイアハンターであり、エリックも彼に師事してヴァンパイアハンターの道を進む事に。
ナイフや短剣の技術とともに、様々なマーシャルアーツを学び習得。デアデビルやエレクトラ、ウルヴァリンの師でもある忍者マスター「スティック」からも学んでいる。
「ブレイド」のニックネームを得るようになったが、若いハンターの一団、およびそのリーダーのガールフレンドであるグローリー・アナと交際し、彼らが吸血鬼に倒された事、そして彼の育ての親アファリがドラキュラ本人に殺された事は、ブレイドに大きな影響を与える事に。
後に、クインシー・ハーカー(「ドラキュラ」本編の主人公、ジョナサン・ハーカーの息子)や、レイチェル・ヴァン・ヘルシング(同じく「ドラキュラ」本編内でドラキュラと戦ったアブラハム・ヴァン・ヘルシングの孫娘)などのヴァンパイアハンターたちと協力し、ドラキュラと戦う。
吸血鬼モービウスともこの頃に知り合っている。
後に、自身の体質の原因となったディーコン・フロストを追い、吸血鬼の私立探偵ハンニバル・キングと知り合い、彼と協力しつつフロストを追い、これを倒した。
この後に、ドクター・ストレンジに呼ばれ、オカルトヒーローチーム「ナイトストーカーズ」に在籍したり、モービウスに噛まれて日光を完全に克服したりする。
ちなみに、「デイウォーカー」を名乗るようになったのは、この時から。
Dr.ドゥームの依頼でタイムトラベルに挑んだり、スパイダーマンなどと共演したりと、他のヒーローやヴィランたちともそれなりに共演している。
近年では、「シークレット・エンパイア」事件で、閉じ込められたマンハッタン内部の吸血鬼を殲滅したり、「ザ・ウォー・オブ・ザ・レムルズ」にて、ダークエルフの支配者マレキス・ジ・アキュアードなどとも戦っている。
当初は、アファリから学んだ戦闘技術と吸血鬼の知識のみで戦っていた。自身の出生時の出来事から、吸血鬼に噛まれても吸血鬼化への耐性は有していたようだが、超人的な能力を得るまでには至っていなかった。
後に、吸血鬼モービウスに噛まれた事で、その体質が変化。日光への完全な耐性の他、吸血鬼の持つ超人的な力、スタミナ、スピード、敏捷性、超感覚、そしてあらゆる異物(化学物質/ウイルス)を攻撃する急速な治癒因子を身に付ける。
ジャマル・アファリから、吸血鬼に関するあらゆる知識を教えられ、マスターしている。
また、様々なマーシャルアーツを習得。素手はもちろん、投げナイフや剣術も得意としている。「ブレイド」の仇名は、ナイフ及び剣の扱いが得意な事から。
また、小さめの杭を多数装備し、それらを用いて吸血鬼に止めを刺している。
「The Tomb of Dracula」に登場した初期は、トレンチコート姿で、木杭をいくつも差したベルトを肩にかけている。
後に、単独映画版のようなスタイリッシュな姿へと変わっていった。
各メディア展開
単独映画版
演:ウェズリー・スナイプス / 吹替:菅原正志(ソフト版)、大塚明夫(テレビ東京版)
1998年〜2004年にかけて全3作が製作された。
B級映画を主に手掛けるニューラインシネマの製作ということもあって、同時期の実写版『X-MEN』『スパイダーマン』と比べると製作費の少なさは否めず、いまひとつ影も薄い。ヒーロー自体の知名度の低さに加えて、下記アニメ作品群と異なり他ヒーローについては触れていないため、特に日本国内ではアメコミ原作と知らずに単なる「スナイプスのアクション映画」として認識している人も少なくないとか。
しかし、ハリウッド屈指の肉体派にして武術オタクであるスナイプスを起用しただけあってアクションのクオリティは非常に高く、キレッキレのブレイドを堪能できる。なんだかんだ3作も製作されただけあって根強いファンも多い。
ちなみに2作目の監督はあのギレルモ・デル・トロだったりする。
単独アニメ
2011年7月より放送。
『アイアンマン』などと同じく日本のマッドハウスが制作し、世界観も共有している。
- ブレイド(CV:大塚明夫)
- マコト(CV:坂本真綾)
- ディーコン・フロスト(CV:磯部勉)
- ノア・ヴァン・ヘルシング(CV:阪脩)
アルティメットスパイダーマン
シーズン2第46話『ブレイド』および第47話『ハウリング・コマンドーズ』に登場。
ハウリング・コマンドーズの面々とともに宿敵ドラキュラと対峙した。
ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ
第43話『ブレイドの非情な決断』にて登場。
声は安元洋貴が担当した。
MCU版
演:マハーシャラ・アリ / 吹替:諏訪部順一
単独映画の製作が発表されており、前述のスナイプス版からのリブートとなる。
なお、2021年公開の『エターナルズ』のポストクレジットシーンにて、声のみではあるが先行登場済み。
2019年のコミコンで華々しく発表されたはいいものの、その後の制作はお世辞にも順調とは言い難く、脚本の度重なる書き直し・脚本家交代・監督の降板といった事態が生じている。
現時点での公開予定日は、発表から実に6年越しの2025年2月4日に設定されているが、これが守られるかどうかを疑問視するマスコミも多い(一度は2024年と発表されたが延期になっているため)。そもそも、公開まで1年を切った2024年上半期の時点で制作に入ったという情報すらなく、ファンの間ではこのまま企画が頓挫してしまう可能性まで囁かれ始めている有様である。
ブレイドの明日はどっちだ。
関連タグ
ブラックパンサー:黒人のMARVELヒーロー繋がり。
ジュビリー:MARVELヒーロー。2015年の時点で吸血鬼化してるものの、うまくやっている模様。
モービウス:吸血鬼のMARVELヴィラン。
レイン(『ブラッドレイン』):人間とヴァンパイアの混血であるヴァンパイアハンター繋がり。