概要
『悪役転生者は結婚したい~序盤のザコ悪役でも最強になれば、超絶ハーレム主人公でも攻略できない非攻略対象と結婚できますか?~』とは、小説家になろうにて連載されている転生もの。カクヨムでも連載。
ファミ通文庫にて書籍化が決定。
原作:大小判 イラスト:江田島電気
物語は、生前友人から借りてプレイしたゲームの世界に転生した主人公が、前世の推しキャラと出会った瞬間に一目惚れし、彼女との幸せな結婚生活の為、あらゆる努力、あらゆる物を利用して、人の恋路を邪魔するゲーム主人公やラスボスの撃退を計画する、という内容。
本来非業の死を遂げるはずだったヒロインを、主人公が兎に角口説いて甘やかして惚れさせ、2人で理想の夫婦を目指していく姿が好評。
実は同作者の別作品、『転生奴隷ヒロインは我が道行きたい~最弱設定の奴隷ヒロイン、国内最強の英雄になる~』と同じ世界であり、あちらは国外&ハーレム漫画の世界に転生した物語となっている。
ストーリー
※以下公式より抜粋
死んだと思ったら和風ファンタジー系のエロゲーに登場する序盤のザコ悪役に転生するという、WEB小説でどれだけ使い回されたかと言いたくなるような境遇に巻き込まれた主人公。
このままでは破滅ルートまっしぐらなので全力で回避し、安定と平穏の未来を手に入れようとするが、原作に登場する皇女に一目惚れしてしまう。
しかもその皇女は超絶弩級のハーレム物として有名な作品の主人公でも攻略できなかった、非攻略対象。
序盤のザコ悪役が結婚するには余りにハードルが高い。
しかし好きになってしまったものは仕方がない。
こうなったら超ハーレム主人公以上の良い男になって口説き落として見せると決意する。
これは序盤の器用貧乏なザコ悪役に転生した男が、使えるものは何でも利用しながら、チート能力持ちのハーレム主人公とか、物語の黒幕とか、とにかく恋路を邪魔する奴らをぶっ飛ばし、好きになった相手との結婚を目指していたら、気が付けば国一番の名君と呼ばれるようになった話である。
登場人物
- 華衆院國久(かしゅういん くにひさ)
主人公。
前世でプレイしたギャルゲーの世界に転生するが、よりにもよって序盤の雑魚、國久に転生してしまう。
本来なら碌でも無い親に振り回された結果、どうしようもない小物に育ち、「ハーレム作品のメインヒロインの婚約者」という、どう考えても貧乏くじな役どころ。
貴族を捨てて自由に生きる計画を練っていたが、13歳の時にヒロインである雪那に出会い、彼女と添い遂げる為だけに華衆院当主になる。
基本的に普通の感性の善人だが、雪那との恋路を邪魔する敵には、容赦無く◯玉を潰しにかかる。
雪那に対して盲目気味で過保護な面もあるが、基本彼女の意志を尊重しており、戦場に同行する事も許可する場面も。
彼女一筋なので側室は拒否しており、人前でこれでもかと言う程雪那への愛を吐き出し、彼女を羞恥心で悶えさせる。
- 天龍院雪那(てんりゅういん せつな)
ヒロイン。
舞台となる「大和帝国」第一皇女。
白い肌に白桜色の髪、そして澄んだ濃い赤色の瞳の絶世の美少女だが、その赤い眼が人に仇なす「妖魔」を連想させる為、「忌み子」として扱われていた。
原作では溜め込んだ負の感情と、唯一の友人を謀殺されたショックから第一部ラスボスに闇堕ち。
原作で人気が高いにも関わらず非攻略で、尚且つ非業の死を遂げる為、賛否両論となったキャラ。
國久は前世からの推しキャラだった為、何らかの形で助けられれば、と思っていたが、本物を見た瞬間、結婚して絶対に幸せにする、という方向にシフト。
早速國久は、華衆院家が皇帝に貸しがあるのを利用して婚姻を結び、無理矢理婚姻させた事を謝罪しながらも、困惑する雪那に本心からの愛を伝えていく。
幼少期から腫れ物の様に扱われた為、自己評価は底辺にありつつも、他人を気遣える優しい性格。
自分の容姿のせいで妹との関係も拗れ、コンプレックスを抱えていたが、國久がその容姿に一目惚れし、更に内面を知って更に惚れた事を包み隠さず話した為、困惑しながらも彼を理解しようと婚約者になる。
かなりの奥手であり、デートするだけでも赤面し、自分を本気で愛してくれる國久に惹かれ、彼の正室として日々努力している。
- 田山宮子(たやま みやこ)
雪那専属の使用人。
彼女が冷遇されていた頃からの付き合いで、大切な幼馴染でもある。
一般の家系で、家族を支えるべく城勤めをしており、迷信で雪那の美しさを理解しない周囲を軽蔑している。
彼女と彼女の一家が惨殺された事が、雪那が闇堕ちする最大の原因であり、國久にとって優先して保護しなければならない人物。
毎日國久から口説かれて赤面する雪那から、毎回惚気話を聞かされており、恋愛相談も請け負っている。
國久とは、個人的にも雪那の理解者という事で、言葉を交わさなくても以心伝心可能。
用語
- 【ドキドキ♡あっ晴れ戦姫恋愛絵巻】
國久から、「もう名前からしてアレそう」と思われるタイトルのギャルゲー。
物語の舞台となる作品で、主人公がチート能力で妖魔を倒し、国を纏めてハーレムを築く内容。
しかし、あまりにご都合主義が連発する上に、冷静に考えると「アレ」な主人公、そして雪那が死亡する展開から、無理な人は結構無理な作品。
それでも個別のキャラ人気もあり、続編が存在する事が示唆されている。
- 大和帝国
作品に登場する島国で、日本に該当する国家。
魔術大国として栄えており、和の要素が強いものの、ヒロインは当然着物姿だが、ミニスカやフリル等色々と手が加えられており、真っ当な和装は雪那等、一部に限定される。
実は皇族の財力が尽きかけており、事業も上手くいかず貴族達からの求心力が落ちている。
ゲームでは、皇帝が亡くなるとラスボスの策略もあって、国家全体を巻き込んだ戦乱が巻き起こる。
魔力を用いて超自然的な力を行使する技術。
国外から魔術の始祖が伝えた設定で、技術や知識に加え、長期間の修練の果てに修得できる。
魔術のおかげで技術水準は見た目より高く、国外から伝わった洋菓子の再現も可能。
確かな理論に基づく技術故に、現代科学でも無理な時空間に干渉する魔術は、一部の例外を除いて存在しない。
國久は地属性を中心に鍛え上げ、他属性は火力の強化に集中した為、器用万能で高出力の魔術師になった。
- 龍印
雪那が非業の死を遂げる原因。
皇族の血統に稀に出現する龍の紋様で、雪那は背中に出現。
星から無限に魔力を引き出せる規格外過ぎる能力で、脅威に感じたラスボスが彼女を闇堕ちさせる要因となった。
婚約して2年後、2人が15歳の頃に起きた土蜘蛛戦にて、國久を死なせたくないと願った雪那に発現する。
國久は最重要機密として信頼できる者以外には秘密にし、万が一露見した時の事を考え、最悪国を相手にする覚悟を決めている。
- 華衆院領
國久が治める領地。まだ成人してない次期当主だが、事実上の領主として運営。2人は饕餮城と呼ばれる城に住んでいる。
国外との交易も盛んで、植物油が豊富なので天ぷらが名産だったが、國久がジャガイモに目を付けた為、国内の不穏な空気もあって新たな名産となる。
重鎮達は國久にとって親代わりであり、城下町の住人からも慕われ、赤目の迷信も信じる者が殆どいない事もあり、雪那にとってもすごしやすい土地になっている。