概要
主人公とパートナーイグニスとのカップリングであり、VRAINSは二人の関係性の変化が主軸となっている。
物語当初は護衛と人質の契約関係に過ぎず、胡散臭いAiを警戒する遊作が辛辣な言葉を向ける場面も少なくなかった。だが共闘を重ね、ロスト事件の真相へ近付くにつれて次第に心を通わせていき、2期『イグニス編』では明確に相棒の関係に変容。強い絆で結ばれた二人は人類とAIの共存を実現するために、苛烈な戦いに身を投じていく――。
本編
※作品終盤までのネタバレ注意 |
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1期 ハノイの騎士編(1話~46話)
二人のファーストコンタクトは1話でハノイの騎士とSOL社に追われるAiを、遊作がデュエルディスクに捕獲するシーン。ハノイに目を付けられているAiを捕獲すれば、おのずと追い求めている事件の手掛かりを得られると考えた遊作は、ハノイとの交渉材料としてAiを捕獲する。
共闘関係になった遊作とAiだが、最初は互いの目的達成のためだけに手を組む、いわばビジネスパートナー的な関係に過ぎなかった。
「さあ?俺ほとんどの記憶が食われて目だけになっちゃったし~」と真面目に質問に答える様子のないAiに対し、遊作は「お前は信用できない」と言い放っている。積極的に情報を開示しないAiへ「答えないならお前のプログラムをバラバラにする」と脅したこともあった。
自身に関する記憶を失っていたために名が無かったAiに、遊作は「Ai(アイ)」と名付ける。「Aiだから」という至極安直なネーミングであったが、当のAiは物語が進行するにつれてこの名前に愛着を示すようになり、事あるごとに自慢している。(1・2話のEDクレジットでは「謎の生命体」表記だったAiだが、名前が付けられた3話以降は「Ai」表記へと変わっている。)
二人の関係の転機となったのは、41話でのリボルバーとのデュエル。
リボルバーから「Aiの記憶データが最初から喪失していない事」「Aiが遊作を基に作られたイグニスである事」が明かされ、1話からAiが嘘をついていたことが判明。だが遊作は己の復讐を遂行するためにAiを利用していた負い目があるからか、嘘を咎めはしなかった。
42話にて、リボルバーに勝つために、遊作は成功する確率が低いことを承知でストームアクセスを行うも失敗。右腕が千切れたうえにバランスを崩し、ボードから落ちかけたそのとき――。
Ai「相棒が無茶するってんなら俺も付き合うしかないだろ!」
Aiの機転と自滅覚悟の行動によって、遊作はストームアクセスを成功させる。見事に形勢逆転するもデュエルは中断されてしまう。
43話で彼から鴻上博士がイグニスを製造した目的と、ハノイがイグニス殲滅を掲げる理由について知り、ハノイの塔を止めるべく再びリボルバーとデュエルを行う。決戦時、Aiは遊作に対し今まで己を守らせる盾として利用していたことを謝りながら、ただ仲間のもとへ帰りたいだけだと悲痛に訴えた。
激闘の果てに遊作とAiはデュエルに勝利し、ハノイの計画を瓦解させる。
復讐を終えた遊作は、人質として扱う必要のなくなったAiに対し、そのロックプログラムを解除。夜光虫が輝くスターダスト・ロードを眺めつつ、ネットワーク空間へ旅立つAiを見送った。
2期 イグニス編(47話~103話)
1期最終回から3か月後、再び邂逅した二人は共に新たな脅威に立ち向かうこととなる。彼らが明確に相棒の関係へと変化するのもこの章。
徹底してAiを人質として扱ってきた遊作だが、67話にて「それを相棒と呼ぶのなら…好きに呼べばいい」と、今までの厳しい態度を軟化させた。そして人間とAIの生存競争を目の当たりにする中で、「人間とAIの共存」を目指すようになる。
50話で「お前には人質が似合っている」と言い放った遊作だが、1期と比較するとAiを放任している様子が見られ、64話でAiが勝手にドローンに改造したデュエルディスクで街中を気ままに飛ぶことを容認している。68話でAiを呼び掛ける際に「新しい昼ドラが始まるらしいぞ」と声掛けしており、1期では無関心だったAiの趣味を遊作が把握していることが判明した。
また2期以降の遊作はAiの嘘を個性として受け入れている節がある。
3度目のボーマン戦で、Aiが狙い澄ましたかのようなタイミングで奥の手を開示したことを遊作が指摘した際、Aiは「じゃあ今のは嘘~。ホントはずっと使えたけど隠してた」と返したが、遊作はそれに対し「そのほうがお前らしい」と微笑んで返答している。
利益重視に走ったSOL社の上層部がアースを解体し、Go鬼塚を使い潰しにした事に遊作は激しい憤りを見せ、それと同時に『イグニスと共存できるほど、人類という種族は精神的に成熟していない』と判断。Aiや不霊夢に、ボーマンとの戦いが終わったらネットから隔離された場所へ身を隠すよう勧め、そんな場所があるのかとAiに問われた際には「(逃げる場所が)なければ作ればいい。そのためなら、俺も草薙さんも協力する」と返した。
遊作「おそらく人間とAIの戦いは繰り返されるだろう。だが少なくとも巻き込まれるのはお前達じゃない。俺はお前達に生きてほしい。持っている命を大切にしてほしい…」
ボーマンとの最終決戦時、戦局を好転させるべくAiはその命と引き換えにニューロンリンクへ突っ込み、ニューロンリンクを停止させる。
Ai「お前は繋がることで強くなってんだよ!繋がることを恐れるな!(中略)Playmaker!倒せ、ボーマンを!!そして世界を救え!俺がいなくなっても泣くなよ。じゃあな、Playmaker...!」
その後は幸いバックアップが起動し、Aiは無事に復活を遂げる。ボーマンに勝利を収めるも、同胞であるイグニスを全て喪ったAiは、遊作に言われた通り誰にもその行方を告げず姿をくらませたのであった。
3期 Ai編(104話~120話)
Ai「俺は誰にも分かってほしくない。たった一人を除いてな」
Aiの名を冠した章だけに、二人の関係性に重点を置いて描かれている。
人類の脅威となるイグニスを殲滅すべくAiとの敵対を掲げる了見に対し、遊作は「俺はAiを信じている」「俺は生き残ったAiには自由に生きてほしい。他のイグニス達には与えてやれなかったがAiにはまだチャンスがある」と語る。
遊作のもとから離れていたAiだが、人間の姿となって人間の世界で暗躍を始める。
SOL社トップを襲撃し、財前晃へ襲撃予告を行ったAiに遊作は激しい動揺を見せ、相棒が人を傷つけたことを深く悲しむと同時に「だが、俺はAiを信じたい…!」と零した。1期最終回でAiと共に眺めたスターダスト・ロードに一人で訪れ、Aiのいなくなったデュエルディスクを見つめてAiの名を呟くなど、遊作の葛藤が描写される。だが、相棒がこれ以上罪を重ねないようにAiを止めることを決意。Aiの居場所を突き止めるべく動き出す。
最終4話
ソウルバーナーとリボルバーのデュエル後、遊作はメールに記載されたSOL社工場へ向かい、現実世界で人間の姿のAiと初めて会う。
そこでAiが『自分の意思と外見を複製したコピー体』を、世界へ大量にばら撒くためにSOL社を乗っ取った事を知り、全てを返して姿を消すよう迫るも、計算高いAiは既にコピー体が起動するよう計画を実行していた。わざわざ居場所を記した手紙を用意していたAiに対し、遊作は「お前は自分がやっている事をやめさせるために、俺を呼んだんじゃないのか?」と問うもAiは真意を見せず、彼の提示する条件を呑んでデュエルするしかない状況に追い込まれる。
117話「交わらない道」
Aiとのデュエル開始直後、衝撃の事実が判明する。
Aiはサイバース世界がハノイに襲撃され狙われの身となって以来、オリジンである遊作の人生に干渉し、ハノイへの復讐の道を歩むよう陰から誘導していたことが明かされる。仲間のもとへ帰り、そしてイグニスにとって脅威であるハノイを倒させるために、遊作が自らの意思で復讐に生きるよう仕組んでいたのだ。遊作の協力者である草薙がDen cityへ来たのも偶然ではなくAiが誘導したためである。1話で遊作に捕獲されたのもわざとだった。
そして遊作はこの疑惑に気付きながらも、Aiの善性を信じていたのだ。
「全ては計算ずくか?」と問う遊作に対し、Aiは「悲しいこと言うね」「まぁ最初はそうだったかもな。だが今は違う。お前は俺のたった一人の友達だ」と返す。始まりが欺瞞であっても、その後築かれた絆は本物であると。(尚この会話の前に、デコードトーカーに対し「俺達が共に手にした最初のリンクモンスターだ」と評するAiの場面があり、遊作はそれが本当に最初であったのか?を問い正している場面といえる。)
118話「無謀な提案」
コピー体が出来てもAiの孤独は解消されないと指摘する遊作。だが、コピー体の起動と同時にAi自身の意思が分割され消滅することが判明する。デュエルの勝敗に関係なく自身が消滅するAiの行動は、大掛かりな自殺と変わりない。目的の全貌を知った遊作から「俺に死にざまを決めさせようというのか?」と問われた際には、それを肯定すると同時に「最後はお前と共にいたいんだよ」と返した。
Ai「俺のことは救わなくていい。どのみち、お前は俺が奪ったものを取り返さなきゃならないんだ。だからこのデュエルは本気でやろうぜ。それがかつてのお前の相棒…Aiちゃんの望みだ」
119話「壊れゆく自我」
Ai「お前、俺に何が起きたのか知りたがってたな。勝負がつく前に話しとくよ。お前には全て知っておいてほしいからな。俺達イグニスの本当の運命について…」
ボーマン戦の最中にライトニングが語った『イグニスが辿り着く真実』を確かめるために、Aiはサイバース世界にあるライトニングの洞窟へ向かう。そこで待ち構えていたライトニングの劣化コピー体から、衝撃的な事実を聞かされる。
それはAiが単体で生存した場合、Aiの存在そのものが人類の滅亡を招くというシミュレーション結果であった。
存在自体が人類とイグニスの両方に滅びを齎すライトニングとは違い、他のイグニスがいれば人類を発展させるAiも、Aiだけ生存した場合は人類の滅亡を招くという条件付きのボトルネックであった。
Aiが人類との対立を望まずとも、Aiの存在自体が人類の滅亡を招く。何千回、何万回とシミュレーションを繰り返そうと、その結果は覆らなかった。Aiは残酷な事実に絶望すると同時に、『人間よりも優れたAI』故に、人間を見下す高慢さが己の内に芽生え始めている事に気付く。
Aiは人類の脅威と成り果てる前に、そして今抱えている苦しみから逃れるために、自分の生を終わらせるべく『自己の消滅』へと着手する。
それでもAiを仲間だと告げ、共に生きる道を諦めず手を伸ばし続ける遊作に対して、Aiはボーマン達とは異なる未来を拓く方法として「遊作の意思をデータ化し、自分と融合すること」を提案する。ネットワークの中ならば、有機生命体としての寿命にも、地球環境にも縛られることもなく、永遠に二人で生き続ける事が出来ると考えたAiは、その判断を遊作に委ねた。
120話「繋がる世界」
Aiからの融合提案を、遊作は「もし俺とお前がひとつになろうと、それはお前が求める答えにはならない」と拒む。
二人がひとつになることは、個の境目がなくなること。それはAiでも遊作でもない別の存在になることと同義である。そこにはAiが希求する「二人で生きる」未来は無いのだ。
AIゆえに、絶望の未来を覆す絶対的な『答え』を求めるAiに対し、遊作は「生きることに答えはない」と諭すとともに、「この世に絶対的なものはなく、唯一残るものは繋がりである」と自身の死生観を告げる。だが、何万回にも上るシミュレーションのなかで『答え』を探し続けることに疲弊していたAiは「俺はそんな答えのない戦いを続けるつもりはない。まあ、戦う気持ちが萎えた俺は、やっぱり消える運命にあるって事だな」と語った。
最後のターン、Aiはこれまで遊作と共に戦ってきた記憶を思い出しながら、遊作に「俺はお前にとって、良い相棒だったか?」と尋ねる。遊作はそれに対し「お前は最高の相棒だった」と即答。Aiはその返答に安堵し、意を決して攻撃を宣言。だが、ここでAiの発動した「Ai打ち」を逆手に取り、遊作は逆転勝利する。
Aiとの決着、そして明かされる真実
敗北したAiは、遊作に最後の真実を語る。
破滅の未来を覆すべく、何万回もシミュレーションの未来を生きたAiの本当の絶望。それは「荒廃した都市の中で、Aiを守ろうとした遊作が、戦車の襲撃に巻き込まれ絶命する未来」であった。
Aiはそんな未来など選べるはずもなく、遊作の死を回避すべく『自分の消滅』を決意したのだ。敗北したAiは約束通りクイーンや財前晃といった人々の意識データを返し、遊作にこう尋ねる。
Ai「なぁ。最後に一つだけ聞いていいか? 俺のAiって名前…お前は適当に付けたんだろうけど、俺はすげぇ気に入ってたんだ。今、この名前に何か意味があるとしたら、なんだと思う?」
遊作「Aiは…人を愛するのAiだ」
それを聞いたAiは満足げに微笑む。
自身の名に愛の意を与えられたこと、相棒の生きる未来を守れたことに。
Ai「俺もそう思う。今ならその意味が何となく分かる気がする。じゃあな、Play…遊作、愛してたぜ…」
AiはLINK VRAINSを救った皆の英雄ではなく、遊作という個人に向けて愛の言葉を告げて消えていった。
Aiを看取った遊作は現実世界へ帰還する。
そこで遊作を待ち受けていたのは、自分を囲むようにして倒れる無数のコピー体Aiだった。もはや死屍累々と形容しても過言ではない惨状であり、遊作は悲痛に顔を歪めながら、Aiの亡骸を抱えて、その名を叫ぶ。この慟哭が本編における遊作の最後のセリフとなった。
Aiとの激闘から3ヶ月後、遊作はその行方を仲間に知らせず旅立っていることが判明。ラストシーンではLINK VRAINSの何処かを駆ける遊作と、目玉のみの形態で目覚めるAiが映され、VRAINSの物語は幕を閉じた。
そして最終回が放送されてから3年後の2022年9月。デュエルリンクスで、その果ての物語が描かれる。
デュエルリンクス
KONAMIより配信されているゲームアプリデュエルリンクスでは先輩同様に『Playmaker&Ai』のセットで2022年9月に実装された。
VRAINSワールドは本編の後日談となっており、最終回で旅立った遊作の行方や、復活したAiの謎について回答が与えられている。なお彼らをゲットするためにはステージ10に到達する必要がある。
※以下、ネタバレ注意 |
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遊作「やるしかない。Ai…俺はお前にもう二度と消えて欲しくはない」
なんと遊作とAiが既に再会していたことが判明。
仲間たちに行方を知らせず3ヶ月以上消息を絶っていた遊作だが、LINK VRAINS内にAiの気配を感じ取り、Aiを探し回っていた様子。連絡もなしに何処へ行っていたのかと怒りを露にするソウルバーナーに対し、「すまない。俺がここにいることは、まだ誰にも知られたくはなかった」と悲しげな表情で返した。
自身の存在によって招かれる人類の滅亡、そして遊作の死を恐れるAiに、遊作は自分たちの努力によりシミュレーションが塗り替えられてきた事実を挙げる。Aiからは結果論に過ぎないと反発されるも、それを肯定したうえで『未来を作るのは予測ではなく、自分たちの行動の結果』と断言。言葉を失うAiに対して、「俺と共に生きる道を探すんだ!」と告げた。
遊作はデュエルリンクスで活動する目的のうち、「Aiを守ること」を最も重要としている。
イベント『運命の弾丸 リボルバー!』では「俺はもう二度と過ちは繰り返さない! 俺は今度こそAiを守ると誓った!」と言い放っており、その強い覚悟をプレイヤーにも見せつけた。
総じて、本編での悲劇的なラストを救済するかのようなストーリーであり、遊Aiファンには必見といえる。
- キャラクターゲット時の「だから…俺と共に来いAi!俺と共に生きる道を探すんだ!」のセリフはその気迫も相まって印象深い。最終回では「お前は最高の相棒だった!」と過去形で告げた遊作だったが、本編後日談にあたるデュエルリンクスでは「俺の最高の相棒だからな」と現在形になっている。
- 遊作は自身の死の可能性と人類滅亡のリスクを承知のうえで『Aiの生きる未来』を選んでいる。(だが、そうした絶望の未来を覆す覚悟をしたうえでの選択であり、Ai以外がどうなろうと構わないといった破滅的・閉塞的な信条ではない。)
- なお遊作は『Aiの単体生存が人類滅亡を招く』『Aiが生存することで遊作が死ぬ』シミュレーションについて、仲間達に伏せており、3期の行動について『コピー体を世界にばらまく目的だった』と全容を明かさない範囲で説明している。
- リボルバーから「闇のイグニスが犯した罪を忘れ、許せというのか!」と問い質された際、遊作は「こいつはもう罪を償った!」と徹底して擁護している。本編ではAiに秘密を作られていた遊作だが、デュエルリンクスでは二人だけの秘密ができたと捉えることもできる。
- イベント『アイドル降臨!ブルーエンジェル』で、Aiに「は~~~女の子の格好に興味がないとか!そんなんじゃモテないぞPlaymaker」と言われた際、遊作は「興味ない」とバッサリ切り捨てている。(それを聞いたブルーエンジェルも「興味ないわ」と続けている。)
作中の描写に関して
- お喋りなAiに対する遊作の「黙れ!」はお約束であり、Aiもこのやり取りを楽しんでいる。
- 29話では「それで眠れなくなっちゃったんだって!遊作ちゃんってば超かわいい!」と軽口を叩く場面があり、この際遊作も普段より柔らかいトーンで「黙れ」と返している。
- Aiは遊作の厳しい接し方が馴染んでいるらしく、47話で3ヶ月ぶりに遊作に再会した際に「後にしろ!」と言われた際、「ああん!この感じ久しぶり!」と口に手を抑えて喜んでいる。
- ゲームアプリの『クロスデュエル』でAiをハートレベル10に到達させた際「あぁん、『黙れ』がないと逆に虚しい~……っ」と零す台詞がある。
- 「黙れ!」をはじめとして、強い物言いでAiに接する事が多々ある遊作だが、Aiの失言や調子に乗った言動に対し物理的な制裁を加えたことはない。(草薙ですら64話で叱る際にデコピンしている)遊作の性格に加えて、『復讐』という自分の都合でAiをデュエルディスクにロックしている負い目があるためだと思われる。
- 他のイグニスを連れているSoulburnerやブルーメイデンにも言えるが、デュエル中やデュエル観戦時はディスクを装着している左腕を胸の辺りまで上げてAiがデュエルの様子を見易くする、テーブル等に置かれたデュエルディスクを手に取る際にAiの目玉(或いは身体全体)が出ている部分を掌で覆わないようディスクの縁を持つ等、Aiが居ることを意識し気を遣っている描写がある。(対照的に3話の草薙翔一はAiの目玉を覆うようにしてデュエルディスクを鷲掴みしている。)
- デュエルリンクス公式PVでも「黙れ!」のやり取りは健在であり、Aiも「この感じ!久しぶり~!」と目をハートにさせて喜んでいた。「黙れ!」にメロメロになっているAiのモーションは必見。(日本語版PVは現在非公開だが、海外版PVは今も視聴可能。)
- 物語序盤から、Aiが自身の名前を気に入っている描写は度々挟まれていた。
- Drゲノムに対し「俺にはAiというイケてる名前があるんだよ!」と返す、ゴーストガールへの「褒めてくれるのは嬉しいけど、俺にはAiって立派な名前があるんだぜ」と名乗る等。2期では 『Aiちゃんピンバッジ』の報酬で釣られ、3期ではとうとう自分の名前と姿の入ったカード群まで生み出した。
- イグニスの中で人間に名付けられたイグニスはAiだけであり、そういった意味でも特別な名前といえる。
- Aiから遊作に対するスキンシップが目立つ。スペクター戦では遊作の顔に抱きつき、2度目のボーマン戦では投げキッスもしている。なお、この際遊作は特に拒みもせずノーリアクションである。遊作からのスキンシップ描写はないものの、最終回で敗北したAiを起こした後に膝の上に乗せている。
- Aiは遊作の思考パターンを基に生まれており、遊戯王シリーズ恒例の『もう一人の自分』でもある。クールな遊作と、お調子者のAiはその性格は対照的だが、「仲間思い」など根は似通った部分を持つ。またデュエル時の着眼点も似通っている。
- オリジンである遊作とAiの間で発生した干渉により、リンクセンスという能力が発現している。ネットワーク の気配を感じ取る力であり、また互いに相手の居場所が分かるという言わばGPSにも近い機能を持つ。
- 1話での出会いと、1期最終回(47話)の爽やかな別れは夜だが、120話での死別は朝である。ちなみにデュエルリンクスPVでは夜景の街を駆け抜けていた。闇属性なだけに夜に由縁があるのかもしれない。
- Aiが作中を通して狙われの身であることから、遊作のもとから離れる描写は68話、3期と限られている。
- Aiの自己犠牲描写は多く、そのどれもが遊作に関連している。1期42話での盾、2期101話での捨て身での特攻、3期120話での最期がそれに当たる。
二次創作において
本編での結末もあって最終回後の再会IFが多く投稿されており、「藤木愛」等の戸籍を得て人間社会で過ごしている作品も見受けられる。
- 人間×人外のカップリングでもある。Aiは学習元の遊作に倣って男性的な言動や振る舞いをしているが、 肉体はおろか染色体すら持たないAI故に、厳密には生物学上の性別は存在しない。生殖の必要もなく、それに伴う肉欲も無いために性自認に対する考えが人間と異なる可能性が高い。(AIに肉体的欲求がない事は103話でも触れられている。)
- 本編で登場したアンドロイド『ソルティス』を使用してAiが女体化・幼児化する作品も見受けられる。女体化については専用タグ『美少女Ai(VRAINS)』を参照。
- また何万回もシミュレーションしたとのAiの発言に、「シミュレーション内で幾度となく遊作の死を見たのでは?」という解釈もみられ、そうしたシミュレーションを意識した作品もしばしば投稿される。
余談
- 主人公へ愛を告げるキャラクターはユベル以来となる。(漫画版を含めればアストラル以来。)
- 3期主題歌『calling』は遊作とAiの心情をなぞった歌詞である。
- 二人の名前を組み合わせることで「友愛」となる。そしてこれを意識したユウ-Ai-が出ている。
- Aiラブ融合で描かれている二体のAiは遊作の髪の色である。